ピクニック(できてる安赤)「ねえ赤井、起きて」
つんつん、と頬をつつかれて目を覚ました。赤井の頬は柔らかくもないのに、降谷はそうやって起こすのを好む。曰く、そうすることで赤井がゆっくり穏やかに覚醒するのを眺めるのが好きなんだそうだ。
「……ん、」
「おはようございます。今日は快晴ですって。ハロと一緒に、ピクニックに行きましょう」
ちゅ、とさらにキスを落とされて、満たされた気分のまま赤井は起床する。おはよう、とキスを返せば降谷もまたくすくすと笑った。
今日は二人とも休日だ。降谷は昨日からランチボックスなどの仕込みをしていたようで、赤井が着替え終わった時にはハロともども準備万端だった。おでかけに胸躍らせる小さな犬は主人とその恋人の足元をぴょこぴょこ走って早く早くと急かした。
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