こっちみろ
えぴぴぴぴ
DONE🐉🚀 リプきた〜のあれです。セリフは🚀「目ぇそらすな。こっちみろ」でした
消毒の匂いが満ちる部屋に微かな呼吸音が響く。入室できる人間が限られたその場所へ、初めて足を踏み入れた。なるべく音を立てないよう気をつけていたつもりだが、もともと深くは眠れていなかったのだろう。酷く虚ろな紅が緩慢にこちらを向いた。
「…だ、れ」
「俺だ。龍水だ」
「……りゅ、す…い」
幼い口調での問いに顔を近づけて答えれば、へにゃりと笑った。微かに動いた左手をそっと包み、血の気の感じられない頬を撫ぜる。柔らかく細められた瞳は許容だ。どうしようもなく愛しさが募る。
「飛行機完成の目処が立った」
「…そ、りゃ……良かっ、た」
呼吸が乱れるせいだろう。不自然に途切れる言葉は確かな喜色に染まっていた。どんな逆境でも口角を上げるこのこどもが、なによりも頼もしく、なによりも大切で。触れる指先は凍えるほどであるのに、やわい頬は熱かった。
1284「…だ、れ」
「俺だ。龍水だ」
「……りゅ、す…い」
幼い口調での問いに顔を近づけて答えれば、へにゃりと笑った。微かに動いた左手をそっと包み、血の気の感じられない頬を撫ぜる。柔らかく細められた瞳は許容だ。どうしようもなく愛しさが募る。
「飛行機完成の目処が立った」
「…そ、りゃ……良かっ、た」
呼吸が乱れるせいだろう。不自然に途切れる言葉は確かな喜色に染まっていた。どんな逆境でも口角を上げるこのこどもが、なによりも頼もしく、なによりも大切で。触れる指先は凍えるほどであるのに、やわい頬は熱かった。