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    ブレワシリーズ書いてます。
    感想はマシュマロに。貰えたら私がめちゃくちゃ喜びます。→ https://marshmallow-qa.com/1_raru3

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    ヴィオレンツァのアナザーストーリー。ワンダーランドのセカイへと救援に来た3人が見たセカイの異変。

    暴走のディフェンデレ ワンダーランドのセカイ。とある壊れたセカイでの戦闘中、想いの持ち主である司とその仲間たるワンダーランズ×ショウタイムが危機的な状態であるがために、KAITOはMEIKOやルカと様々なセカイの住人達へと救援要請を出していた。
     MORE MORE JUMPからはえむと仲が良いから心配だと遥が、Vivid BAD SQUADからは恩人の司が危険だと聞きいてもたってもいられなくなった冬弥が、25時、ナイトコードで。からは昔馴染みである類や先輩である司が気になると瑞希がこのセカイへとやってきた。Leo/Needにも声を掛けようとしたが、教室のセカイのバーチャルシンガー達と相談し、精神的ショックが大きいことから呼ぶのはやめようということになった。しかし、あの状況だと全員暫く安静にして休ませた方がいいだろう。比較的被害が少ないえむと寧々、それに部屋が家と別だという類はともかくとして司はこちらで休ませる必要があると彼らは思った。司のことだ。家に帰ると親や咲希に心配をかけぬよういつも通り振る舞うだろう。それだと意味がない。咲希には連絡する必要があるだろうと判断した。

    「ルカさん?メイコさん?どうしたんですか?」
     咲希が連絡に出た。どうやらレッスンルームで練習中だったらしく、周りにはLeo/Needのみんなもいる。
    「みんな、練習中にごめんね。お願いがあってこっちに来たの。…ほら、カイト」
    「こんにちは、ワンダーランドのセカイのカイトだよ。」
     さっと4人、特に咲希の顔色が青ざめる。ワンダーランドのセカイの住人からの急な通信とはすなわち、兄である天馬司やその仲間であり自分達とも仲の良いワンダーランズ×ショウタイムの面々の身に何かが起こっているということだからだ。
    「カイトさん!お兄ちゃんの身に何かあったんですか!?」
    「落ち着いて、咲希ちゃん。今回は君にお願いがあって来たんだ。…とても言いづらいけれど、確かに今司くん達はピンチに陥っている。」
    「だったらアタシもっ…」
    「だから咲希ちゃん、落ち着いて。今から頼むことは君でないとできないことなんだ。聞いてくれるかい?」
    「咲希、気持ちはわかるけれどカイトさんの言う通り落ち着こう。話、聞かないと」
     兄の危機と聞き、先程以上に焦り始める咲希を、KAITOは諭す。一歌達も咲希を落ち着かせる。
    「うぅ…はい。お願いって何ですか…?」
    「さっきも言った通り、司くん達は壊れたセカイでの戦闘で大きなダメージを負ったんだ。セカイでの戦闘は傷口こそ塞がって元に戻るとはいえ、痛みや疲労が完全に治ることはない。他の3人はあまり深い傷ではなかったり、1人で過ごすことが出来る環境があるからいいのだけど…司くんは家にいたら君や家族に心配をかけないように振る舞うだろう?」
    「たしかにそうだね。司さんなら絶対にそうすると思う」
    「し、志歩ちゃん…」
    「うん、アタシもそう思うな。お兄ちゃん、絶対にアタシ達にしんどいところなんて見せないもん」
    「と言うわけで本題だ。今日一日、セカイで安静にして貰おうと僕達は考えている。咲希ちゃんには親御さんたちに司くんは外で泊まることを伝えておいてくれないかな?きっとそう言っていれば家に帰ろうとしないだろうし…」
    「わっかりました!お母さん達に伝えておくね!」
     KAITOからのお願いに、二つ返事で咲希は了承を示した。
    「それでも心配だね…練習後アップルパイを買っていきますので、お見舞いとして持って行っても良いでしょうか?」
    「もちろんだよ!司くんもきっと喜ぶよ。ありがとう。急にごめんね、練習頑張ってね!」
     こうして咲希の携帯からKAITO達は去っていった。4人は、お互いに顔を見合わせる。
    「さて、司さんに安心してもらうためには、まず練習を頑張らなくちゃね?」
    「もっちろん!よーし、頑張るぞー!しほちゃん、お願いしまーす!」
    「もう、咲希ったら…」
    「ふふ。終わったらアップルパイ買ってお見舞いに行こうね?」

      KAITOがLeo/Needとの通信を終えた直後。戻ってきたKAITOに瑞希が話しかける。
    「ねぇ、カイトさん。ボクも、多分2人も類や先輩達のピンチって聞いて慌てて飛んできたけど緊急脱出があるからそれでよかったんじゃないの?」
    「たしかにそうだね。でも緊急脱出にも欠点があるんだ。安全を確認して飛ばす分には何も影響は無いのだけれど、今回のように苦戦を強いられて敵のすぐそばで脱出を図らなければならなかった場合、敵の力の残滓…最悪の場合敵本体も連れてきてしまう可能性があるんだ。」
    「あーなるほど。しかも今回は類達がめちゃくちゃ苦戦した相手だし、そんな奴がついてきてしまったら自分たちではどうしようもない可能性があったってことかぁ」
    「情けない話だけどね。こっちは僕等のホームグラウンドだからそう好き勝手にはさせないし、まずそうならないように細心の注意をするけど、万が一という可能性もあるから。みんな、本当にごめんね。来てくれてありがとう」
    「大丈夫だって!ボク達は来たくて来たんだしさ。そうだよね、冬弥くん、遥ちゃん」
     そう言って瑞希はそばにいた2人に投げかける。
    「あぁ、暁山の言う通りだ。少なくとも俺は来たくて来たのだし、迷惑だなんて一切思っていない。だから、手伝えることがあったら何でも言ってください」
    「うん、私もだよ。鳳さん達が頑張っているんだったら私達もお手伝いしないとだし。私だって、みんなのために何かしたい」
     冬弥と遥も即答して微笑む。KAITOも少し安心したように笑った。すると、少し遠くから小さな泣き声が聞こえた。
    「ん、泣き声?どうしたんだろう」
     遥が泣き声のする方を覗くと、咲希のうさぎのぬいぐるみが泣いていた。
    「ビエェェェン!」
     かわいらしいうさぎが大泣きしていることに驚きながら、遥は宥めようとそっとうさぎに話しかける。
    「えっと、どうしたのかな?」
     うさぎはずっと泣いている。返答がないことに少し眉を下げながら、ふととあることを思いつく。
    「そうだ、うさぎちゃん。私が、歌を歌おっか?」
    「ビェェ…?グスッ…?オウタ…?」
    「うん。私、お歌を歌っているんだ。聴きたい?」
    「オウタ…!キキタイ!」
     遥の提案に、ショー好きで歌も大好きなうさぎはぴたりと泣き止み、喜ぶ。追いついた2人もその光景を見て笑う。
    「ボク達も歌を歌ってるんだよね〜。ボクは2人ほどじゃないけど。ボクも歌っちゃおっかな!」
    「そうだな。俺達はみんな歌のジャンルが違う。この子も楽しんでくれるだろう」
    「ヤッタ〜!」
    「ふふ。じゃあ言い出しっぺの私からかな?いくよ! 〜〜〜♪」
     2人からの提案に、うさぎはさらに喜ぶ。後から合流したミクとKAITOも交えて、1フレーズずつみんながかわるがわる歌っていく、小さな観客のためのミニライブが開催された。
     暫くしてミニライブもひと段落し、笑顔になったうさぎに対して申し訳なさも感じながらも遥は本題へと切り込む。
    「楽しかった?」
    「ウン!トッテモ!」
    「それならよかった!…怖いことを思い出させてしまって悪いけれど、さっきあなたはどうして泣いていたの…?」
    「アノネ、ナンダカトテモコワイノ…」
    「んー?怖いって?襲ってくる怪物達ならボク達がやっつけるよ?」
    「チガウノ…ツカサクン…ツカサクンガコワイノ…」
     うさぎから返された思ってもなかった返答に司と交流がある冬弥や瑞希は目を見開く。KAITOの顔も少し厳しくなった。
    「え、司先輩が?どういったものなのか、教えてもらってもいいか?」
    「アノネ、ツカサクンガツカサクンジャナイカンジガスルノ…ウゥン…ウマクイエナイ…」
     上手く言えずに口籠もっているうさぎの話を聞いたKAITOは、何か思い当たることがあったのか隣にいたミクに話しかける。
    「ねぇミク。この子がこんな状態だ。このセカイの何処かに綻びができているかもしれない。様子を見てきてくれるかい?ついでにメイコに会ったらここにきて欲しいと伝えて欲しいな」
    「は〜いっ、まかせてっ!行ってくるね〜!」
     KAITOのお願いを聞いて、すぐにミクは猫へと変身して駆けていった。KAITOはうさぎのそばにいる3人へと話しかける。
    「さて、こんな状況だ。僕はすぐに通信場所へと戻ろうと思う。あぁは言ったけど、多分メイコはすぐにやってくると思うんだ。君達3人とメイコでこの子をお願いしてもいいかな?」
    「それはもちろん!ボクも先輩達のことが心配だし!はやく行ってきて!」
     2人もコクリと頷く。KAITOはごめんねと言い、走り去っていった。その後1分もたたないうちに、本当にすぐにMEIKOが3人の元へとやってきた。
    「お待たせしたかしら?あの子は大丈夫?」
    「はい、でもあまり元気がなくて…」
     4人と1匹が困った顔をしていると、急にセカイの空気が重くなった感覚を覚える。空を見上げると、オーロラは薄まり、色も夕闇とも夜とも形容できない、漠然とした不安を感じるような暗い色へと少しずつ変化していっていた。ふと、ミクが走り去った方向から暗く、怒りを感じるような気配を感じた。
    「えっ…なにこれ!?」
    「なんだか暗くなってきた…?」
    「先輩になにが起こっているんだ…?」
     瑞希・遥・冬弥は三者三様の反応を示す。すると、気配のする方からふわりと、赤い光が漂ってきた。
    「これは…司くんの召喚の光?でもいつもはこんな色じゃないし、こんな現れ方はしない…まさか…?」
     MEIKOはセカイの住人として冷静に分析をする。漂う光からは不穏な気配を感じた。その光は、うさぎを見つけると、ふよふよと近づいていく。共に戦う為に、うさぎを連れて行こうとしているのだろう。光がうさぎに触れた途端、
    「イヤダ!!イキタクナイ!!」
     うさぎが大声で光を拒絶した。すると、うさぎを連れて行こうとした光は霧散し消えていった。この光景に1番驚いたのはMEIKOだった。
    「この子が…司くんの召喚を拒否した…?いつもは逆に「ワタシモガンバル!」って我先にと行くのに…司くん、本当に一体どうしちゃったのかしら…?」
    「考えてるとこごめん、メイコ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」
     考え込むMEIKOに瑞希が話しかける。あれ以降赤い光はうさぎを避けて他のぬいぐるみを探しているみたいだった。うさぎが連れ去られることは無さそうだ。
    「あら、ごめんなさい、瑞希。何かあったかしら?」
    「ちょっとというか色々と気になるところがあるんだけどさ、まずぬいぐるみ達って召喚拒否れたんだね」
    「えぇ、そうよ。司くん的にはみんなに手伝って貰っている感覚みたいで。実は毎回召喚する時には伺いを立てているのよ。でもみんな司くん達のことが大好きだからすぐに行っちゃうんだけどね!だからさっきは驚いたわ。しかも司くん大好きなこの子が拒否するものだから」
    「じゃあ次は私から。他の子達は召喚されていっているように見えるけどなんで?この子が拒否したのが意外って言っていたけれど、それじゃあそんな事態なのに他の子はなんで行っているんだろう、って思っちゃって」
    「それは、この子が司くんにとっていっとう大切な子だからよ。司くんの想いの影響を1番強く受けたから、想いが曇りかけたときに1番影響を受けるの。司くんの異変も近くにいなくても感じられるから、司くんの異変に唯一気がつけるの。他のぬいぐるみ達は異変の感知ができないから司くんに呼ばれたからって行っているみたいね」
    「俺からもいいですか?そもそもの話ですが…司先輩はどうしてしまったのでしょうか?」
    「そうね…私はどういう状況なのかわからないからはっきりとは言えないけれど、強い想いが暴走しているのかしら。司くんを覆い隠してしまうくらいね。きっと、落ち着いたら司くんも、ここも元に戻るわ」
     3人の質問にMEIKOが答えていると、遠くからリンとレンが駆けてきた。
    「みんな〜!えむちゃんと寧々ちゃんが先に戻ってくるって!」
    「この近くに呼び戻すから、準備しておいてって!」
    「えぇ、わかったわ!2人はルカと一緒にベッドとかの準備をしておいてくれる?」
    「了解!汽車とか車とか呼んでおこうか?」
    「ありがとう、大丈夫よ!」
    「はーい!みんなも気をつけて来てね!」
     2人はそのままベッドの準備をしにテントへと走って行った。
    「…というわけで…みんな、手伝ってもらえるかしら?」
    「はーいっ!」
    「そうだな…俺が草薙か鳳さんを抱えましょうか」
    「私達はどうしようか…」
     そう4人が話していると、虹色の光が現れた。セカイを繋ぐ光だ。光が収まると、へたりこんだえむと寧々が現れた。
    「えむちゃん!寧々ちゃん!おかえりなさい!」
    「メイコお姉さんに遥ちゃん!ただいま!」
    「青柳くんに暁山さん…来てくれたんだ」
    「草薙も鳳さんも大丈夫か?支えるぞ」
    「2人とも大丈夫?ボクも手伝うよ!」
    「リン達がベッドを用意してくれているの。私も支えるから一緒に行こう?」
     えむはMEIKOと遥に、寧々は冬弥と瑞希に支えられながらテントへと向かう。変身が解除されたことによって外傷等は見当たらなかったが、やはりダメージは大きかったのだろう。足取りはいつもより重かった。
     テントに着くと、更衣室の一室を改装したのであろう救護室のベッドに2人は寝かされた。遥やルカによって治療が施されたことで痛みは消えたが疲れは残っているようだった。
    「みんなありがとう!あの子、と〜っても強くってびっくりしちゃった」
    「うん、今まで戦ってきた奴らよりも格段に強かった。類も司も大丈夫かな…」
    「大丈夫よ、ちゃんと戻ってくるわ。さて、私達はちょっと部屋を出ましょうか。えむちゃん、寧々ちゃん、ゆっくり休んでね」
     MEIKOに連れられて、3人もお大事に、と言いながら部屋を去っていった。静かになった部屋で、えむは寧々に話しかける。
    「寧々ちゃん、大丈夫?」
    「うん。わたしは大丈夫。ルカさんや桐谷さんに治療して貰ったし、痛みはないよ。疲れだけ。えむこそ大丈夫?前衛にいたじゃん」
    「うん!あたしも大丈夫!司くん、どうしちゃったのかなぁ。なんだか急にぐるぐるがおーっていうか…なんだかこわーい感じになってた…」
    「カイトさんは想いが暴走してる、って言ってたよね。すごく怒ってる、というかなんというか…そんな感じがした」
    「でもねでもね、こわーい感じだけどとげとげっていうか…うーん…なんていうかね、そのとげとげの中にあたし達を入れたいみたいな…なんかそんな感じもしたの」
     えむの独特な言葉を使った話を聞き、寧々は先程のことを思い出す。
    (そういえば司、わたし達のことを大切な場所、って言ってたな…わたし達を守りたいが故に暴走したってこと?まったく、あいつは…)
     寧々はそう思いながら、ふふと小さな笑いをこぼす。そんな寧々を見ながらえむは、先程4人に連れられてテントへと向かっていた最中の光景を思い出す。
    「そういえばここにくるまでのセカイ、なんだかとってもどよよよ〜んだったなぁ…」
    「確かに。オーロラも消えてたし、空もなんだか不安を煽るような色だった。それに空気も少し重かったかな…」
    「司くん、大丈夫かなぁ…」
    「大丈夫でしょ。司なんだから。それに類もいるし」
    「…!うん!そうだよね!きっと大丈夫だよね!」
     2人がそう話している時間。MEIKO達は司と類の帰還を待っていた。
    「司先輩達は大丈夫だろうか…」
    「大丈夫だと思うよ?信じて待とうよ!」
    「そうだよ。私達が信じなきゃ!」
     すると今度はテントの方からルカがやってきた。
    「めーちゃんにみんな、ここにいたのねぇ。もうすぐ2人も帰ってくるみたいよ。ぬいぐるみ達も続々と帰ってきているわぁ」
    「あら、ありがとうルカ!ねぇ3人とも、ルカと一緒に医務室の準備をするかえむちゃん達を見ていてくれるかしら?お迎えは私が行くわ」
    「そうですね。俺は医務室の方に行きましょうか」
    「ボクもそっちに行くよ!」
    「私は鳳さん達の方に行こうかな。司さん達が帰ってくることも伝えなきゃ」
     3人はルカと共に駆けていった。MEIKOがそれを見送ると、虹色の光が現れる。どうやら2人も帰ってきたらしい。
    「おかえりなさい、類くん。大丈夫かしら?」
    「あぁ、僕は大丈夫だよ。ただちょっと足が動きにくいかな…さっき無理をしてしまったし」
    「それは大丈夫とは言わないんじゃないかしら…?司くんは私が抱えるわ。歩ける?それともルカを呼んでここであなただけ治療しようかしら?」
    「そのくらいなら大丈夫さ。早く司くんも休ませてあげたいしね」
     司をベッドに寝かせて、みんなはかわるがわるお見舞いへと向かった。とりあえずの危機は去ったということで、あとはワンダーランズ×ショウタイムのメンバーとセカイのバーチャルシンガー達に任せることにして、遥・冬弥・瑞希の3人は帰ることになった。見送りにはKAITOが向かった。
    「今日は本当にありがとう。みんながいてくれて助かったよ」
    「いえ、私達は何もできていませんよ!みんなが無事で良かったです」
    「遥ちゃんはすごくよく動いていたとボクは思うな!魔法で痛みも消してくれていたし、うさぎさんを笑顔にしたのは遥ちゃんじゃん!ボクなんてベッドメイキングしかできてないよ〜!」
    「でも、本当に皆さんが無事で良かったです。俺も落ち着いたらもう一度お見舞いに向かいます」
     またね、と手を振り3人は自分達のセカイへと帰っていった。
     KAITOは空を見上げる。司が暴走したときに変化したセカイは、司の暴走が解けたからか、ゆっくりと元の姿を取り戻しつつある。賑やかな吹奏楽が流れ、空にはうっすらとオーロラが戻ってきていた。空の色も不安を煽るような暗色からゆっくりと日が登るように青空へと戻っていった。
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