ターコイズブルーのネイルポリッシュ ミステリーショップで支払いを終え店を出ようとした監督生の目の端に、化粧品の棚が映る。
特に急いでオンボロ寮に帰る理由もないのでふらりと棚に寄り、陳列された煌びやかな商品をしげしげと眺めていると、あるものが目に留まり監督生は思わず手に取った。それは監督生が想いを寄せているジェイドの髪色と同じ、ターコイズブルーのネイルポリッシュだ。
手のひらに載せた小瓶の中で、店の明かりにとろりと輝く緑がかった青色の液体から監督生は目を離せずにいた。
普段はあまりこういったものを使っておしゃれはしないけれど、たとえば休みの日だけつけるとか…値段もお手頃だし…他にもネイルをしている生徒はいるし…と、購入する理由を頭の中であれこれ挙げるのに集中していた監督生は、後ろから近付いてくる足音に気付かず、
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