ご懐妊最近、身体が怠い。
いや、それだけではない。
体温も何時もより高めでここ最近は微熱気味だ。
ちゃんと睡眠をとって休養している筈なのに眠気が襲ってきてはウトウトする事もあった。
そんな状態が続いたある日の朝。
「今日も体調悪そうだけどさ、大丈夫か?」
「あ、あぁ。今日は大丈夫かな。すまない心配かけて」
「そうか?今日の朝飯は俺が作るからさ、よく食べて栄養つけて休めばすーぐ元気になるから大丈夫だって!」
「あ、あぁ…悪いな。本当は私の仕事なのに。」
「気にすんなよ。たまには俺の特性料理も輝二に食べさせてやりてーしさ。」
「朝から…いや辛いの以外なら、…喜んで」
「…え?…あぁ」
いつもなら「えー?辛いのもたまにはいいだろー?」などの軽口や文句が飛んでくるものだが、今朝の輝二の顔色の悪さなどから、拓也もそういう雰囲気ではない事を察したのかいつもの軽口は言わなかった。
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