10/24コバナシ (10/24は「文鳥の日」です) 日々が語呂合わせで何かしらの日であることは慣れた。が、「手に幸せ」とかけて「文鳥の日」というのはどういうことかと疑問が浮かぶ。
表情からそれを読み取ったのだろう、チチが両手を握り飯を作るかのような、でもいつもよりもふわりとした形にして見せた。
「文鳥ってな、慣れるとひとの手の上ですんごいくつろいでくれるんだべ。それをな、こんなふうに手で包むようにすると、ほんわりあたたかくて、トリさんには信頼されているって感じて、幸せだなぁ……ってなるんだべよ」
「ほう」
「トリさん実は体温高いし、ほわっとしてるし、わんことかにゃんことはちょっと違う可愛さなんだべ。カカロットさは、鷹さんとかフクロウとかの方がもしかして好みだべか?」
「いんや、別にどっちも嫌いじゃねぇ。そうだな…しいていえば雀とかかわいいもんだと思うかな」
「すずめ」
「専門の写真家がいてSNSに写真が投稿されてるのは見てる。これからの季節だと寒いから団子になってたりする」
「なにそれ見たい」
手に幸せの日。でもなんだかんだと手のひらにはいつも幸せがある。