秘密会議アーロンが不在の夜のことである。夕食後、ブラスカとジェクトは部屋で酒を飲み交わしていた。
「二人で飲むの、なんだか珍しい気がするね」
「確かに、いつもは三人のことが多いかんな」
ジェクトの部屋は彼らしく衣服などが乱雑に置かれており、殺風景なアーロンの部屋と同じ間取りなのにどこか違うように感じる。とはいえ、ブラスカの部屋も同じ間取りだが、そちらはそちらで本が大量に平積みされており、結局のところ三者バラバラの様相を呈していた。
「アーロンはいつ戻ってくるんだっけ?」
「明後日、じゃなかったっけか?まぁ素材が集まんなかったら延長もあるとか言ってたかも」
自分たちの次の出撃の予定を考えつつ、ブラスカは当たり前のようにこの世界で予定を立てるという未来ありきの生活をしていることに気づいた。
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