今もきっとそこにいる今日も空は抜けるように青い。あの時の空も、青かった。ダークブルーには程遠いが。
タブロイドはもう居ない。
それをまだ自分は理解しているようで理解していない。認めていない。認める気はサラサラなかった。しかしわかっている振りをしている。そうしないとうざったいくらい直ぐに周りに悲壮感が漂うからだ。
トリガーは賢い。カウントが以前言ってくれた。賢い自分は物分りが良くなければならない。タブロイドは死んだ。それをもうきちんと整理しているはずだ、そう思わせなければならないのだ。
けれど時折口からはタブロイド、と漏れ出てしまう時がある。そんな時周りはとても悲痛な目で自分を見る。そう思うなら放っておいて欲しかった。
「……トリガー」
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