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    snhk2501

    @snhk2501
    怪文書書くよ。捏造に次ぐ捏造なのでなんでも許せる人向け。
    最近(2022年年末ごろから)はバイクの弟と馬の兄貴のコンビにやられてそっちに突っ走りがち。
    无限&小黑の師弟の擬似親子に萌えてたのですが、
    藍渓鎮にて北河がダークホース過ぎて北河+无限沼に浸ってます。

    北河の口調が字幕組さんの翻訳を基にしているため、5/27発売の日本語翻訳版藍渓鎮での口調と異なりますことご容赦ください。
    タグ「Remedium」は今のところ无限に纏わる設定が共通してる連作です。

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    snhk2501

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    北河と无限。短文怪文書。
    たぶん藍渓鎮26話から少し経ったくらいの話。

    「すまない」
     熱に魘される无限の呻き声から、言葉として北河に聞き取れたのはそれだけだった。握った彼の手が熱を帯びて熱い。
     无限は多くを語ろうとしなかった。北河も、彼の素性や何があってここに連れてこられるに至った傷を負ったのか、尋ねようとは思わなかった。時折見せる彼の昏い表情に、尋ねられなかった。
     医術師の北河にも、癒せない傷はある。その傷こそが、无限の負った傷の中で最も深刻なものであることを否応なく思い知らされる。
    ──それで、己に何ができるというのだ。
     北河は自らに問う。
    ──救うなどと、軽々しいことはとてもいえない。それでも、共ににいることはできる。
     それが北河の出した答えだった。
    ──少なくとも、今は。
     北河は无限の額に乗せていた布がぬるくなったのを取り、氷水に浸け冷やしたものと取り替えた。彼の表情から力が抜けたのを見るに、悪夢は去ったようだ。
     无限が老君によって運び込まれてきてからそんなに月日が経ったわけではない。だというのに、ここまで絆されてしまったか、と己に北河は小さく笑った。
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