この空で逢えるよう この空で逢えるよう
小さな黒子狐と暮らすようになった初めての私の誕生日に小さな贈り物を差し出してくれた。
「藍二哥哥のお誕生日だって聞いたんだ、でも何を贈れば良いかわからないから考えた結果がこれ」
一枚の私の似顔絵だった。
「この絵は魏嬰が?」
魏嬰は尻尾を元気に振って笑顔を私に向けてくれた。
「うん、俺が描いたんだ」
静かに受け取って頭を撫でると黒い耳がぺたりと下に下る、気持ち良いのか目を閉じて小声てもう少し。
「ありがとう大切にする」
大きな手が自分の頭から離れると自分の手で頭を撫でた。
「藍二哥哥の手は大きくて温かいから好きだよ」
「そうか」
藍湛はそう言って白い箱に仕舞ったあと魏嬰を抱えると静かに抱きしめた。
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