shiobanira
MOURNING死ネタ。物語が始まらない最悪のパターンIF。
推敲なし。20時、指定されたポイントへ足を向ける。
横たわる男に回収装置を押し当てた。
『"世界にバグは不要です"』
『よろしいでしょう。それではカブラギさん、お疲れさまでした』
声が途切れる。
聞こえるのはコアの発する警告音だけだ。
過剰に溜まったログと燃料不足で焼き付く回路、本体の冷却も間に合っていない。
演算性能が極端に落ちている。
それもあともう少し。
残り時間は24時間に満たないだろう。
「組長って昨日の夜、どこにいました?」
配属されてからこちら、どれだけの言葉を黙殺しただろうか。
纏い付く少女を見下ろす。
「屋台のあたりに組長がいた気がしたんですけど、すぐ見失っちゃって。どこに行ってたのかなーと思いまして」
見失ったということは昨晩の作業は見られていないらしい。
「組長、いつも総合栄養食じゃないですか!他にどんなもの食べてるのか気になるんですよー」
「お前には関係ない」
装甲修理人待機所の黒板に担当箇所を書き写す。
視界に表示したリスト通りに名前の入った磁石を動かし、一歩下がって確認する。
本日の天候は晴れ、終了予定時刻は17時だ。
踵を返し、仕事道具を取りに向かう。
燃え 751