クリームシチューで昼食を【クリームシチューで昼食を】
「すまないが、今日の昼食はカレーだ。他の物が食べたければ外で食べてほしい」
『また志賀直哉か』
「……私は太宰治の代理でカレーを出すことになった」
『何故』
食堂が止まる日、本日は食堂スタッフが皆休みであるため食事をとるならば自炊をするか帝国図書館のストックされたものを食べるか外で食べてほしいという日だ。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテとシャルル・ボードレールが昼食を食べに食堂前に来れば申し訳なさそうに中里介山が話し、ぷち『くま』が不審そうにしていた。
志賀直哉、小説の神様と呼ばれている男だが彼はカレーを作ることが大好きという面を持っていて、
彼に食堂の食事を作らせればほぼカレーになる。一時期は彼が作り続けたカレーによりカレーを嫌がる者たちとの間で戦いが置きかけたのだ。
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