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    宮下の落書き帳

    @miyasita_nya

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    宮下の落書き帳

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    裏社会のお姉さんとJD百合
    ボイコネにあげたやつです

    happiness&Guilty稜:イケないコトするって
    稜:超気持ちいいよね?
    稜:あたしはだーいすき
    稜:罪悪感からの幸福感
    稜:なんて最高なの!?

    円:案外秘密の関係って
    円:刺激的で面白いわね…
    円:最初はそんなつもりは
    円:毛頭なかったのだけど
    円:……堪んないわ

    0:

    円:Happiness &
    稜:Guilty

    0:

    稜:某都 某 駅広場
    稜:夕方になると広場のベンチは
    稜:学生達のたまり場になる
    稜:私は若槻 稜(わかつき かど)
    稜:女子大生!絶賛エンk…げふん
    稜:遊んでくれる人待ちなう !
    稜:
    稜:といってもデートしたり
    稜:ラブホでイチャイチャするだけ
    稜:ただひとつ変わってるのは
    稜:……同性限定という事。

    0:
    円:「……クスッ…見つけた」
    稜:「…んー…どちらさま?」
    円:「……Happiness?」
    稜:「……Guilty」
    円:「OK?」
    稜:ふぅーん?初見さんだぁ…
    稜:「OK!」
    円:「これでいいかしら?」
    稜:「はーい、よろしくお願いします」

    稜:私は、差し出された三万円を
    稜:受け取って財布に仕舞った
    稜:銀髪のお姉さま……かあ
    稜:でもなんだろうこの人の感じ…

    円:声、容姿、雰囲気…
    円:ふふっ、結構タイプかも
    円:なんて、ね

    稜:Happiness
    稜:Guilty
    稜:と言うのは合言葉です
    稜:口コミで知る人ぞ知るって感じの

    稜:「お姉さん、お名前は?」
    円:「白石 円よ」
    稜:「…白石さん?」
    円:「円でいいわ」
    稜:「……まどかさん!」
    円:「貴方は?」
    稜:「若槻 稜です」
    円:「かど?かわった名前ね」
    稜:「はい、よく言われます」
    円:「どんな字書くの?」
    稜:「五稜郭のりょうって書いて
    稜:かどって読むやつです!
    稜:あー、ちなみに。円さんは?」
    円:「円周率の円よ」
    稜:「ふふ、三万円の円ですね」
    円:「…フフ…そうね」

    稜:「んーなんか食べに行きます?
    稜:あたしお腹すいちゃってー」
    円:「私パフェ食べたいわ」
    稜:「んーじゃーあぁ~…あっ!
    稜:おすすめの所、ありますよー
    稜:えーっと6駅かなあ…
    稜:円さん、大丈夫ですか?」
    円:「大丈夫よ、案内して?」
    稜:「はーい!じゃあ、手」
    円:「手?」
    稜:「繋ぎまー…せんか?」
    円:「じゃあ、お言葉に甘えて」
    稜:「はい!」


    0:
    円:軽く自己紹介や雑談しながら
    円:電車に乗りこみ最寄り駅から
    円:6駅目、私達はそこで降りた。

    稜:少し歩くとラブホ街に着き
    稜:そして…目当てのラブホに入る
    稜:フロントは、無人。

    円:「ここ…?HOTEL
    円:SWEET ROUGE(ルージュ)」
    稜:「はい!えーっとー…わー迷うなあ
    稜:どの部屋にします?(鼻歌)」

    円:フロントにあるタッチパネルを
    円:鼻歌を歌いながら慣れた手つきで
    円:操作する稜、かわいいわね
    円:指も細くて…華奢な感じ
    円:赤い髪がなびく度に香る
    円:フローラルな甘い香り、嫌いじゃない

    稜:「…円さーん?」
    円:「あ、ごめんなさいね
    円:んー…この、部屋は?」
    稜:「えーっと206号室?」
    円:「ええ」
    稜:「じゃあ決定しますねーっ」
    円:「よろしく」

    稜:206号室に入りソファに座って
    稜:ふたりでパフェのメニューを見る
    稜:円さんからふと香る…この
    稜:シトラス系の香り、落ち着く
    稜:デキる女性らしさがあるよね
    稜:顔もかっこいいし、女にモテそう
    稜:なんだろう…タイプ…かも

    円:「たくさんあるわねどれにしようかしら…」
    稜:「ここのパフェおいしーんですよぅ!」
    円:「オススメある?」
    稜:「バニラキャラメルアップルパイとかチョコチップラムレーズン…エスプレッソチョコポッキー…ライチ杏仁とかですかねー…」
    円:「…なるほど?呪文みたいね、まあ…500種類もあると選ぶのも大変だわ…色々ありすぎじゃない?」
    稜:「ですよねー目移りしちゃいますよねー」
    円:「(苦笑)…ん?…えっ…たこ焼きフランボワーズ…ミルクアイスとんかつ…バニラ餃子バルサミコ?なにこれ?」
    稜:「ネタかと思いきや、実は割と
    稜:こういうのも美味しいんですよー?」
    円:「へ、へぇー…私は遠慮しておくわ」
    稜:「そうですかー?私はー…んんん…
    稜:ど・れ・に・し・よ・う・かなー
    稜:天の神様のいうとおりーっとー♪」
    円:「神頼み?」
    稜:「えへへ、あ。アサイーマンゴー杏仁だ!」
    円:「エスプレッソコーヒーゼリーにするわ」
    稜:「おっけー!じゃあえーとポチッとなー」

    円:稜が端末機でオーダーすると
    円:数分後パフェが運ばれてきた


    0:(間)

    稜:「あっ来た!わーい!」
    円:「美味しそうね」
    稜:「頂きまーすっ」
    円:「頂きます」
    稜:「はむ、んんん、んーっ!」
    円:「美味しい」
    稜:「でしょう!?んー幸せ…
    稜:あ、円さんのひと口頂いても良いですか」
    円:「いいわよ」
    稜:「やったあ!ふふふ」
    円:「はいどーぞ。あーん」
    稜:「はむ。もぐもぐ」
    円:「美味しい?」
    稜:「んんんー!アイスの中に
    稜:コーヒーゼリーが入ってるの
    稜:新鮮ですねえ…!美味しい…」
    円:「そうね初めて食べたわ」

    稜:「はい、じゃあ。あーん」
    円:「え?」
    稜:「ふふふ、お返しです」
    円:「あ、じゃあ頂くわね。はむ」
    稜:「どう?どうですか??」
    円:「甘すぎなくてサッパリしてて
    円:美味しいわね…これがアサイー?」
    稜:「でしょ?身体に良いらしいですよ」
    円:「一時期流行ってたわね」
    稜:「アサイーボウルとか」
    円:「そうそう、若い子の流行りにはもう
    円:付いてけないわータピオカとか」
    稜:「タピったことないんですか?」
    円:「ないわよ」

    稜:「ふふ、円さん何歳なんですか?」
    円:「知りたい?」
    稜:「はい!」
    円:「33よ」
    稜:「ほーう…」
    円:「貴方は?」
    稜:「19です!」
    円:「…若いわね」
    稜:「14歳差ですねー!」
    円:「そうね」

    0:(間)

    円:「美味しかったわ」
    稜:「良かったです!あ、そう言えば」
    円:「何?」
    稜:「何時までとか、プレイとかって何も
    稜:聞いてませんでしたけど…要望あります?」
    円:「特にないわ、あなたは?」
    稜:「私も門限とかないので大丈夫です」
    円:「じゃあ任せるわ」
    稜:「はい、おまかせコースで」
    円:「ええ。あ、お風呂湧いたみたいだけど?」
    稜:「じゃー入りますかねー。
    稜:あ、一緒にどうです?」
    円:「遠慮するわ、ゆっくり入ってきたら?」
    稜:「じゃあ、お言葉に甘えて!
    稜:お先に入ってきマース」
    円:「…ええ」


    円:シャワー音がしたのを見計らい
    円:稜のバッグの中を見る。
    円:私が彼女に近づいたのは
    円:イチャイチャしたり
    円:セックスする為じゃない
    円:全ては…組織の下っ端が
    円:持ち逃げしたヤクを取り戻す為
    円:その為に…私は……
    円:
    円:「んー見当たらないわね」
    円:まああんなモノ持ち歩く訳ないか
    円:私は カバンを元通りにして
    円:ベットに寝転がった…

    0:(間)

    稜:「…まどかさーん…円さん?
    稜:…円さん…誘ってます?」
    円:「…ん。あら、ごめんなさい
    円:私ったら……寝てたかしら」
    稜:「はい、お疲れ…ですか?」
    円:「そうね」
    稜:「マッサージしましょうか?」
    円:「え?」
    稜:「私上手いって結構よく
    稜:言われるんですよう?
    稜:…あ、お風呂が先ですかね」
    円:「マッサージ、お風呂の後でしてもらうわ」
    稜:「はい!」

    0:(間)

    稜:円さんお疲れみたい…
    稜:たくさん癒してあげなくちゃ!
    稜:カバンからスマホを出そうとすると
    稜:少し配置が変わってるのに気がついた
    稜:「…あれ??」
    稜:まあいいや、スマホ…っとあった
    稜:
    0:(着信音)
    稜:わ、電話!?えっとー?だれだれ?
    稜:こないだの人だ、どしたんだろ
    稜:「はいはーい!若槻稜です!
    稜:プレゼント…?ああ、頂いたやつ
    稜:まだ開けてないんですけど…
    稜:はい、…はい!?分かりました…
    稜:…え?電波が…あっ、切れた
    稜:何だったんだろう…?」

    0:(間)

    円:「ふぅ、さっぱりしたわ」
    稜:「……。」
    円:「ん?どうしたの何かー」
    稜:「へ?あ、円さん出たんですね」
    円:ばれたかしら…
    円:「あ、ベットに横になればいいかしら?」
    稜:「はい!どこやってほしいとか
    稜:…ありますか?肩とか足とか」
    円:「じゃあ腰と肩、お願いするわ」
    稜:「はーい、失礼しますね、っと」
    円:「あー、気持ちいいわー…あっ、そこ…」
    稜:「んしょ、ふふ、良かったです
    稜:痛かったら言ってくださいね
    稜:強さ…どうですか?大丈夫ですか?」
    円:「丁度いいわ…」
    稜:「はーい!…んしょ…」

    0:(間)

    円:「あー!体が軽くなったわ」
    稜:「そうですか?」
    円:「ええ本当に上手いわね」
    稜:「ふふ、ありがとうございます」

    0:(間)

    円:「……。」
    稜:「…………?」

    円:ブツがないなら本人に
    円:直接聞くしかないわね…

    稜:…無言…あれ?私なにか
    稜:変なこと言ったっけ…?


    円:「…。(軽く息を吐く)」
    稜:「どうか…しました…?」
    円:「貴方こういう事もう辞めなさい」
    稜:「……え?」
    円:「犯罪なの、わかってるんでしょ?」
    稜:「……わかってますけど…何でですか?」

    円:「お金が欲しいならバイトすれば
    円:いいじゃない、大学…バイト禁止なの?」
    稜:「違いますけど…」
    円:「じゃあ…何でこんな事してるの?」
    稜:「それは…円さんには関係なくないですか」

    円:「…関係あるわよ」
    稜:「…え?円さんって…
    稜:まさか……………警察の人?」
    円:「違うわ」
    稜:「ほっ…」

    円:「そうね、職業は…
    円:主にヤクの売買…あと
    円:売春の元締めをやってるわ」
    稜:「えっ…(絶句)」
    稜:やばい人じゃん…

    円:「ここまで言えば分かるわね」
    稜:「…でも。」
    円:「大金が必要な理由は?」
    稜:「…ただの小遣い稼ぎです」
    円:「そう、ならもう…こんな事
    円:辞めてくれるわよね?」
    稜:「い、や、です…嫌!」
    円:「……そう」

    0:稜の胸に銃を突きつける円

    稜:「ひっ…!?」
    円:「仕方ないわね…」
    稜:「…なっ」
    円:「貴方がヤクを持ってるって聞いたわ」
    稜:「…は?なんの事…?」
    円:「調べたけど確証は持て無かったから
    円:わざわざ私が出る羽目になった
    円:ヤクの在処は何処?何処にあるの?
    円:…どうなの?知ってるんでしょ?」

    稜:「ヤク…なんて、知らない!」
    円:「そう」
    稜:「…私を、殺すの?」
    円:「証拠が見つかったら、ね」
    稜:「じゃ、じゃあ…!…ひゃ…あっ!」
    円:「…身体に聞くことにするわ」
    稜:「なっ…円さ…んんっ!」

    円:無理やり押さえつけて
    円:やや乱暴に下着の中に
    円:手を入れ彼女の体を辱める

    稜:「やっ、円さ…?」
    円:「貴方はこういう事されるの
    円:何でもないだろうけど…」
    稜:「そんなこと…んぁ…やっ…」
    円:「嫌なら吐きなさい」
    稜:「私っほんとうに知らなっ…んぁ!」

    0:(着信音)
    稜:電話…?た、助かった…
    円:「何よ…こんな時に…。はい?
    円:………な!なんですって…!?
    円:安達が逃げた…??何やってんの!!
    円:探して捕まえなさいよ!!
    円:ったくもう…使えないわねっ…!」

    稜:「安達…?」
    円:「知ってるの??」
    稜:「安達って、安達 美嘉? 」
    円:「…そうだけど……まさか!」
    稜:「さっき電話、かかって来てた…」
    円:「…なんて話したの?」

    稜:「この間渡したプレゼントは
    稜:どうしたって、まだ開けてないって
    稜:伝えたら。それならいい…
    稜:絶対に他人に渡さないでって」
    円:「それから?」
    稜:「明日プレゼント取りに行くって
    稜:何を言ってるのか…電波悪くて
    稜:それから後は全然何言ってるか
    稜:分からなかったし、途中で
    稜:切れたんですけど…」
    円:「成程ね、プレゼントはどこにあるの?」
    稜:「えっ…」
    円:「貴方、死ぬわよ」
    稜:「なっ」

    円:「安達がプレゼントの中に隠した
    円:ブツを手に入れたら貴方…
    円:口封じの為に殺されるわ、絶対」
    稜:「安達さんはそんな人じゃあ!」
    円:「そんな人、よ。私もそう」
    稜:「……っ、………ロッカーです」
    円:「ロッカー?」
    稜:「さっき降りた駅のコインロッカー
    稜:えっと、19番に入れました」
    円:「そのことはあなた以外知らない?」
    稜:「…はい。目撃者が居ない限り」

    円:「…………鍵は?」
    稜:「…カバンの中に」
    円:「借りるわよ」
    稜:「…取りに行くんですか」
    円:「ええ、安達が見てないとは
    円:言いきれないならアイツが
    円:いつ回収しに来るかわからない」
    稜:「…ワインレッドの、紙袋です」
    円:「…………有難う。」

    稜:「私、おかしいと思ったんです。
    稜:普通の人なら人恋しさを埋めるために
    稜:私とすぐ行為に移るのに、円さんは
    稜:イチャイチャさえしたがらない…」
    円:「…そうね」
    稜:「最初から私のことなんて
    稜:どうでも良くて、仕事の為だけに
    稜:近づいたんですね…はは…」
    円:「…乱暴な真似してごめんなさい
    円:疑って悪かったわ…」
    稜:「…はは、もういいや」
    円:「…え?」
    稜:「やめます!体売るの…だって…怖い…」
    円:「…そう。私、貴方みたいな子が事件に
    円:巻き込まれて死ぬの何回も見てきたの
    円:だから…決断してくれて良かった。」
    稜:「円さん…」

    円:「じゃあ、私回収してくるから
    円:先、寝てていいわよ」
    稜:「え…?」
    円:「ついでに車取ってくる。
    円:帰って来たら家まで送るわ
    円:終電…もう無いもの」
    稜:「……はい…。」
    円:「じゃ、またあとで」

    0:(扉が閉まる音)

    稜:「…………なんかどっと疲れた…」
    稜:円さんが出たのを確認した途端
    稜:張りっぱなしだった気が緩み
    稜:私はいつの間にか眠りについていた


    0:(間)

    円:「19…」
    0:(解錠音)
    円:「(長いため息)ハァ…………
    円:……………出てきたらどう?安達
    円:バレバレなんだよ、お前さ」

    安達:「円さあん…気づいてたのかぁ…」
    円:「お前さあ、何も関係ない堅気を
    円:巻き込んでんじゃねえよー
    円:一体誰に唆された?」
    安達:「……言えませんすみません」
    円:「まーいい、大方予想はツイてる」
    安達:「…さいですか。今まで
    安達:お世話になりました円さん
    安達:…あ、ありがとうございました」
    円:「最後に言い残す事はそれだけか?」
    安達:「…あの子に会えなくなった、ごめんと」
    円:「(一呼吸して)…わかった」

    0:(サイレンサー付きの銃声)


    円:「ワインレッドの紙袋…
    円:もしもしこちら円、終わったわー
    円:ええ、そうよ、よろしく。」

    円:部下に連絡し安達の処理を任せ、タクシーに乗り込むと車を停めている駐車場に向かった。
    円:一旦事務所に戻り中身を確認しようと紙袋の中のラッピングを解く…すると

    円:「…女子大生にプレゼントする物じゃないわね」

    円:中には白い粉が入った袋がぎっしり詰まっていた。部下に紙袋ごと渡して残りの仕事は任せ、愛車に乗り込んだ。
    円:彼女は今頃夢の中だろう…しばらく車を走らせてラブホテルに戻り、駐車場に車を停め。
    円:私は彼女が居る206号室へと向かった…

    0:(間)


    円:「起きて、ほら、起きなさい」
    稜:「んぇ…?円さん…」
    円:「送るわ、服来て?」
    稜:「ふぁい…?………はっ!」
    円:「目、覚めたかしら」
    稜:「はい………」

    円:「貴方があの紙袋を開けてなくて
    円:よかったわ」
    稜:「え?」
    円:「中身を見てたら殺されてる所だったわよ」
    稜:「ひぇ…っ…」
    円:「安達から伝言」
    稜:「…あ、会ったん…ですか?」
    円:「…会えなくなった、ごめん。だって」
    稜:「……そうですか。」

    円:「貴方のせいじゃないわ」
    稜:「え?」
    円:「忘れなさい、なにもかも」
    稜:「……っ、……はい。」
    円:「稜…」
    稜:「あっ、名前…!」
    円:「ん?」
    稜:「やっと名前呼んでくれました」
    円:「…そうだったかしら?
    円:服着終わった?いくわよ」
    稜:「は、はい!」


    稜:精算を終え駐車場へと向かう
    稜:お金は円さんが出してくれた

    円:「乗って」
    稜:「かっこよ!?外車だあ!」
    円:「はーやーくー?」
    稜:「は、はーい!失礼します…」
    円:「シートベルト閉めて」
    稜:「はい!」
    円:「寒くない?」
    稜:「だ、大丈夫です…」
    円:「…家どこかしら?」
    稜:「あ、えっと…」

    円:稜の家に向かって車を走らせる
    円:たわいも無い話しをしながら
    円:…… このまま連れ去りたかった

    稜:1秒でも長く一緒に居たかった
    稜:ずっと、このまま連れ去って
    稜:…欲しかった、帰りたくないな…

    0:(長い間)

    稜:「あっ、ここです!」
    円:「ん、じゃあね」
    稜:「…………。」
    円:「……?どうしたの。」
    稜:「降りたくない…です」
    円:「わがまま言わない」
    稜:「だってもう円さんとは
    稜:会えなくなっちゃうし…」
    円:「……だから?」
    稜:「困らせたいわけじゃないんです
    稜:ただ!…ただ、名残惜しくて…」

    円:「………エッチしてないから?」
    稜:「なっ、違いますよ!…多分」
    円:「またどこかで会えるよ」
    稜:「ほんとうに…?」
    円:「いいから早く降りな」
    稜:「……キス、してください…」
    円:「は?」
    稜:「キスしてくれたら降ります!」
    円:「子供か…」
    稜:「子供ですもん…」
    円:「そうね、まだ19だったわね」
    稜:「はい…」

    円:「はぁ、仕方ない子ね、貴方は
    円:あんまり大人を困らせんじゃねえよ」

    0:(長めのディープなリップ音)

    稜:「んぅ…」
    円:「満足?」
    稜:「ひゃい……」
    円:「ふふ、さ、行った行った!
    円:この事は他言無用、でね?」
    稜:「…んん…わかってますよう!」
    円:「じゃ、さよなら…稜」
    稜:「……円さん……また、ね!!」

    0:(車のドアの音)

    稜:手を振って見送る
    円:向こうの空には
    稜:朝日が昇りかけていた。



    0:
    0:(長い間 後日)

    稜:そして、私は…20歳(はたち)
    稜:大人に、なった。
    稜:あれから1年…円さんには、会えてない。
    稜:成人式を終えそのまま
    稜:中学の同窓会に出席して、
    稜:二次会を終えて店から出ると…


    円:「……Happiness?」

    稜:「…………………!!!?
    稜:…ぎっ……Guiltyっ!!」

    稜:外車に乗った円さんが、居た。
    稜:夢じゃないのかと
    稜:ほっぺたをつねる

    稜:「……いひゃい…」
    円:「何やってんのよ…」

    稜:呆れたような円さんの
    稜:声が聞こえる。

    稜:「いひゃい、夢じゃ…ない…」
    円:「早く乗って、私が
    円:泣かせてるみたいじゃない」

    稜:実質そうなんですけどね!
    稜:とは言えず溢れてくる涙越しに
    稜:1年間ずっと会いたかった
    稜:円さんを見つめる

    0:(車のドアの音)

    円:「………会いたかった?
    円:大人になったわね
    円:成人おめでとう、稜」
    稜:「うぇ、ま、どかさ……っ」
    円:「ちょっと、メイク落ちるわよ?」
    稜:「ぐすっ…だってこんなサプライズっ」
    円:「予想してなかった?」
    稜:「…はい、これっぽっちも!」
    円:「じゃサプライズ成功ね」
    稜:「はい。…あの、目…
    稜:どうしたんですか?」
    円:「ああ、これ?」
    稜:「右眼…」
    円:「あのあと安達をけしかけた
    円:奴らと…話し合いして揉めたの」
    稜:「えっ…」

    円:「で、大乱闘スマッシュシスターズ
    円:の如く、大乱闘も大乱闘…よ」
    稜:「ええっ…!?」
    円:「……で、ちょっと怪我しちゃった」
    稜:「えええ!??」
    円:「ってのは嘘」
    稜:「えっ…ええええ!!?」
    円:「飼い猫に引っかかれて、ね」
    稜:「なーんだ…」
    円:「まあ、奴らシメたのは本当よ」
    稜:「えっ…」
    円:「元々、私派と敵対してた
    円:派閥があってね…よくある話だわ」
    稜:「なるほど…?」

    0:(間)

    円:「さてと、着いたわ」
    稜:「ここって…!HOTEL
    稜: SWEET ROUGE(ルージュ)」
    円:「さて、行くわよ?稜」
    稜:「…っ!……はい!!」


    0:(206号室)

    円:「そう言えば私、あなたの口から
    円:聞いてない言葉があったのだけど…」
    稜:「奇遇ですね、私も今同じ事考えてました」
    円:「稜…」
    稜:「円さん…」

    円:「大好きよ…」
    稜:「っっ!大好きです…!」

    円:元、とは言え標的対象と付き合った、
    円:なんてバレたら大変な事になるわね…

    稜:「円さん?」
    円:ふふ…もう、いいや。
    稜:「…まーどかさぁーん?」
    円:「ねえ、稜?」
    稜:「はぁい?」
    円:「…………押し倒していい?」
    稜:「もう…押し倒してるじゃないですか!」
    円:「そうだったわね…………稜…」
    稜:「んっ…う……まどかさ…っ」

    円:首筋に舌を這わし、下着に手を掛ける
    円:1年前とは違い優しく、優しく
    円:愛でるように、指を動かす…

    稜:円さんの優しい手つきが
    稜:私の身体に刺激を走らせる
    稜:乱暴にされた時とは大違い

    稜:「円さっ…んあ…!」
    円:「稜、愛してるわ」
    稜:「はい、もう私の前から
    稜:居なくならないでください…」
    円:「……仕事上確約は出来ないけど」
    稜:「んん…っ!」
    円:「善処するわ」
    稜:「…………はい」
    円:「貴方は…私以外見ない事」
    稜:「ま…っ…どかさんしか見えません…」
    円:「そう、なら安心ね」


    稜:ハグをしてお互いの体温を確かめ合う
    円:柔らかい、愛おしい。

    稜:「はぁ…円さん、だーいすき…」
    円:「……私も、大好きよ、稜」

    0:

    円:Happiness &
    稜:Guilty


    0:【おわり】
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