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    たまよ

    雨月ゆづり

    PROGRESS三つ編みを切られたマヨイの話。
    ニキマヨ。
    椎名の実家アパートで同棲している設定。

    この後の展開に悩んでいるので、出来ているところまであげておきます。
    マヨイが可哀想なままで終わっているので、幸せなニキマヨを読みたい方は、完結までお待ちください。
    (最後はちゃんと幸せにします)
    マヨちゃんの三つ編みが切られた話 もしも彼が髪を切ることがあるとすれば、それは当然、彼自身の意思によるものだと思っていた。

    「ただいま戻りましたぁ」
     玄関の方からマヨイの声がする。時刻は夕方と呼べる頃だったが、空はほとんど夜の闇に沈んでおり、ほんのわずか、夕焼けの気配を残していた。
    「おかえりマヨちゃ――その髪は……?」
     いつも通り玄関まで出迎えに行くと、そこにいるのは帰って来たばかりのマヨイだった。間違いなくマヨイだったが、それはニキが想像していた姿とはすいぶんと違った様子のマヨイだった。
     今まで無理やり帽子と、襟の高いコートで隠していたらしい葡萄色の髪の毛は、帽子とコートを脱ぐと、ばさりと肩あたりで広がった。左右の長さがバラバラで、お洒落を狙って意図的にやったアシンメトリーな髪型とは全く違う。不格好なザンバラ髪だった。
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