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    ななめ

    創作BL(@naname_336)と
    二次創作(@naname_line)。

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    POIPOI 262

    ななめ

    MEMOワンライで書いたもの。
    試しに文章を投稿してみます。どんな風に表示されるのかな。
    地味な秋声を応援する会の地道な活動


    激しく扉を叩く音がした。徳田が驚いて振り返る。一体誰が、とその激しい音に戸惑いつつ、手にしていた万年筆を置いて立ち上がる。扉越しに「誰だい?」と尋ねると、「ぼくだよ!」「おいらだよ!」という叫び声が返ってきた。新美と草野の声だ。
    「君たち、ちゃんと名乗らないと分からないだろう。ぼくだよだけじゃあ……」
    小言を云いながら扉を開けると、徳田の目の前に何かが突きつけられた。近すぎてよく見えない。一歩退くと、その分ずいっとせまってくる。
    「ねえ、お願い。ごんを治して」
    「ぎゃわずもお願い」
    二人の訴えに、ようやくそれが〈ごん〉と〈ぎゃわず〉であることに気づいた。ぐいぐい押しつけられてはたまらない。「ちょっと待って」と二人を制してごんとぎゃわずを受け取った。
    「まあとにかく二人とも部屋に入ってよ」
    部屋に招き入れると、新美と草野はしょんぼりと徳田の後をついてくる。さっきの勢いが嘘のようだ。二人は座布団の上におとなしく収まった。徳田も二人の向かい側に腰を下ろす。さっき手渡されたごんとぎゃわずをじっくりと眺める。ごんは背中の方にかぎ裂きが、ぎゃわずは裾(裾、で 1667