学パロ/🟡💜「シュウ先輩ってさ、好きな人いるの?」
唐突にそう声をかけられて驚いて振り返る。声をかけてきた本人は、自分の仕事が終わったのか暇そうに窓の外を見ている。サニー・ブリスコー。僕の一つ学年が下で委員会が同じになって知り合った子だ。そして僕の好きな人でもある。そんな彼にそう聞かれて動揺しないわけがない。
「急にどうしたの?」
「別に、気になっただけ。それで、いるの?」
なるべく普通に。動揺していないよ、と平然を装っていたけれど大丈夫だったかな。僕はサニーのことが好きだった。でもこの気持ちを伝えるつもりはない。僕たちは男同士だから僕の行為を伝えても一般的には理解されない。それに伝えてサニーとの距離が離れることだけは嫌だったんだ。でも、少しだけ。いることだけでも伝えていいだろうか。震えそうな声を必死で抑えながら小さく答える。
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