降志ワンライ「時限爆弾」「真実」 言わずと知れた米花町の、某商業ビル。
数多くのアパレルや飲食店が立ち並ぶ施設において、日曜の午後というゴールデンタイムは極めて重要な意味を持っている――のだが、今この時刻、テナント関係者は一律避難を命じられ、規制線を張られたビルの周囲には、多くの野次馬達が押し寄せていた。
『速報です! 米花町ブレインタワービルに仕掛けられたという連続爆弾犯は先ほど逮捕されました! しかし、今も爆弾はビル内部に仕掛けられたままということで、只今機動隊による解体ミッションが行われようとしています!』
サイレンと供に次々にやってくるパトカーや機動隊、緊急車両から降り立った隊員たちが、先に建物内に入った者たちへと指示を送り、自身もまた内部へ入るための準備を整えている。
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