パッションリップ
Dochi_Kochi28
MAIKINGFGO パッションリップ SSリップの両手のおはなし。
(もしかすると解釈違いの部分あるかも)『あのー。マスター。』
『ごめん。もう少しだからじっとしてて。』
それ、30分前と同じセリフなんだけどなぁ。
でも、マスターがこうやって、自分の手をキレイに磨いてくれているのは、ちょっとうれしいかな。
金属油の匂いには最初びっくりしちゃったけど、だんだん自分の爪がぴかぴかしてきて、キラキラしてるのを見るのは楽しい。
何より、マスターといろんなお話ができるのはものすごくうれしい。
でも、こういうとき、じゃまものがはいるのは、よくあることで。
『ちゃんますー!』
『はぁい、マスター…あれ、リップ、何してんの?』
えっと、清少納言さん、と、鈴鹿御前、さん、だっけ。ぴかぴかになった私の手と、マスターの顔を交互に見て、ほー、ほー、とかにやにやし始めた。
ちょっと、苦手だなぁ。
『ちょっと、機械いじりしてきたんだけど、帰りにリップの両手みたらさ、磨きたくなっちゃって。』
『へぇ。メカメカ、好きなんだ。ちゃんます。んでも、女の子のネイルケアなんて、やるじゃん。』
『そ、そんなんじゃないです。』
『んにゃ。ネイルケアっしょ。リップちんだって女の子なんだし。あれ?鈴鹿っち?どったの?』
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