ソーナノ
94yakanai
DOODLEいちゃいちゃおしゃべりドフ鰐なんかのお話につっこもーと思ってたけど、使わなそーなのでアップ!
「自分には幸せとか似合わねぇな」とか思ってるドフ鰐が、気がついてないだけで実は幸せの中にいるやつ好き。うーん説明しづらい・・・ カジノ経営時より取引のある男が結婚するらしい。式の招待状を寄越してきた。幸せそうな男女が写る紙切れに、クロコダイルは心底どうでもよいという顔をして目を通す。印字された定型句、日時場所、招待状の下の方に『私達の記念すべき日を是非貴方に祝福して頂きたいです。』とペンで付け足されている。手書きの文字は書き手の浮かれた心を表すように落ち着きがない。
「海賊に祝福されて嬉しいのか……」
クロコダイルが祝いの席に相応しくない身分であることは先方もよく知っているはずだ。送り主のパートナー、写真の女は大人しそうに笑っている。堅気にしか見えないが、商人の嫁となると案外肝が据わっていたりするのだろうか。
困惑しつつスケジュールを確認する。偶然にもその日の前後はぽっかりと空いていて、「最悪だ」とクロコダイルは独りごちた。
「あ、その日空いてんのか」
ひょいと手帳が上へ逃げた。クロコダイルは取り返そうと手を上げる。
「おい動くなデスク」
「偶然、おれもその辺空いてるぜ。こりゃデートだな」
背後から腕がまわり自分より高い体温と密着した。背もたれにしていた厚い胸板が嬉しそうな笑い声と共に揺れる。 1593