デカパン
rinya0204
DONE藍紫前提の、デカパンと紫松の話です。「ネクストダイブ」と繋がっていますが、これ単体でも読めます。FAKE LOVE 猫に「ご飯だよ」と告げる瞬間が、一番安らぐ。
思い思いに過ごしていた猫たちが足元に寄ってくるのを見ると、自然と唇が上を向く。兄弟といる時とは違う高揚感が紫松を包むのだ。
海帝廟の階段の隅に腰を下ろし、猫たちが持ってきた餌に夢中になっているのを眺める。そういえば、今日は昼飯を食べていない。猫たちのご飯は忘れないくせに、と頭の中で二番目の兄が言った。妄想の中でさえうるさい男だ。
昨夜、床を共にしていたせいだろうか。今日はやたらと藍松のことを思い出す。
仕事があったわけではなかったが、なんとなくお互いにそんな気分だった。夕飯時、やたらと目が合ったのがその証拠だ。ナイフとフォークで切った肉を口に運びながらこちらを見る藍松の瞳の奥には、隠しきれない情欲の炎が燃えていた。
2687思い思いに過ごしていた猫たちが足元に寄ってくるのを見ると、自然と唇が上を向く。兄弟といる時とは違う高揚感が紫松を包むのだ。
海帝廟の階段の隅に腰を下ろし、猫たちが持ってきた餌に夢中になっているのを眺める。そういえば、今日は昼飯を食べていない。猫たちのご飯は忘れないくせに、と頭の中で二番目の兄が言った。妄想の中でさえうるさい男だ。
昨夜、床を共にしていたせいだろうか。今日はやたらと藍松のことを思い出す。
仕事があったわけではなかったが、なんとなくお互いにそんな気分だった。夕飯時、やたらと目が合ったのがその証拠だ。ナイフとフォークで切った肉を口に運びながらこちらを見る藍松の瞳の奥には、隠しきれない情欲の炎が燃えていた。