無知の無憂ドラゴンは古より恐怖の象徴として存在しつつも道を外せば悪竜として討伐され、または資源として利用される。
世間から排他的存在とみなされ、種が絶えることを恐れたある地方のドラゴン達は様々な手段を用いて自らの地位を確立させようとしていた。
ムユゥはその時代の生まれのドラゴンで、その頃からの付き合いの友人が二人いる。
一人は最近海の守護竜として確立した冥海龍の沙羅(シャラ)
もう一人は薬術に長けた薬竜サノティリアの菩提(ボダイ)
他の竜が人と一線を引き神格化に向かう一方で、ムユゥは人と交友し俗世に混ざる事で世界に適応した。
それは生存の為でもあったが、鉱山の守護竜であり普段から人と接する機会の多いムユゥ自身の好奇心こそが最もたる理由だった。
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