「すっごくおいしいよ!キース!」
「おおそうか」
ディノの弾んだ声に、オレもうれしくなる。
ディノはナイフとフォークを使い、オレが作ったハンバークを試食している。ディノがナイフを突き立てると、ハンバーグから肉汁が出てくる。おー、なかなかいいぐあいに焼けたみてえだ。
「どっちがいいと思う」
ディノの前にはハンバーグが二皿。ソースをかえたやつが並んでる。まあもうすぐジュニアの誕生日なんで、ハンバーグをつくってやろうかと思って、休みの今日思いついたレシピを試してみたんだわ。オレは合間にいろいろつまみ食いしたので腹はふくれている。
「どっちもおいしいけど…うん、ジュニアはこっちのソースのほうが好きそう!」
「そうか」
1948