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    びーぐる犬

    sakaki_novel

    DONE【SECRET TRIGGER 7】書き下ろし。
    pixivで更新中のシリーズNo.18『君が纏う雰囲気が好き』の赤井さんバージョン。
    気持ちが読めなくて溜息をつく降谷さんの傍らで、赤井さんがどう思っていたのかのお話です。タイトルはあの有名なビーグル犬の絵本より。

    シクトリありがとうございました!
    パスワード外しましたので、どうぞご覧くださいませー。
    Happiness is a warm puppy「あなたのことが好きなんです……」
     あの日。おそるおそる、といったふうに彼……降谷くんはそう切り出した。
     突然何を言い出すのかとか、正気なのかとか……思うべきことは多くあったはずだ。だが、その時の俺は、彼のことをいたずらを咎められた子犬のようで愛らしいとしか思えなかった。
     あの組織で初めて彼に会った時から、彼に対してはずっと似たような印象を抱いていた。幼子や他の小動物ではなく、間違いなく「子犬」としか言い表せない何かを彼は持っている。普段は自信家で、明るく人懐っこい雰囲気でありながら、時々寂しそうに物思いにふけっている姿が、あの有名なビーグル犬のキャラクターを思わせるからだろうか。いや……そう難しい話ではなく、ただ単に、俺が動物の中では特に犬を好ましく思っているからにすぎないのかもしれない。
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