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    ソバ

    いずみのかな

    DONE昔「神楽坂にそば湯が美味しい店がある」とTVで見たとき、発作的に思いついてPawooに走り書きしたものです。当時読んだ方が「救われました」と感想くださったので、タグの映画を見てぼろぼろになった方にせめてオロナイン程度の優しさですが。
    この前に長い話があっての番外編として書いているのでどこか唐突だと思いますが、その唐突感までが味わいです。
    拝啓、神楽坂にて 夏の熱を存分に貯めて足を焼くような神楽坂をのぼり、風も吹かない横道を二つ曲がると、古びて暖簾も色褪せた蕎麦屋が目に入ってくる。建付けが悪く、黒くくすんだ引き戸を開けようとすると、中から扉が引かれ、ショートカットの日に焼けた女性と出会い頭にすれ違う。すみませんと頭を下げながら中に入ると昼もとうに過ぎたというのにそこそこの客がいて、みな一心にざるを食べていた。知る人ぞ知る名店というやつなんだろう。松井は生憎グルメとは程遠い勤め人なもので、今日までこの店のことは知らなかった。
     狭い店内をぐるりと見まわすと、探してた男はカウンターで一人蕎麦湯をすすっていた。挨拶を交わすわけでもなく隣に座り、手で顔を仰ぎハンカチで汗を拭いながら奥の厨房に向かい「もり二枚」と声をかける。と、男が小さく笑うのが聞こえた。だからその腹なんだよ、と言わんばかりだ。うるさい、この仕事は体力と気力がすべてだ。今日お前の隣にこうやって座ってるのも、靴がすり切れて息切れるまで歩いて、地道に這ってでもすべてを見て聞いてきた先の成果だよ。
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    k_hizashino

    DONE恋愛関係じゃないんだけど長い付き合いでやたら距離感の近い大般若と主。今日ふっとみたらいつも凛々しい姿の主が縁側で大般若にもたれかかってうたた寝をしていた。お互いの選んだ関係がどうあれ、大般若のそばでならあんな風に安心できるのならそれは喜ばしいことだ。みたいな本丸の刀による日記。
    残鐘「今日は主も大般若も仕事が立て込んでいるようでお互いに顔をあわせてはいなかった。だがそれを気にしている様子もなく、滞りなく仕事をしていた。あの二方は仲が良く、それとなく二方でいるところを見かけるのでそうでないときはむしろこちらが気忙しく思ってしまう」

    「主は色恋を好まぬ方であった。ゆえに大般若があの宴の最中に自分が主に恋慕していると告げた時はヒヤリとしたものだ。そう告げず傍に仕えるのみでよしとしようとする刀たちも数は少なくなかった。あの豪気さはあの刀があの刀たる所以だろうか」

    「あるいは思いつめてもいたのかもしれない。実際思いを告げたあと、主がそれを断ってからはふさぎ込んでいたし、自身を折ってほしいとも進言したと聞く。主は刀を大切にされる方であったからもちろんそれを断った。どんな思いなら受け取ってくれるのか、大般若は問うた」
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    Hana_Sakuhin_

    MOURNING『昨夜未明、東京都のとあるアパートで男性の遺体が見つかりました。男性は数日前から連絡がつかないと家族から届けが出されておりました。また、部屋のクローゼットからは複数の女性を盗撮した写真が見つかり、そばにあった遺書にはそれらを悔やむような内容が書かれていたといいます。状況から警察は自殺の可能性が高いと――「三ツ谷ぁ。今日の晩飯、焼肉にしよーぜ。蘭ちゃんが奢ってやるよ」
    死人に口なしどうしてこうなった。なんて、記憶を辿ってみようとしても、果たしてどこまで遡れば良いのか。

    三ツ谷はフライパンの上で油と踊るウインナーをそつなく皿に移しながら、ちらりと視線をダイニングに向ける。そこに広がる光景に、思わずうーんと唸ってしまって慌てて誤魔化すように欠伸を零す。

    「まだねみぃの?」

    朝の光が燦々と降りそそぐ室内で、机に頬杖をついた男はくすりと笑った。藤色の淡い瞳が美しく煌めく。ほんのちょっと揶揄うように細められた目は、ふとしたら勘違いしてしまいそうになるくらい優しい。

    「寝らんなかったか?」

    返事をしなかったからだろう、男はおもむろに首を傾げた。まだセットされていない髪がひとふさ、さらりと額に落ちる。つくづく朝が似合わないヤツ、なんて思いながら三ツ谷は首を横に振った。
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    おんじゃ@ojachanco

    DONEどうも初投稿&初執筆でございます。
    以前投稿したのが完成しましたm(_ _)m
    フィンに一目惚れの初恋をしてしまった主人公による苛烈で理不尽なドタバタハートフルラブコメ少女漫画風フィン主です。

    ※主人公の名前は「青空ツグミ」元ネタは漫画「あそびあそばせ」のあの子。
    ※ネタバレ、捏造、シナリオ改変、キャラ崩壊、稚拙な文面等々様々な問題がございますがそれでも宜しければお願いします。
    路は短し、恋せよ少年 邂逅編ー感情の起伏が乏しい、無表情、お人形さんみたい
     散々他人から言われてきたが自覚はしている、それはダアトに飛ばされナホビノとして戦っている今でも変わらない。
     ーただ、成り行きで此処まで来た
     どんな苦境や鬼門だってその一言ですべて乗り越えて、くぐり抜けてきた。最初は恐れていた悪魔も逆に自分に恐怖を覚えるようになる程だ
     ー今日もやり過ごせるだろう、そう思っていたのに…

       あの瞳の、あの輝きを見た瞬間。

     芽生えた知らない感情に、心の臓を揺さぶられー



    樹島を攫ったラフムを追うためダアト品川区を進み続ける僕と磯野上はアオガミが探知した気配を便りにコウナン四丁目方面へ向かうべく御楯橋を渡っていた、この辺りに悪魔はいない事を確認し、彼女と慎重に歩を進めていた。
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