シャッフルユニットの仕事を終えたま~くんを労わってあげようと、久々にじっくり手間をかけスイーツを手作りした。
ちょうど人も少ない時間帯だし寮の共有ルームに集合ね、と約束し、完成させたスイーツとそれに合わせて厳選した茶葉を持ってま~くんの待つ部屋に足を踏み入れた。
一仕事を終えのんびりしているところだろう、という予想に反して、その背中にはどこか硬いものが感じられた。なにやら難しい表情を横目に、お菓子を載せたお盆を机に置く。
「その、見たか?プロモートの動画」
「あ~うん、見た見た。プロポーズのやつね」
年齢を考えると少し早くない?と感じるテーマではあったものの、王道といえば王道だ。見ているこっちにも緊張が伝わってきて、初々しくて可愛かったしきゅんとするプロポーズだった。若干ちょっと少しだけ、恋人としては、ふ~んと思わないでもなかったけれど。ま~くんをアイドルとしてプロデュースするなら、こういう方向性の仕事もそりゃあるよなあとは十分に理解できる。
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