肴飯のポイ箱
DONE少年kbn君と同年代🚺dndちゃんの話。「まずは一手」の続きです。
何でもかんでも楽しくなっちゃう2人の話。
※dndさん先天性女体化
ずっとキラキラが見えた ナックルシティの少し奥まった所にある漆喰と煉瓦壁が特徴の小さなティールームの一角。青々とした観葉植物が並べられたコンサーバトリー内では、淡いブルーの茶器に注がれた花のような香りのする紅茶に、同じく淡い色を基調にしたティースタンド。その上には宝石のような軽食やお菓子達が行儀良く並んでいた。
「…おお…キラキラだぜ!」
テーブルに広げられたそれらを、琥珀色の瞳を無邪気に輝かせながら笑顔になるダンデの姿に、キバナはホッと胸を撫で下ろす。
「喜んでくれて良かった」
「お昼、迷子になってたら食べ損ねてたんだ。助かったぜ」
「そんなに歩き回ってたのかよ?電話すればよかったじゃん」
「いや、まあそうなんだが。服を見てもらいたいって電話は流石にし難くて…」
1750「…おお…キラキラだぜ!」
テーブルに広げられたそれらを、琥珀色の瞳を無邪気に輝かせながら笑顔になるダンデの姿に、キバナはホッと胸を撫で下ろす。
「喜んでくれて良かった」
「お昼、迷子になってたら食べ損ねてたんだ。助かったぜ」
「そんなに歩き回ってたのかよ?電話すればよかったじゃん」
「いや、まあそうなんだが。服を見てもらいたいって電話は流石にし難くて…」
肴飯のポイ箱
DOODLEワンドロ少年kbn君と同年代🚺dndちゃんの話。
※先天性女体化です。
心より行動が先にくる1人と、心が来てから一気に行動し始める1人の話
お題『初恋or意識し始め』
まずは一手 昼下がりのナックルシティ。ジムリーダーになって一年とちょっと。自分に割り振られた仕事をなんとか回せるようになってきたキバナは、最近になって漸く入ることを許された宝物庫内の書庫に昼休憩はもっぱら入り浸っていた。保存の観点から外に全く出される事のない書庫は、知的好奇心が強いキバナにとっては大分豪華なオモチャ箱のようなものだった。
「(今日は午後から休みだし、入室許可も取った。絶対閉まるギリギリまで入り浸ってやる!)」
少し浮き足だった歩みで書庫の扉を開け、少し埃っぽい空気を吸い込む。この、何とも言えない紙とインクの香りがキバナは大好きだった。
ナックルジムの書庫は少し不思議な形をしている。吹き抜け式の円柱型の室内には螺旋階段がぐるりとドラゴンの体のように巻き付いている。その螺旋に沿って壁に本棚が埋め込まれている。光を最低限取り込む為に作られた丸い天窓には、月と太陽をモチーフにしたステンドグラスが嵌められており、外の光を透かして淡い彩光を放っている。
2021「(今日は午後から休みだし、入室許可も取った。絶対閉まるギリギリまで入り浸ってやる!)」
少し浮き足だった歩みで書庫の扉を開け、少し埃っぽい空気を吸い込む。この、何とも言えない紙とインクの香りがキバナは大好きだった。
ナックルジムの書庫は少し不思議な形をしている。吹き抜け式の円柱型の室内には螺旋階段がぐるりとドラゴンの体のように巻き付いている。その螺旋に沿って壁に本棚が埋め込まれている。光を最低限取り込む為に作られた丸い天窓には、月と太陽をモチーフにしたステンドグラスが嵌められており、外の光を透かして淡い彩光を放っている。
肴飯のポイ箱
DONEワンドロお題「駆け引き•取り引き」
立ち止まって周りを見たら不安になってしまった1人と、立ち止まった先でずっと待っていた1人の話。
※イズオーバー後同棲設定
すっごい…難産でした…でも楽しかった!
よーいどん すっかりと夜の帳が下りたナックルシティの片隅。夕食もシャワーも終わらせたキバナは、リビングでのんびりと読書をしながら膝に顎を乗せてくるフライゴンの頭を撫でて存分にリラックスモードだった。間接照明によって柔らかい明るさに包まれた部屋の中では、他のポケモン達ものんびりと寛いでおり平和の一言だ。ただ、少し引っかかる事があるとすれば同棲している恋人の様子が変だったこと。仕事から帰って来たと思えば夕飯もそこそこに共有してる書斎に引き篭もってしまった。
まあ、何かに集中したい時には同じような事は度々あった。キバナもたまにやる。ただ、今回は表情がいつもより鬼気迫ったというか焦っていたというか。
「…ふりゃ」
撫でる手が止まっていた事にちょっと不満げな声でフライゴンが拗ねる。それに謝るように撫でる動きを再開すると、満足そうに目を細めて擦り寄ってくる。そんな可愛い姿に、今日は甘えただなぁ。なんて思いながらキバナは読書を続ける。
3171まあ、何かに集中したい時には同じような事は度々あった。キバナもたまにやる。ただ、今回は表情がいつもより鬼気迫ったというか焦っていたというか。
「…ふりゃ」
撫でる手が止まっていた事にちょっと不満げな声でフライゴンが拗ねる。それに謝るように撫でる動きを再開すると、満足そうに目を細めて擦り寄ってくる。そんな可愛い姿に、今日は甘えただなぁ。なんて思いながらキバナは読書を続ける。
肴飯のポイ箱
DOODLEワンドロ開催ありがとうございます!⏳30分
お題『手を握る』
一歩分の見える景色の違いの話です。
一歩前の世界「ほら」
心底仕方がないという顔をした後に、宙を彷徨っていたオレの手を引いて足速に歩き出すその背中を、静かに眺めながら歩く時間が実は密かな楽しみだと言ったらキミは怒るだろうか。
何度も繰り返されるこの道案内のやり取りに、いつか愛想を尽かされてしまうかもな。なんて自嘲しながらも、自分と同じ所にタコのあるトレーナー特有のガサついた手を、少しだけ力を入れて握り返す。自分より低い体温を帯びた指先が、少しでも長く自分の手と繋がってくれてたらいいのに。
そんな自分勝手な想いを、自分より幾分か広い背中に向かって視線と共に密かに飛ばしたが、キバナの足並みは勿論全く変わらなかった。
◇◆◇
「ほら」
スイっと目の前に差し出された彼の手の意図が掴めずキョトンと見つめていたら。差し出してきた本人も先ほどジュースバーでお揃いで買ったウブのみ入りのスムージーを空いたもう一方の手に持ちながら、一緒になって首を傾げていた。
992心底仕方がないという顔をした後に、宙を彷徨っていたオレの手を引いて足速に歩き出すその背中を、静かに眺めながら歩く時間が実は密かな楽しみだと言ったらキミは怒るだろうか。
何度も繰り返されるこの道案内のやり取りに、いつか愛想を尽かされてしまうかもな。なんて自嘲しながらも、自分と同じ所にタコのあるトレーナー特有のガサついた手を、少しだけ力を入れて握り返す。自分より低い体温を帯びた指先が、少しでも長く自分の手と繋がってくれてたらいいのに。
そんな自分勝手な想いを、自分より幾分か広い背中に向かって視線と共に密かに飛ばしたが、キバナの足並みは勿論全く変わらなかった。
◇◆◇
「ほら」
スイっと目の前に差し出された彼の手の意図が掴めずキョトンと見つめていたら。差し出してきた本人も先ほどジュースバーでお揃いで買ったウブのみ入りのスムージーを空いたもう一方の手に持ちながら、一緒になって首を傾げていた。
肴飯のポイ箱
DOODLEついつい増えるキッチン便利グッズと小さなプライドを抱える1人と、それが分かってるけど構いたくなる1人の話。※kbdnです
※🤒ネタ
※真面目にレンジスチーマー便利です
※ロトちゃんは自由でなんぼ
どんな四文字だったのかは皆さんの想像にお任せします😴
よんもじ 遮光性の高いネイビー色のカーテンを閉め切り、ベッドサイドの小さなライトのみをつけた薄暗い室内。加湿器の微かな駆動音が耳元で流れるだけの空間で、部屋の主であるキバナは文字通りダウンしていた。特筆することは無い。季節性の風邪にやられたのだ。最初はその週ジムの受付を担当していたヒトミが。それを皮切りに次々とスタッフ達がやられていく中で、気を付けてはいたつもりだったがどうやらウイルスの方が一枚上手だったらしい。結局数日前から熱を出してベッドに撃沈し、今もしつこい咳と熱に悩まされているわけである。手持ちのポケモン達をポケモンセンターに預けてこれたのだけはよくやった自分と褒め称えつつ、今はなんとかゼリーと一緒に薬を飲んではベッドに沈む生活を繰り返している。
2727pimankoubo
DONEワンドロ音楽、音お借りしました
君の心音の終わりまで君の心音の終わりまで
生を紡ぐ君の音。
姿が変わろうと、どれだけ歳を重ねようと変わらない、揺らがない君の生の証明。
君の胸に耳を当てて瞳を閉じれば今日も君の音と体温が優しく俺を包んだ。
「しってる?人の命が終るとき、最後まで残る感覚は聴覚らしいよ」
そんな声が聞こえた気がして瞳を開ければ、少し開いた扉の向こうからキバナがキッチンで遅い朝食を作る音が聞こえてきた。
「…………ゆめか」
ふわりと鼻をくすぐる紅茶と、スコーンの薫り。
昼間の温い布団の中で目を擦りながらくわりとあくびを一つ。
もぞもぞとシーツの中に潜り込み再び瞳を閉じたら、今度はトク…トク…と自分の心音が耳の奥に響いた。
トク…トク…
穏やかな、それでいて規則正しい俺の音。
2156生を紡ぐ君の音。
姿が変わろうと、どれだけ歳を重ねようと変わらない、揺らがない君の生の証明。
君の胸に耳を当てて瞳を閉じれば今日も君の音と体温が優しく俺を包んだ。
「しってる?人の命が終るとき、最後まで残る感覚は聴覚らしいよ」
そんな声が聞こえた気がして瞳を開ければ、少し開いた扉の向こうからキバナがキッチンで遅い朝食を作る音が聞こえてきた。
「…………ゆめか」
ふわりと鼻をくすぐる紅茶と、スコーンの薫り。
昼間の温い布団の中で目を擦りながらくわりとあくびを一つ。
もぞもぞとシーツの中に潜り込み再び瞳を閉じたら、今度はトク…トク…と自分の心音が耳の奥に響いた。
トク…トク…
穏やかな、それでいて規則正しい俺の音。
肴飯のポイ箱
DONEワンドロお題「恋バナ•恋愛相談」⏳半日ちまちま
nzさんにだけめっちゃ自を出して事あるごとに駆け込み寺にしていたdndさんの話と、まさかの全力疾走する事になったkbnさんの話。
※🗼時空
やったもん勝ちの勝利宣言 好きに種類があるなんて、ダンデはキバナに会うまで知らなかった。知らなかったのだ。
『ダンデ、恋の昇級戦!?』
『深夜の密会か?夜の街に消えるニ人』
ちょっと上手い言い回しだな。なんて現実逃避をしながら本日発売されたゴシップ誌のページを捲るが、内容の事実無根さに眩暈を覚えて思わず目頭を押さえる。
「…この記事を書いた記者は、小説家にでもなったほうがいいんじゃないか?」
「良いですねそれ。この腐れゴシップ誌を発行した会社へしっかりと伝えておきますね!」
ダンデの少し仄暗い皮肉をしっかりと拾い上げた秘書は、声は明るさこそ保っているが顔は一つも笑っていなかった。
「一月後、このクソな会社の土地を更地にする勢いで法務部がやり合いますのでご安心を。ただ2、3日はタワーも通常営業どころでは無いので今日はこのままお帰りください」
2892『ダンデ、恋の昇級戦!?』
『深夜の密会か?夜の街に消えるニ人』
ちょっと上手い言い回しだな。なんて現実逃避をしながら本日発売されたゴシップ誌のページを捲るが、内容の事実無根さに眩暈を覚えて思わず目頭を押さえる。
「…この記事を書いた記者は、小説家にでもなったほうがいいんじゃないか?」
「良いですねそれ。この腐れゴシップ誌を発行した会社へしっかりと伝えておきますね!」
ダンデの少し仄暗い皮肉をしっかりと拾い上げた秘書は、声は明るさこそ保っているが顔は一つも笑っていなかった。
「一月後、このクソな会社の土地を更地にする勢いで法務部がやり合いますのでご安心を。ただ2、3日はタワーも通常営業どころでは無いので今日はこのままお帰りください」
肴飯のポイ箱
DOODLEワンドロお題「初めて」
⏳1h +30
変わりすぎて一歩がすくんでしまっていた1人を無自覚に一歩どころが100歩踏み出させる1人とベストタイミングで突き飛ばすもう1人の話。
※is over後
覚えてないなら今にして それは、酒の席での他愛無い、ちょっとした好奇心だった。
「ダンデのファーストキスっていつだったの?」
事の始まりは薄暗がりなパブの片隅で、テーブルの少し冷めたチップスを指で弄びながらキバナが尋ねたこの質問から始まった。キバナは、10年以上転がし続けたダンデへの恋心を一体何処へ落ち着けようかとずっと悩んでいた。
チャンピオンがあの子に変わってから、リーグに関わる人間の多くは環境がガラリと変わった。それこそキバナに至ってはジムの修繕手続きやら、新しい体制でのジムチャレンジに向けたあれこれやらと、何かと忙しく。 そんな中で、久しぶりにリーグ会議で一緒の帰りになって、ダンデから明日はオフだとも聞いてしまえば、折角だから帰りに軽く一杯引っ掛けようなんて言葉が出てくるのも自然な事だった。あわよくばちょっと酔った姿のダンデが見てみたい。そんなちょっと下心を持ちつつ誘ってみたら思ったよりも嬉しそうに乗ってくれて。正面で向かい合って話す事ができて浮かれていた事もある。そこからのちょっとした好奇心と、少しの足踏み。様々な事が一気に変わってしまったこの一年で、キバナは一歩踏み出す事に少しだけ臆病風に吹かれていたと言ってもいい。
3107「ダンデのファーストキスっていつだったの?」
事の始まりは薄暗がりなパブの片隅で、テーブルの少し冷めたチップスを指で弄びながらキバナが尋ねたこの質問から始まった。キバナは、10年以上転がし続けたダンデへの恋心を一体何処へ落ち着けようかとずっと悩んでいた。
チャンピオンがあの子に変わってから、リーグに関わる人間の多くは環境がガラリと変わった。それこそキバナに至ってはジムの修繕手続きやら、新しい体制でのジムチャレンジに向けたあれこれやらと、何かと忙しく。 そんな中で、久しぶりにリーグ会議で一緒の帰りになって、ダンデから明日はオフだとも聞いてしまえば、折角だから帰りに軽く一杯引っ掛けようなんて言葉が出てくるのも自然な事だった。あわよくばちょっと酔った姿のダンデが見てみたい。そんなちょっと下心を持ちつつ誘ってみたら思ったよりも嬉しそうに乗ってくれて。正面で向かい合って話す事ができて浮かれていた事もある。そこからのちょっとした好奇心と、少しの足踏み。様々な事が一気に変わってしまったこの一年で、キバナは一歩踏み出す事に少しだけ臆病風に吹かれていたと言ってもいい。
kusobokeobaa
MOURNINGpixivに載せたものこちらにも載せておきました。18歳未満の方閲覧できません。
下ネタ全開のkbdnです。dndさんが狂っています。よろしくお願いします。
pass:18↑?+キダ数字 13
888
DONE12月17日のキダプチで作った冊子の中身です。漫画と話の内容は一緒です。
パスワードはお品書きのpassとCP数字。
うたた寝ンデの昼下がりキダ「あっ?」
無い。
何が無いって? 資料が。今日これから行われる会議のために準備してきた資料が、オレの鞄の中に無いのである。朝、起床してからここに至るまでの自分の行動を辿っていくと思い当たる原因は一つ。
家に忘れてきた。
そのことに気付いたオレは慌ただしく立ち上がり、事務室で自分の業務をこなしているジムトレーナーに話しかける。
「レナ! 先方が来るのって何時だったっけか」
額に汗を浮かべるオレさまを一瞬不思議そうに眺めながらも、レナはすぐその問い掛けに返事をくれた。
「十五時と聞いています」
「ッあと三十分か……」
「どうかなさいました?」
ドタバタと外出の準備を始めるオレが流石に気になったのか、手元の作業を一旦中断したレナに笑いかける。
2399無い。
何が無いって? 資料が。今日これから行われる会議のために準備してきた資料が、オレの鞄の中に無いのである。朝、起床してからここに至るまでの自分の行動を辿っていくと思い当たる原因は一つ。
家に忘れてきた。
そのことに気付いたオレは慌ただしく立ち上がり、事務室で自分の業務をこなしているジムトレーナーに話しかける。
「レナ! 先方が来るのって何時だったっけか」
額に汗を浮かべるオレさまを一瞬不思議そうに眺めながらも、レナはすぐその問い掛けに返事をくれた。
「十五時と聞いています」
「ッあと三十分か……」
「どうかなさいました?」
ドタバタと外出の準備を始めるオレが流石に気になったのか、手元の作業を一旦中断したレナに笑いかける。
pimankoubo
DONE半年前初めて書いたキダを書き上げました。こちらに加筆修正+書き下ろしをしたものをいつか本に出来たらとたくらんでいます。
⚠️シリアス
沢山ないて沢山悩む
ハッピーエンドではある
パス2411315 10092
肴飯のポイ箱
DONEお題『会いたい』を拝借しました!⏳1h +30
煙の香りってびっくりするほど残るよねって話です。
※恋人になって少し経った二人
そこにいてくれ パチリと時折思い出したかのように跳ねる火の粉が夜空に飛び上がってフッと闇に紛れていく。薄茶色だった丸太型のトーチに置かれた小さな火種から、ゆっくりと煙が上がっていたのはだいぶ前のことだ。今は風が吹く度にその体の隙間から拍動するような赤を見せながらダンデ達を温めてくれている。
ワイルドエリアでのキャンプは、二人が子どもの頃から何度もしてきた。ライバルという関係に恋人という肩書きが追加されてからもそれは変わらず。忙しい時期であっても一月に一度はキャンプをして昼間にポケモン達と遊び、夜にはこうしてゆったりと二人静かに火を囲む。言葉に出して約束をしている訳では無いが、普段の慌ただしい日常から切り離されるこの時間は二人にとっても、一緒に過ごしてくれるポケモン達にとっても大切な時間となっている。
2445ワイルドエリアでのキャンプは、二人が子どもの頃から何度もしてきた。ライバルという関係に恋人という肩書きが追加されてからもそれは変わらず。忙しい時期であっても一月に一度はキャンプをして昼間にポケモン達と遊び、夜にはこうしてゆったりと二人静かに火を囲む。言葉に出して約束をしている訳では無いが、普段の慌ただしい日常から切り離されるこの時間は二人にとっても、一緒に過ごしてくれるポケモン達にとっても大切な時間となっている。
肴飯のポイ箱
DONEお題「寒がりor温まる」⏳1h+15
少年期の2人。無自覚な2人に、何かが芽吹く時の話。副題kbさんへの無垢な流れ弾がぶち当たる話。
ぽっかぽか ダンデが王冠を被り、真紅のマントを纏って過ごす2年目。雪がチラつくことも増え始めた時期に今年のジムチャレンジも無事終わり、ポケモンバトルのお祭り騒ぎが少しずつ、年を越すための騒ぎへと緩やかに変化していく中で、シュートスタジアムの一角では、来年度用のリーグカードの撮影が行われていた。
スタジアムの端の方に設置された簡易テントとテーブルで作られた休憩スペースには、大型のヒーターが設置され、ドリンクや菓子類も揃えられており、パイプ椅子には暖かそうなブランケットも掛けられていて、待ち時間を少しでも快適にというスタッフの心遣いが感じられる。その簡易テントの横で、ヒーターに両手を当てながら暖を取っているキバナへと、足音を忍ばせながらゆっくりと近寄ってきたダンデが、勢い良くフードと背中の隙間に両手を突っ込んでくる。
1734スタジアムの端の方に設置された簡易テントとテーブルで作られた休憩スペースには、大型のヒーターが設置され、ドリンクや菓子類も揃えられており、パイプ椅子には暖かそうなブランケットも掛けられていて、待ち時間を少しでも快適にというスタッフの心遣いが感じられる。その簡易テントの横で、ヒーターに両手を当てながら暖を取っているキバナへと、足音を忍ばせながらゆっくりと近寄ってきたダンデが、勢い良くフードと背中の隙間に両手を突っ込んでくる。
肴飯のポイ箱
DONEワンドロお題「ふわふわ、もこもこ」
⏳1h +10
ふわふわでもこもこなあれが生えて、キバナさんがダイマックス(比喩)する話。
※そういう描写は無いですが、少し如何わしい言葉がチラホラ出るので注意です!!
嘘つき!! それは何でもない、何でもないいつもの日になるはずだった夕方に突然起こったのだった。
「驚かないで聞いて…いや、見てほしいんだが」
同棲している家の玄関扉を開けて、帰宅した事を告げるダンデをキバナが出迎えた際、藪から棒にダンデが急にキバナの前で自分の帽子へと手を伸ばした。スルリと頭から外された帽子の下からは、ダンデの髪色と同じ毛色のチョロネコみたいな耳が二つ、行儀良く頭の上にピンッと立っていた。
「えっ何これ?!!」
「耳元で大声はやめてくれ!この耳もの凄い音を拾うんだぜ」
「あっごめん」
キバナが確かめる為に恐る恐る触れると、ふわふわとして温かかく、キバナが触れるのが擽ったいのか、時折ぴくっと身じろぎするように動く。これはどう見ても本物だ。
2298「驚かないで聞いて…いや、見てほしいんだが」
同棲している家の玄関扉を開けて、帰宅した事を告げるダンデをキバナが出迎えた際、藪から棒にダンデが急にキバナの前で自分の帽子へと手を伸ばした。スルリと頭から外された帽子の下からは、ダンデの髪色と同じ毛色のチョロネコみたいな耳が二つ、行儀良く頭の上にピンッと立っていた。
「えっ何これ?!!」
「耳元で大声はやめてくれ!この耳もの凄い音を拾うんだぜ」
「あっごめん」
キバナが確かめる為に恐る恐る触れると、ふわふわとして温かかく、キバナが触れるのが擽ったいのか、時折ぴくっと身じろぎするように動く。これはどう見ても本物だ。
肴飯のポイ箱
DONEワンドロお題「コスプレ、仮装、変装」恥ずかしいとそういうことしちゃう1人と、それに気付いちゃた1人の話。🎃楽しい。
それはそれ、これはこれ ガラル地方では、ハロウィンの時期になると街中がゴーストポケモンモチーフの飾りや色とりどりのお菓子を模した飾りで彩られ、ショップを覗けばポップな音楽に合わせてお菓子を寄越せと可愛らしく歌う店内ミュージックが繰り返し流れているのが定番だ。目にも耳にも賑やかなこの時期、キバナは例年よりも浮かれている自信があった。
「(一昨年は狼男、去年はヴァンパイア…今年は何の仮装すんのかな?ちょっと路線変えてチョロネコとか、ワンパチとかやってくんないかなぁ…)」
なにせ今年は恋人になって初めてのハロウィン。プライベートだと鈍くて、大変恥ずかしがりやの恋人の。仕事とはいえ、いつもは見れない姿にちょっと位期待したって良いじゃない。あわよくば、それをお家デートの時に着てもらえたら万々歳だ。なんて浮かれてシュートシティまでやってきて、手を振ってくれるファンへと軽く握手やバトルポーズをしながら、いつもより賑わっているタワーの入り口へと足を踏み出した。ダンデがいるであろう場所へと視線を巡らせると、仮装をしている恋人の姿が見えた。いや、訂正すると恋人なのか信じたくないけどきっとそうだろうなっていう姿が見えた。
2181「(一昨年は狼男、去年はヴァンパイア…今年は何の仮装すんのかな?ちょっと路線変えてチョロネコとか、ワンパチとかやってくんないかなぁ…)」
なにせ今年は恋人になって初めてのハロウィン。プライベートだと鈍くて、大変恥ずかしがりやの恋人の。仕事とはいえ、いつもは見れない姿にちょっと位期待したって良いじゃない。あわよくば、それをお家デートの時に着てもらえたら万々歳だ。なんて浮かれてシュートシティまでやってきて、手を振ってくれるファンへと軽く握手やバトルポーズをしながら、いつもより賑わっているタワーの入り口へと足を踏み出した。ダンデがいるであろう場所へと視線を巡らせると、仮装をしている恋人の姿が見えた。いや、訂正すると恋人なのか信じたくないけどきっとそうだろうなっていう姿が見えた。
mimi_ruru_241
DONEお題【お絵描き・絵画・美術】#kbdnワンドロ #kbdnワンドロ_163
※遅刻+2h
値札のつかない絵を描くdndと、色鉛筆をプレゼントするkbnの話。価値の基準はゼロの数だけじゃない。
キャンバスから眺める風景 そのこどもの手帳に刻まれた分刻みの縦線は、まるで檻のようだった。
たった数ヶ月前までは、ウールーとともに風を追い、草原を駆けるひとりの牧童だったダンデ。たった一枚の紹介状を握りしめ、のどかなふるさとから踏み出したその先で、彼は真価を発揮した。
流星のように現れ、ポケモンリーグという地に降り立ってもなお眩いその子の輝きに、ガラルの全てが熱狂した。ちいさな頭に王冠を戴いた彼の、一挙手一投足に無数の目が追って回る。
決勝戦の前に食べたサンドイッチ、寝る前に読み聞かせられた絵本、お気に入りのキャップ。ダンデという子どもを構成している、ただそれだけで、田舎町のパン屋は人が溢れるほどに繁盛した。絵本はどこの本屋でも品切れになった。キャップは「ダンデモデル」という名前で復刻されることになった。彼が何気なく口にした言葉は、彼の知らないところで金貨や銀貨に変わっていく。
3283たった数ヶ月前までは、ウールーとともに風を追い、草原を駆けるひとりの牧童だったダンデ。たった一枚の紹介状を握りしめ、のどかなふるさとから踏み出したその先で、彼は真価を発揮した。
流星のように現れ、ポケモンリーグという地に降り立ってもなお眩いその子の輝きに、ガラルの全てが熱狂した。ちいさな頭に王冠を戴いた彼の、一挙手一投足に無数の目が追って回る。
決勝戦の前に食べたサンドイッチ、寝る前に読み聞かせられた絵本、お気に入りのキャップ。ダンデという子どもを構成している、ただそれだけで、田舎町のパン屋は人が溢れるほどに繁盛した。絵本はどこの本屋でも品切れになった。キャップは「ダンデモデル」という名前で復刻されることになった。彼が何気なく口にした言葉は、彼の知らないところで金貨や銀貨に変わっていく。
肴飯のポイ箱
DONEお題『お絵かき・絵画・美術』絵心と、リベンジと、ちょっとした日常の話。
https://poipiku.com/6450412/7832908.html
と繋がっています。
よく見てみよう「どした?」
「……」
「えっ…本当になに?」
休日の朝。一通りのトレーニングを終えたキバナは、のんびりとカウチに座りながら数日前に発売されたポケモン雑誌を読んでいた。気になっていたコラムの続きを読もうと、ペラペラとページをめくっていたが、同居人がどうにもこうにも凄く熱い視線をずっと無言のまま向けてくること、三十分。最初は気のせいかと思っていたが、パチリと音が出そうなくらい目線がかち合った後も、何故かダンデは、座っているキバナを真正面から直立不動で見つめてくる。しかも、焦れたキバナがあれこれ話しかけても全く反応は無く、只々この謎な状態が続いている。
ダンデは、口で説明するよりも行動で示す方が速いと思うと、時々突拍子もない行動に出ることがある。後から理由を聞くと、なるほど。という内容も多いが、理由を聞いても首を傾げる内容の時もある。今はどちらだろうか。そう考えながら、キバナはつやりと輝きながらこちらを見つめてくる琥珀色をぼんやりと眺めたのだった。
2011「……」
「えっ…本当になに?」
休日の朝。一通りのトレーニングを終えたキバナは、のんびりとカウチに座りながら数日前に発売されたポケモン雑誌を読んでいた。気になっていたコラムの続きを読もうと、ペラペラとページをめくっていたが、同居人がどうにもこうにも凄く熱い視線をずっと無言のまま向けてくること、三十分。最初は気のせいかと思っていたが、パチリと音が出そうなくらい目線がかち合った後も、何故かダンデは、座っているキバナを真正面から直立不動で見つめてくる。しかも、焦れたキバナがあれこれ話しかけても全く反応は無く、只々この謎な状態が続いている。
ダンデは、口で説明するよりも行動で示す方が速いと思うと、時々突拍子もない行動に出ることがある。後から理由を聞くと、なるほど。という内容も多いが、理由を聞いても首を傾げる内容の時もある。今はどちらだろうか。そう考えながら、キバナはつやりと輝きながらこちらを見つめてくる琥珀色をぼんやりと眺めたのだった。
en12412411
DOODLEショタキダちゃんたち1,2枚目は単体、3枚目はキダ(肌色多め)、4枚目はキダ+ネニキ1ページ漫画です。
Twitterにあげたものと同じですが、ここでは3枚目(肌色多め)の全体絵を載せてます。
キダちゃんには大人になるまでに二人で色々な経験積んでてほしい 4
pimankoubo
DONEワンドロお題『お絵かき・絵画・美術』
#kbdnワンドロ
#kbdnワンドロ_163
お借りしました
キョダイゲンカク。
死ねたです
惜別のひ惜別の火
ゆらゆらと炎が瞬く。
だんだん細く、弱々しくなるそれをダンデは何も言わずただじっと見つめていた。
炎に照らされたその顔は20年前チャンピオンだった頃と比べ張りがなくなり、歳相応に目元には皺が浮かんでいる。
ゆらゆら、ゆらゆら
いつでも自分の行く先を照らしてくれた炎が、だんだん、だんだん細く小さくなっていく。
ゆら……ゆら……ゆらゆら
消えかけては、少しだけ持ち直す。
これをどれだけ繰り返したのだろうか。
炎が小さくなる度にひゅっと息をのみその様子を見守る。
もういい、もう無理しなくていい。
そういってやりたいのになかなかそういってはやれなくて、情けなく眉を下げれば、そんな顔をするなと言うかのように炎に力が戻る。
7024ゆらゆらと炎が瞬く。
だんだん細く、弱々しくなるそれをダンデは何も言わずただじっと見つめていた。
炎に照らされたその顔は20年前チャンピオンだった頃と比べ張りがなくなり、歳相応に目元には皺が浮かんでいる。
ゆらゆら、ゆらゆら
いつでも自分の行く先を照らしてくれた炎が、だんだん、だんだん細く小さくなっていく。
ゆら……ゆら……ゆらゆら
消えかけては、少しだけ持ち直す。
これをどれだけ繰り返したのだろうか。
炎が小さくなる度にひゅっと息をのみその様子を見守る。
もういい、もう無理しなくていい。
そういってやりたいのになかなかそういってはやれなくて、情けなく眉を下げれば、そんな顔をするなと言うかのように炎に力が戻る。
肴飯のポイ箱
DONEワンドロお題「寝坊」
油断した1人と、それを見てニンマリする1人の話。
※自我強いお馴染み秘書さんいます
※ナチュラル同棲
愛の切れ端 腹に絡まる温い体温に、瞼に刺さる太陽の熱。やけに煩いココガラの声、鳴り止まぬアラーム音。それらが薄い膜一枚巻いたような心地で感じたダンデは、暫くはぼんやりとシーツに懐いていたが、やがてそれらの意味を正しく理解した。
「…っやばいぜこれは!!」
今までに何度も経験してきた中でも特段アウトな予感のフルコンボに、内心冷や汗を掻いて、ベッドから背筋を使って勢いよく起き上がる。一緒に寝床へと潜り込んだチョコレート色の肌をしたドラゴンが、未だに横で呑気にスヤスヤと眠り込んでいた。休日ならずっと眺めていたいその顔も、今のこの原因を作った一因でもあるので只々憎らしい。
「っこの!起きろっ!!」
これくらいしないと起きないし。なんてちょっとだけ恨みを晴らす言い訳をしながら、鬱血痕と噛み跡だらけの右足で、背中に爪痕が残る大男の背中を思い切り蹴り飛ばした。
2944「…っやばいぜこれは!!」
今までに何度も経験してきた中でも特段アウトな予感のフルコンボに、内心冷や汗を掻いて、ベッドから背筋を使って勢いよく起き上がる。一緒に寝床へと潜り込んだチョコレート色の肌をしたドラゴンが、未だに横で呑気にスヤスヤと眠り込んでいた。休日ならずっと眺めていたいその顔も、今のこの原因を作った一因でもあるので只々憎らしい。
「っこの!起きろっ!!」
これくらいしないと起きないし。なんてちょっとだけ恨みを晴らす言い訳をしながら、鬱血痕と噛み跡だらけの右足で、背中に爪痕が残る大男の背中を思い切り蹴り飛ばした。
mimi_ruru_241
DONEコンビニの深夜シフトに入ってるバイトのダンデくんと、いつもタバコを一箱買っていくキバナさんのお話。バニラフレイバーの常連さん あ、また来た。
その姿を見るたび、ダンデの頭には「六番」の数字が浮かぶ。彼とその番号は絶対的に紐づいていて、「お箸はいくつお付けしますか」の言葉と同じく、ダンデの体に染み付いたものだった。
彼はいつも、店内を少しだけ回る。けれど何も手に持たないまま、菓子パンの棚を通ってまっすぐレジにやってくるのだ。
「こんばんは。今日もタバコ、六番ください」
にこり、と音でも聞こえそうなほどの綺麗な笑顔。まっすぐ通った鼻梁や、やわらかく垂れる眦、黄金比に基づいた弧を描く唇の美しさは、今が深夜であるとは思えないほどみずみずしい。すっかり見慣れてしまったダンデは「少々お待ちください」と待たせることなく棚から取り出し、カウンターに置いた。
5210その姿を見るたび、ダンデの頭には「六番」の数字が浮かぶ。彼とその番号は絶対的に紐づいていて、「お箸はいくつお付けしますか」の言葉と同じく、ダンデの体に染み付いたものだった。
彼はいつも、店内を少しだけ回る。けれど何も手に持たないまま、菓子パンの棚を通ってまっすぐレジにやってくるのだ。
「こんばんは。今日もタバコ、六番ください」
にこり、と音でも聞こえそうなほどの綺麗な笑顔。まっすぐ通った鼻梁や、やわらかく垂れる眦、黄金比に基づいた弧を描く唇の美しさは、今が深夜であるとは思えないほどみずみずしい。すっかり見慣れてしまったダンデは「少々お待ちください」と待たせることなく棚から取り出し、カウンターに置いた。
pimankoubo
DONEワンドロお題お題『スーパー・コンビニ・買い出し』
#kbdnワンドロ
#kbdnワンドロ_162
とあるモブの話 私はモブ。
どこにでもいる至って普通のモブである。
私はナックルシティのコンビニで働くフリーター。
あのブラックナイトよりさらにブラックなこのコンビニに勤め始めて早3年、本当はかの名門ナックルジムのジムトレーナーを目指して田舎から出てきた筈だった。
しかしはじめて採用試験を受けたとき最初は順調にいけたのに最終の試験でポカをやらかした。
その次も、さらにその次も……3度目の正直になったかもしれない今年はまたポカをやらかすのが怖くて応募さえしていない。
これはもう、潔く諦めた方が良いかもしれない。
諦めて田舎でりんご農家を継いだほうが将来は楽かもしれない。
そんな事を考えながら今日も今日とて連勤記録を伸ばし続けている。
2444どこにでもいる至って普通のモブである。
私はナックルシティのコンビニで働くフリーター。
あのブラックナイトよりさらにブラックなこのコンビニに勤め始めて早3年、本当はかの名門ナックルジムのジムトレーナーを目指して田舎から出てきた筈だった。
しかしはじめて採用試験を受けたとき最初は順調にいけたのに最終の試験でポカをやらかした。
その次も、さらにその次も……3度目の正直になったかもしれない今年はまたポカをやらかすのが怖くて応募さえしていない。
これはもう、潔く諦めた方が良いかもしれない。
諦めて田舎でりんご農家を継いだほうが将来は楽かもしれない。
そんな事を考えながら今日も今日とて連勤記録を伸ばし続けている。
pimankoubo
DONEワンドロお題「寝坊、夜更かし」 キバナと二人空を見上げる。
もうすでに時間は2時をまわり夜更かしというよりは徹夜といった方が良いそんな時間に二人はベッドに腰掛け寄り添いながら空を見上げていた。
「なぁ、キバナ」
「なぁにダンデ」
「ここ数日、いろんな事があったなぁ……」
「そうだな……ナックルシティが壊滅しかけたり、お前が死にかけたり……」
「チャンピオンじゃなくなったり……な」
ブラックナイトにローズ委員長の逮捕、死にかける程の大怪我に、10年間チャンピオンとして戦ってきて初めての敗北。チャンピオンじゃなくなってからも毎日のように復興のために走り回り、漸くこうやってキバナとゆっくり話せたのは1週間程ぶりだった。
「俺、負けるなら君に負けるって思ってたんだ」
1683もうすでに時間は2時をまわり夜更かしというよりは徹夜といった方が良いそんな時間に二人はベッドに腰掛け寄り添いながら空を見上げていた。
「なぁ、キバナ」
「なぁにダンデ」
「ここ数日、いろんな事があったなぁ……」
「そうだな……ナックルシティが壊滅しかけたり、お前が死にかけたり……」
「チャンピオンじゃなくなったり……な」
ブラックナイトにローズ委員長の逮捕、死にかける程の大怪我に、10年間チャンピオンとして戦ってきて初めての敗北。チャンピオンじゃなくなってからも毎日のように復興のために走り回り、漸くこうやってキバナとゆっくり話せたのは1週間程ぶりだった。
「俺、負けるなら君に負けるって思ってたんだ」
pimankoubo
DONEキダお題のやつごじれたけどやっぱくっつけ!!!!「覚えてないならいい」
明け方のリビングでそういったダンデの顔は見たこともないくらい悲しそうな表情で、瞳には涙が浮かんでいた。
俺様が先ほどの自分を殺したくなるのと同時に涙の浮かぶダンデの瞳を見れなくて床に視線を落とせば。
「君と結ばれることが出来たと思って嬉しかったのに……」
とダンデがポツリと言った。
その言葉にキバナが顔を上げるよりも早くダンデが窓の方へ向かっていく。
そして自分の伸ばした指先が触れるよりも早くオレンジの風と共に空の向こうへ飛びさってしまった。
キバナはダンデの事が好きだった。
はじめはいけすかないやつだと思っていたのにバトルをする度、素のあいつを知る度に惹かれていきいつの間にかダンデの笑顔が、甘いものが好きなところが、暗がりが怖いところが、キャンプで見た髪の毛を爆発させた姿がかわいいと思うようになり、最終的には恋に落ちていた。
3842明け方のリビングでそういったダンデの顔は見たこともないくらい悲しそうな表情で、瞳には涙が浮かんでいた。
俺様が先ほどの自分を殺したくなるのと同時に涙の浮かぶダンデの瞳を見れなくて床に視線を落とせば。
「君と結ばれることが出来たと思って嬉しかったのに……」
とダンデがポツリと言った。
その言葉にキバナが顔を上げるよりも早くダンデが窓の方へ向かっていく。
そして自分の伸ばした指先が触れるよりも早くオレンジの風と共に空の向こうへ飛びさってしまった。
キバナはダンデの事が好きだった。
はじめはいけすかないやつだと思っていたのにバトルをする度、素のあいつを知る度に惹かれていきいつの間にかダンデの笑顔が、甘いものが好きなところが、暗がりが怖いところが、キャンプで見た髪の毛を爆発させた姿がかわいいと思うようになり、最終的には恋に落ちていた。
pimankoubo
DONEこじれる前にくっつけ!!!!by青椒キダお題のやつ「覚えてないならいい」
明け方のリビングでそういったダンデの顔は見たこともないくらい悲しそうな表情で、瞳には涙が浮かんでいた。
俺様が先ほどの自分を殺したくなるのと同時に涙の浮かぶダンデの瞳を見れなくて床に視線を落とせば。
「君と結ばれることが出来たと思って嬉しかったのに……」
とダンデがポツリと言った。
その言葉にキバナが顔を上げるよりも早くダンデが窓の方へ向かっていく。
そして自分の伸ばした指先が触れるよりも早くオレンジの風と共に空の向こうへ飛びさってしまった。
キバナはダンデの事が好きだった。
はじめはいけすかないやつだと思っていたのにバトルをする度、素のあいつを知る度に惹かれていきいつの間にかダンデの笑顔が、甘いものが好きなところが、暗がりが怖いところが、キャンプで見た髪の毛を爆発させた姿がかわいいと思うようになり、最終的には恋に落ちていた。
3496明け方のリビングでそういったダンデの顔は見たこともないくらい悲しそうな表情で、瞳には涙が浮かんでいた。
俺様が先ほどの自分を殺したくなるのと同時に涙の浮かぶダンデの瞳を見れなくて床に視線を落とせば。
「君と結ばれることが出来たと思って嬉しかったのに……」
とダンデがポツリと言った。
その言葉にキバナが顔を上げるよりも早くダンデが窓の方へ向かっていく。
そして自分の伸ばした指先が触れるよりも早くオレンジの風と共に空の向こうへ飛びさってしまった。
キバナはダンデの事が好きだった。
はじめはいけすかないやつだと思っていたのにバトルをする度、素のあいつを知る度に惹かれていきいつの間にかダンデの笑顔が、甘いものが好きなところが、暗がりが怖いところが、キャンプで見た髪の毛を爆発させた姿がかわいいと思うようになり、最終的には恋に落ちていた。
肴飯のポイ箱
DONEワンドロお題『ベッド・寝床』⌛️1h +40分
力いっぱい抱きしめたいなって思いながら眠る話。ちいちゃい生き物が寝てる姿って何時間でも眺めてられる気がします。
※ポメガバ
※同棲恋人設定
言っていいよ 数時間前迄は煌々と輝いていた街の明かりも寂しくなってきた時間。数ヶ月に一度行う大規模なワイルドエリアの巡回作業を終えたキバナは、ヘトヘトになりつつも我が家までの道のりを、タクシー乗り場から重くなった足を引き摺りながら歩いていた。最後の難関(と勝手に思っている)坂道を越えて辿り着いた玄関は、ドアライトも、リビングに続く廊下の電気も点いたままになっていた。もしかして、という期待がムクリと顔を上げてくる。
「ダンデ、ただいまー」
しかし、どんなに遅い時間になってもキバナが帰宅すると、顔を見にもぞもぞと玄関までやってくることが多いダンデの姿が無いことに少しだけ肩を落とす。まあ、流石にこんな時間だ。今日は寝ているのだろうと思いながらリビングへと入る。リビングの中も、廊下と同じくすべての電気が点けられていた。 そしてその明かりの下、キバナは散々たる光景を目にすることになった。
2035「ダンデ、ただいまー」
しかし、どんなに遅い時間になってもキバナが帰宅すると、顔を見にもぞもぞと玄関までやってくることが多いダンデの姿が無いことに少しだけ肩を落とす。まあ、流石にこんな時間だ。今日は寝ているのだろうと思いながらリビングへと入る。リビングの中も、廊下と同じくすべての電気が点けられていた。 そしてその明かりの下、キバナは散々たる光景を目にすることになった。
pimankoubo
DONEキバダンワンドロお題「手紙、ラブレター」
お借りしました
そんなことまで対策してない!!二人の馴れ初め編 静かな部屋にカリカリとペン先が文字を紡ぐ音が響いている。
紙の上には口下手な自分が思い付く限りの彼への思いがたくさんたくさんつまっている。
カリカリ……カリカリ…‥……
便箋5枚分にもおよぶけして送る事のないこの手紙は所謂ラブレターというもので、ダンデがキバナに恋をしてから、キバナに対して好きだ!と胸を踊らせるたびに書いてはキバナから貰ったクッキーの缶詰めにしまい書いてはしまいをしているうちに一枚、また一枚と封筒が増えていき今では缶詰めに収まりきらなくなりそうな程になっている。
今日は、バトルの後にタオルを忘れたダンデにさっとタオルとドリンクボトルまで差し出してくれた。
「あ、あり…がとう」
「いいよ、俺様いつもお前がなにか忘れた時用に常に予備持つようにしてるし」
3690紙の上には口下手な自分が思い付く限りの彼への思いがたくさんたくさんつまっている。
カリカリ……カリカリ…‥……
便箋5枚分にもおよぶけして送る事のないこの手紙は所謂ラブレターというもので、ダンデがキバナに恋をしてから、キバナに対して好きだ!と胸を踊らせるたびに書いてはキバナから貰ったクッキーの缶詰めにしまい書いてはしまいをしているうちに一枚、また一枚と封筒が増えていき今では缶詰めに収まりきらなくなりそうな程になっている。
今日は、バトルの後にタオルを忘れたダンデにさっとタオルとドリンクボトルまで差し出してくれた。
「あ、あり…がとう」
「いいよ、俺様いつもお前がなにか忘れた時用に常に予備持つようにしてるし」
肴飯のポイ箱
DONEワンドロ開催ありがとうございます!お題『手紙 ラブレター』
⌛️遅刻+1時間
自覚は、時にいきなりくるよねっていう話
根こそぎ全部 明かりをつけても少し薄暗く感じてしまう室内に、ダンデとキバナは立っていた。
視線を巡らせる先全てには、本と雑誌、そしてまた本。積み上がったそれらは不思議なバランスを保って、奇跡的に雪崩を起こさずに鎮座している。その隙間を縫うように小さな木製の丸椅子が一つ、申し訳程度に壁際へと置かれている。よく見ると、低めの棚かと思っていたものは本を限界まで積まれているベッドのようだった。
先程通されたリビング兼ダイニングの部屋は、モデルルームみたいに最低限の物しか置かれていなかったので、その分目の前に広がる本の洪水のような光景に驚きを隠せない。隣で悪戯が見つかった子どものように気まずそうな顔で笑っているダンデに、言いたい事を色々と飲み込んでキバナは深いため息を吐いた。
3069視線を巡らせる先全てには、本と雑誌、そしてまた本。積み上がったそれらは不思議なバランスを保って、奇跡的に雪崩を起こさずに鎮座している。その隙間を縫うように小さな木製の丸椅子が一つ、申し訳程度に壁際へと置かれている。よく見ると、低めの棚かと思っていたものは本を限界まで積まれているベッドのようだった。
先程通されたリビング兼ダイニングの部屋は、モデルルームみたいに最低限の物しか置かれていなかったので、その分目の前に広がる本の洪水のような光景に驚きを隠せない。隣で悪戯が見つかった子どものように気まずそうな顔で笑っているダンデに、言いたい事を色々と飲み込んでキバナは深いため息を吐いた。