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    宮下の落書き帳

    @miyasita_nya

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    宮下の落書き帳

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    ボイコネにあげた台本
    夏祭り、元カノ懐古百合話

    #百合
    Lesbian

    ノスタルジア真結:夏祭りの時期が来る度
    真結:元カノの事を思い出す
    真結:
    真結:
    真結:多分私じゃなくても
    真結:貴方の隣にいるのは
    真結:誰でもよかったんでしょう?
    真結:私は貴方が幸せで居たらそれでいいよ
    真結:・・・それで、いいの
    真結:
    真結:貴方は寂しがり屋で、
    真結:ひとりぼっちが嫌いだから
    真結:多分、今も。
    真結:誰かと一緒にいるんでしょう?
    真結:
    真結:
    真結:悔しいけど、悲しいけど、私と貴方は
    真結:運命の人ではなかった、違ったんだと
    真結:そう割り切らないと、ダメだと
    真結:自分に言い聞かせて枕に顔をうずめる
    真結:
    真結:たまに黒歴史が、彼女との記憶がよぎる
    真結:こういうとき涙が溢れてくれたらどんなに
    真結:楽か、楽になれるのか。
    真結:
    真結:でも、中々涙が溢れてこない
    真結:でも・・・泣きたい、思い切り泣きたいのに
    真結:涙が、出てこない・・・
    真結:辛くないなんてことは無いのに
    真結:どうしようも無く、辛い、悲しい、
    真結:切ない、もどかしい、悔しい、苦しい
    真結:
    真結:なのに、どう頑張っても
    真結:涙があふれてこないんだー・・・



    0:


    真結:彼女に出会ったきっかけは
    真結:とあるソーシャルネットワークサービス
    真結:私はコスプレイヤーの写真を見るのが好きで
    真結:彼女は、コスプレイヤーだった
    真結:
    真結:
    真結:
    真結:入会するコミニュティを探している時に
    真結:彼女のアイコンが目に入って
    真結:一目見て、好きになってしまってた
    真結:一目惚れだと思った
    真結:好みドンピシャな端正で可愛い顔立ち
    真結:そして私の好きなキャラクターの
    真結:コスプレ写真を見た時
    真結:私は彼女の虜になってしまっていた
    真結:
    真結:
    真結:
    真結:彼女のプロフィールを見ると
    真結:住んでるとこも割と近くて・・・
    真結:私は、彼女に会いたくてお近付きになりたくて
    真結:「フォローしてもいいですか?
    真結:ミグのコスプレとても好きです!」
    真結:のコメントと共にフォロー申請をした
    真結:
    真結:
    真結:するとしばらくして返事が来て
    真結:私と彼女とのメッセージのやり取りが始まった



    0:


    遊兎:『フォローありがとう、よろしくねー!
    遊兎:真結(まゆ)ちゃん(顔文字)ミグすきなの?』
    真結:「ミグすきです!!ミグコスすごく素敵で
    真結:可愛くて、他のコスプレも素敵で…
    真結:遊兎(ゆと)さんのファンになりました!」
    遊兎:『わあ!ありがとう~!嬉しいなあ!
    遊兎:あ、来月イベントがあるんだけど興味ない?』
    真結:「イベント?どういったイベントですか?」
    遊兎:『商店街でね夏コスイベントがあるんだけど
    遊兎:知らない?私ミグのコスプレするんだけど
    遊兎:住み近いし、来ないかなーって思って!』
    真結:「…えっ!?貼り紙見たかも・・・
    真結:行きます!!会えるんですか??」
    遊兎:『来るなら会えるよ!楽しみー!
    遊兎:あっ、ねえ、コスプレしないの?』
    真結:「コスプレ…ですか?私は…可愛くないので
    真結:自信ないし…!興味は、ありますけど…」
    遊兎:『えー??じゃあ、私がメイクしたげる!
    遊兎:絶対可愛くなるから!!一緒にイベント出よ?』
    真結:「・・・えっ!?そんな」
    遊兎:『いいからいいから!何する?
    遊兎:ムガ?メア?コヨちぃ?』
    真結:「じゃあ、メア・・・してみようかな?」
    遊兎:『やった!楽しみにしてる!』



    0:数日後


    真結:イベント当日・・・
    真結:
    真結:思ったより直ぐに遊兎さんに会える事になり
    真結:馬鹿みたいに有頂天になった私は・・・
    真結:やる予定のコスプレの衣装とウイッグを
    真結:アニメイツで購入して準備をした
    真結:
    真結:そして、当日は念願の本人に会えて
    真結:感激してしまって、何を言っていたか
    真結:あまり記憶ないけど。
    真結:
    真結:
    真結:
    真結:更衣室に行って衣装に着替え終わると
    真結:遊兎さんにメイクをしてもらい
    真結:ウイッグを被って
    真結:生まれて初めて、コスプレをした
    真結:
    真結:
    真結:やったのはミグの相方であるメア
    真結:上ツインテールのミグに対して
    真結:下ツインテールのメア
    真結:
    真結:鏡を見るとビックリした
    真結:自分じゃなくて、メアがそこに居た
    真結:
    真結:
    真結:「えっ・・・??自分じゃないみたい・・・」
    遊兎:『似合ってるよ!めちゃめちゃ可愛い!』
    真結:「え、遊兎さんのメイクのお陰ですよ?
    真結:あ、ありがとうございま・・・す?
    真結:遊兎さんのミグ生で見れて嬉しいです」
    遊兎:『ふふっ、どういたしまして
    遊兎:真結ちゃん可愛いねぇー!』

    真結:「そんな・・・ 」
    真結:優兎さんの方が可愛いのに・・・好き・・・
    真結:と口に出そうとして口ごもる。
    真結:今・・・私は何を言おうとした・・・?



    遊兎: 『・・・・・・さ、いこ?
    遊兎:キャリーバッグクロークに預けて
    遊兎:あとでツーショット撮ろ!』
    真結:「は、はい!!」


    0:


    真結:クロークに荷物を預けて
    真結:背景の壁が白い場所でツーショットを撮る
    真結:初めてのイベント、隣にいる遊兎さん。
    真結:
    真結:
    真結:非日常感に目が眩みながら謎の高揚感と
    真結:羞恥心に戦いながらイベントを楽しんだ
    真結:・・・そして途中カメラマンに群がられたり
    真結:遊兎さんファンに気を使ったりと
    真結:緊張しながらも、何とかイベントを終えた


    0:

    真結:更衣室でメアのウイッグと
    真結:ウイッグネットをはずして
    真結:私服姿に着替える・・・・・・と
    真結:自分に戻ってしまって
    真結:呆気なく終わってしまった非日常感
    真結:
    真結:すると、ぽかんとしている私に
    真結:同じく着替えを済ませた
    真結:遊兎さんが近づいてきた


    0:


    遊兎:『ねえ、楽しかったでしょ?』
    真結:「あ、はい。とっても!」
    遊兎:『また一緒にイベントでてみない?』
    真結:「えっ??」
    遊兎:「んー嫌なら無理にとは言わないけど」
    真結:「・・・っ。私で良ければ」
    遊兎:『何言ってんの!真結ちゃんがいいのー』
    真結:「ぇ!?」
    遊兎:『この後時間ある?カラオケアフターいこ?』
    真結:「カラオケ・・・?」
    遊兎:『・・・・・・・・・嫌?用事あった?』
    真結:「ないです!全然!!むしろ嬉しいです!行きます!」
    遊兎:『ふふっ真結ちゃん可愛い。じゃ行こ行こ!』
    真結:「は、い・・・・・・!」



    0:


    真結:遊兎さんと話ながら近くのカラオケに
    真結:アフターに行った、初対面なのに
    真結:距離がぐっと近づいた気がした
    真結:たくさん一緒に歌って、楽しかった
    真結:別れ際に電話番号も交換したりして
    真結:その日は解散した。
    真結:
    真結:
    真結:その後もやり取りは続き・・・約束通り
    真結:何回か一緒にイベントに出たりして
    真結:遊兎さんとの仲はどんどん近づいて行った・・・


    0:
    真結:ある日彼女のブログに鍵がかかっていた
    真結:鍵はプロフィールに書かれていたので
    真結:パスワードを押して、ドキドキしながら
    真結:そのブログを、開いた
    真結:そこには・・・・・・・・・・・・



    遊兎:『あー・・・ついに別れてっていわれた。
    遊兎:6人目なんだけど・・・つら』


    真結:「・・・え?」


    遊兎:『寂しいなぁ。』



    真結:別れたと、書いてあった
    真結:いままでも匂わせが何回かあったけど
    真結:恋人・・・いたんだ・・・やっぱり。
    真結:でも、今は・・・?
    真結:
    真結:
    真結:「フリー・・・?」
    真結:
    真結:
    真結:なっ、何を考えてるの
    真結:そんなの不謹慎なのに
    真結:・・・でも、遊兎さんの寂しさを埋めたい・・・
    真結:私でいいなら・・・っいや、違う、私が
    真結:遊兎さんの・・・彼女になりたいんだ
    真結:
    真結:
    真結:
    真結:「遊兎さん、大丈夫ですか?」
    真結:メッセージを送ってみる、すると
    真結:しばらくして返事が来た



    遊兎:『電話かけてい?』


    真結:「はい」と返事を返すと直ぐに
    真結:遊兎さんから電話がかかってきた



    遊兎:『あー・・・あのブログ見たのね?
    遊兎:ごめんね、なんか愚痴っちゃった』
    真結:「見ました・・・あの、遊兎さん・・」
    遊兎:『なに?ってか・・・もう敬語もさん付けは
    遊兎:いらないって言ってるのに、ふふっ』
    真結:「え、じゃあ・・・ゆ・・・遊兎・・・?」
    遊兎:『よく出来ました、あは・・・
    遊兎:私が寂しいなーんて書いてたから
    遊兎:連絡くれたんでしょ?ごめんね
    遊兎:真結は優しいな・・・ありがと』
    真結:『・・・っ、そんな事・・・な』
    遊兎:『真結が彼女だったらよかったのに・・・』
    真結:「・・・へ?」
    遊兎:『真結は今付き合ってる人居るの?』
    真結:「んぇ??い、いないけど・・・」
    遊兎:『私さ・・・今フリーなんだけど、付き合う?』
    真結:「えっ」
    遊兎:『真結さ、私の事・・・好きでしょ?
    遊兎:私も真結の事好きだから、どう?付き合わない?』



    真結:今、優兎はなんて言った??
    真結:混乱しながらさっき聞こえた言葉を反芻する
    真結:付き合う・・・?ていうか、気持ちばれてた?
    真結:好き?遊兎が、私を・・・?・・・すき?



    遊兎:『・・・んん??真結?・・・おーい?』
    真結:「・・・・・・な、んで?」
    遊兎:『だって、好きー!!って気持ち
    遊兎:伝わってきてたし、あーこれは
    遊兎:ガチ恋されてるわぁ・・・って思ってた』
    真結:「へ・・?そうだったんだ、恥ずかしい・・・」
    遊兎:『ふふっ。で?付き合わないの?付き合うの?』
    真結:「付き・・・合っても、いいの?」
    遊兎:『いいよ、付き合お?』
    真結:「・・・! よ、よろしく・・・お願いします」
    遊兎:『まーた敬語』
    真結:「あっ、よろ・・・しく」
    遊兎:『うん。よろしく、真結』



    0:


    真結:こうして、付き合う事になった私と彼女。
    真結:どうしようも無く嬉しくて仕方なかった
    真結:恋愛するとバカになるって言うけど
    真結:思い返せばほんとにあの時は私
    真結:バカだったんじゃないのと思う


    0:


    真結:そして、その月のイベントの終わり
    真結:初めて彼女とキスをした

    0:(打ち上げ花火の音)

    真結:暑い、夏だった
    真結:夏祭り真っ最中
    真結:花火大会の花火が打ち上がる音を
    真結:聴きながら・・・・・・
    真結:商店街の路地裏で隠れてキスをした
    真結:初めて、彼女の唇の感触を
    真結:知ってしまった




    遊兎:『真結・・・』
    真結:「優兎・・・」
    0:(長め リップ音)
    真結:「っ・・・は・・・」
    遊兎:『まーだ』
    0:(数回 リップ音)
    真結:「んっ・・・」
    遊兎:『可愛い』



    真結:甘い、味がした。
    真結:遊兎はキスがうまくて
    真結:とろけるような心地だった


    遊兎:『ン・・・』
    真結:「はっ・・・ぅ・・・」

    0:(ディープめリップ音)


    真結:幸せ、だった


    真結:「遊兎・・・っ」
    遊兎:『大丈夫ここなら人来ないから』
    真結:「んっ・・・」

    0:(数回 リップ音)

    遊兎:「っ・・・ふふ、真結顔真っ赤だよ?」
    真結:「あついの・・・後、恥ずかしい」
    遊兎:『そっか、じゃあこの後かき氷買いに行く?』
    真結:「・・・・・・いく」
    遊兎:『・・・・そんな顔じゃまだ行けないね?』
    真結:「遊兎のいじわる」
    遊兎:『可愛い顔する真結のせいだよ?』

    0:(むさぼるようなリップ音)


    0:



    真結:数分後・・・


    遊兎:『じゃあ行こっか?』
    真結:「うん!」
    遊兎:『ね、手繋ご?』
    真結:「え??」
    遊兎:『人たくさんいるから
    遊兎:・・・はぐれないように、ね?』
    真結:「うん。」

    0:

    真結:夏祭りの会場の公園に到着すると
    真結:屋台がたくさん並んでいた
    真結:手を繋いで、端から端まで見て回る


    遊兎:『ね、真結私あれしたい!ヨーヨー釣り』
    真結:「いいね!私もやる!」

    真結:お金を払って、こよりを貰う
    真結:狙うは(好きな色)のヨーヨー


    遊兎:『んんん難しいっ・・・あああ!』
    真結:「・・・うん・・・あっ!」

    真結:釣れたと思って引き上げた瞬間

    遊兎:『こより、切れちゃったね・・・』
    真結:「・・・うん・・・」


    真結:二人揃って悲しんでいると
    真結:おじさんが、釣り上げた目当ての
    真結:ヨーヨーを持っていきな、とくれる

    遊兎:『ありがとうー!』
    真結:「ありがとうございます!」
    遊兎:『・・・ふふっ』
    真結:「よかったね!」
    遊兎:『うんっ!真結とお揃いの柄だね』
    真結:「わ、本当だ、ふふっ」
    遊兎:『ふふふっ』
    真結:「ふふふ・・・っ」


    遊兎:『次、射的やらない?』
    真結:「いいよ?行こっ?」
    遊兎:『うん!』



    真結:ヨーヨー釣りの後も射的輪投げなど
    真結:一通り遊んで回ると・・・最後に
    真結:目的だったかき氷の屋台に並んだ


    遊兎:『私レモン!』
    真結:「私はメロンかな」
    遊兎:『すみません!メロンとレモンください』
    真結:「あっ、お金」
    遊兎:『いいからいいから、私にださせて?』
    真結:「でも・・・」
    遊兎:『(耳元で)あつくさせたお詫び』
    真結:「・・・!!」


    真結:人気のないはずれのベンチに座って食べた


    遊兎:『んー美味しい』
    真結:「うん、美味しいね」
    遊兎:『真結。』
    真結:「なに??」
    0:(軽いキス)
    遊兎:『可愛い』
    真結:「・・・もう!誰かに見られたらどうするの?」
    遊兎:『ふふ、ごめんごめんってー
    遊兎:・・・・・・・・・真結?・・・すきだよ』
    真結:「・・・!!?」
    遊兎:『かーわいっ』
    真結:「ずるい・・・私の方が・・・」
    遊兎:『なーに?』
    真結:「・・・その、大好きだよ」
    遊兎:『・・・!!』

    0:(数回 リップ音)

    真結:「んっ、もう・・・!
    真結:かき氷溶けちゃうから・・・!」
    遊兎:『ごめん、可愛すぎて我慢出来なかった』
    真結:「もー・・・」


    遊兎:『ね、お化け屋敷いかない?』
    真結:「え?おっお化け屋敷ー!??」
    遊兎:『あっちにあるんだってー』
    真結:「や・・・やだ」
    遊兎:『まーゆ!!』
    真結:「怖いの苦手なの・・・」
    遊兎:『夏祭りのお化け屋敷なんて
    遊兎:子供だましだって』
    真結:「やだ!」
    遊兎:『ほら行くよ』
    真結:「やーだぁああああ!!!」



    0:


    真結:それからイベントだけでなく
    真結:オフでデートもした
    真結:どこでするキスも幸せだった
    真結:・・・お化け屋敷は行ったのって?
    真結:あはは・・・ご想像におまかせします



    0:


    真結:でも、半年くらいすると
    真結:彼女からの連絡の頻度が
    真結:次第に少なくなっていった
    真結:返事も、遅くなってった
    真結:
    真結:
    真結:
    真結:最後のデートの待ち合わせの時に
    真結:人通りが多い場所で、探せど彼女に
    真結:なかなか気づけなかった事があった

    遊兎:『気にしなくていいよ』

    真結:とは言ってくれたけど、やっぱり
    真結:あの時気付けなかったの
    真結:・・・・・・いけなかったかなぁ
    真結:
    真結:もう、別れる前提で
    真結:最後に、会って話したいと連絡すると
    真結:五日後、ようやく彼女から連絡が来た



    0:

    遊兎:『いいよ。今週の土曜日あいてる?
    遊兎:いつもの駅にいつもの時間でいいよね』
    真結:「あいてるよ。じゃあ、土曜日」


    真結:どんな顔をして会えばいいのだろうか
    真結:どんな話をしたらいいのだろうか
    真結:考えてるうちに土曜日は来て・・・当日
    真結:いつもの場所、いつもの時間
    真結:しばらく待ってると・・・
    真結:白い車を運転して彼女は来た



    遊兎:『おはよ、ごめん遅くなった。乗って』
    真結:「おは、よ。・・・うん」
    遊兎:『真結と行きたい所があるの』
    真結:「え?」


    真結:いまさら行きたい所なんて・・・
    真結:・・・まあいいや、最後のデートだろうし
    真結:楽しもう・・・楽しみたい。



    0:

    遊兎:『着いたよ』
    真結:「あ、うん」
    遊兎:『覚えてる?』
    真結:「覚えてる。初めて行ったカラオケだよね」
    遊兎:『そうそう!ほら行くよ?』
    真結:「ちょ、待ってよー!」
    遊兎:『ふふふっ』

    真結:その後も思い出の場所を廻った
    真結:商店街の路地裏、夏祭りの公園
    真結:カフェ、マッグ、スーパー
    真結:遊兎との楽しかった頃の
    真結:記憶が頭をよぎりながら




    遊兎:『もう・・・暗くなって来たね』
    真結:「・・・そうだね」

    真結:駅の駐車場、車の中。



    遊兎:『・・・ごめんね』
    真結:「え?」
    遊兎:『真結は悪くないから自分を責めないでね
    遊兎:全部。・・・全部、私が悪いから』
    真結:「なんの事?」
    遊兎:『私・・・浮気してるの』
    真結:「え?」
    遊兎:『病気かもしれない、もうね、駄目なの』
    真結:「どういう事?」
    遊兎:『依存症・・・みたい』
    真結:「そう、なんだ・・・私だけじゃあ駄目だった?」
    遊兎:『・・・真結、ごめんね』
    真結:「ううん」
    遊兎:『真結は私とヤリたいってさ
    遊兎:・・・言ってくれなかったでしょ?』
    真結:「・・・それはっ!」
    遊兎:『キスだけで満足しちゃってたもんね?』
    真結:「・・・う」
    遊兎:『知ってる、真結がどれだけ私の事好きで
    遊兎:大事にしてくれてたか・・・
    遊兎:わかってた・・・つもりだよ?』
    真結:「・・・え?」
    遊兎:『でもね。体の関係がない恋愛なんて
    遊兎:全然面白くないの・・・ごめんね』
    真結:「・・・っ」
    遊兎:『もう麻痺しちゃってるのかもね
    遊兎:キスだけじゃ、満足出来ないんだよ』
    真結:「そっ・・・かあ・・・」
    遊兎:『ごめんね、別れようか』
    真結:「・・・」
    遊兎:『真結、顔上げて?』
    真結:「んっ?」

    0:(長め リップ音)

    遊兎:『好きだったよ』
    真結:「・・・っばか、ラブホでもどこでも
    真結:連れ込んでくれたら良かったのに・・・」
    遊兎:『ごめんね。私なんかで・・・
    遊兎:真結の初めて、汚したくなかったの』
    真結:「な・・・んで・・・」
    遊兎:『今まで、ありがとう』
    真結:「遊兎・・・っ、ずっと、ずっと私は
    真結:遊兎が好きだから。忘れないで?」
    遊兎:「うん」
    真結:「・・・幸せになれるといいね遊兎」
    遊兎:『・・・真結もね?』
    真結:「うん。・・・じゃあ、ばいばい」
    遊兎:『バイバイ』




    0:(車のドアが閉まる音)


    真結:夏祭りの度に思い出す
    真結:一緒に食べた、かき氷の味を。


    真結:多分私じゃなくても
    真結:貴方の隣にいるのは
    真結:誰でもよかったんでしょう
    真結:私は貴方が幸せで居たらそれでいいよ
    真結:・・・それで、いいの
    真結:
    真結:ねぇ、遊兎?貴方は今幸せですか?
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