⚠️キャプション必読⚠️「先生、もう寝たら?」
「ねーまーせーんー」
「そっか」
顔を埋めているせいで、五条先生の声はくぐもっていた。それでもきちんと聞こえた声に頷いて、やわらかい髪をよすよすと撫でる。
ヘッドボードに背を預けて胡座をかいた俺の足に、五条先生はうつ伏せに頭を乗せていた。両腕は俺の腰にがっちりと回されている。
出張から帰るなり、これだ。今日はお疲れモードらしい。
本当は疲れているなら早く寝て欲しいし、先生だって見るからに眠そうだ。体はいつもよりあったかいし、声にも覇気がない。
それでもふかふかのベッドが待っている自分の家ではなく、狭い備え付けのベッドしかない俺のところに一番に来てくれた。それが、嬉しくないはずもない。
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