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    春日きい

    きいの小説置き場

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    春日きい

    PROGRESS羽宮両親を殺害するばじけのばじとら

    いずれ、完成させて支部にあげます
    地獄の一丁目 この世に、まだ希望があるならそれは親がいることだと思わずにはいられない。窃盗を犯した俺に、まだ愛情を注いでくれる人がいることが救いだと思う。俺を許してくれる人がいて、存在を望んでくれる人がいる。だけど、口を揃えて皆、羽宮一虎はいらないと言う。許さないという声が多数。しょうがないという声が少数。多数決はいつだって多勢に微笑んでいる。当事者が許したって、多数決の神様は一虎の下では微笑まない。どんな神様も一虎を守ってはくれなかった。親からも、ひどい友達からも。誰も一虎も守らなかった。一虎はいつだって叫んでいたのに。泣いていたのに。誰一人振り返りはしなかった。だから一虎は過ちを犯して、必死に産声上げたのに。それさえもみんなは聞こえないふりをした。いつ、一虎が過ちを犯したんだろうか。先に一虎を傷つけたのは、貶したのはお前らの方なのに。それが今、あふれ出たものが降りかかっただけなのに。ほんの少し暴れたからって一虎を袋叩きにした。俺一人が一虎の天使で良かった。俺一人が一虎に愛情を注いで愛していればよかった。
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