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    AM68218433

    @AM68218433

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    AM68218433

    PROGRESSハイヒールの続きの序文です……
    5000字くらいでさくっとエロ書くつもりが気付いたらまだすけべになってないのに4000字になってました怖い
    モチベ維持のための進捗
    「今日は向こうに行こうぜ」と燐音くんが言った。
     向こうってどこだ、なんて流石に白々しすぎて僕も言えないけれど、明け透けな言動に呆れかえる気持ちも嘘じゃなかったから、その考えがそのまま表情に出る。要は燐音くんの言葉に呆れたような顔で返事をしたってことだ。
     その反応に、何故だか楽しそうな甲高い声の笑い声が返ってくる。
    「愛の巣に戻ろうぜ、ってこと」
     そう言った燐音くんは、僕が料理しているのをカウンター越しに眺めているところだった。
     誰もいないからと占領したキッチンで新作レシピの開発に勤しんでいたところ、赤毛を揺らしてひょっこりと僕の前に現れた暴君が冒頭の台詞を吐いたのである。
     愛の巣って、と繰り返した僕の声は、ため息交じりの重さに耐えきれなかったんだろう、ぼとりとキッチンの床に落ちていったようだった。その言葉を拾いあげるつもりもないらしい燐音くんが、まるでそれが決定事項で誰もそれを覆せないのだとでも言うように、また「キャハハッ」と声を出して笑ったのだった。


    どん、と肩を押されて扉に押し付けられる。逃げ場がない、なんて考えが咄嗟に浮かんで消えた。
    目の前に立つ燐音くんがおもむろ 3987

    AM68218433

    DOODLEエイプリルフールネタニキ燐
    クローン体ニキと燐音くんの戦闘が書きたくて書いたものです
    なんだこれ
    夜闇の中では、墨のような黒さというのは逆に悪目立ちする。
    真っ黒ではなく、酸化した血のような赤黒さ。または濃紺。こういった色の方が、夜という暗闇にまぎれるには良いらしい。原理や詳しいことは知らないが、ニキは『そういうもの』だと理解していた。この知識も自分で学んで蓄えたものではない。ただ『そう』と教えられたから、『そう』なのだと覚えただけである。
    『厳密には地球での話だ。夕暮れ時だとか月明かりの有無だとかも関係してくる。……コロニー環境下や地球に酷似した惑星での戦闘下以外では関係ないンだけどなァ』
    でもニキには細かく伝えたって伝わらねえだろ、と苦く笑った男の顔を、ニキは今も鮮明に思い出すことができた。
    普段は不敵に吊り上げている眉尻が、そう笑った時どれだけ柔らかく下がっていたかということ。機体を染めるためのペンキで片頬を汚しながら、そんな染料よりよほども赤い睫が笑う瞳をかたどって小さく震えた様や、スーツを脱いだ腕を掴んで汚れた頬に口づけた時の、見開かれた瞳の青さまで。
    薄暗い格納庫の中、整備の為にと自分達の手で機体を弄りまわした回数は数えきれない。この記憶は、その中の一つだった。けして出 3186