サンタにだってサンタが来てもいいはずなんだ(前編)「持ち回りィ?」
捻り上げたような声を出して、エプロン姿のドラ公は呆れ顔で俺を見た。
「そう。で、今年は俺ンとこ。言わなかったっけ?」
「初耳だね」
文句を言いたげなドラ公に構わず、俺はショルダーホルスターに[[rb:回転式拳銃 > リボルバー]]と[[rb:自動式拳銃 > オートマティック]]を収めた。
スピードローダー。スペアマガジン。シースナイフ。捕縄。吸血鬼叩きと殺鬼剤。財布とスマートフォンと事務所の鍵。口寂しくなったとき用のシンマルメン、携帯灰皿、ガスライター。禁煙中だが念の為だ、念の為。VRC指定・[[rb:死灰 > しかい]]用白布袋、ヨシ。オールセット。黒の革手袋を着け、馴染みの赤外套を羽織って気合を入れる。
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