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    夏の夜の夢

    0421happy_life

    DONEさねぎゆ版さワンドロワンライ【お題:夏の夜の夢、未熟、まばたき】で書かせていただきました。現代設定。一緒に暮らしている二人が、🌊が連れ帰って来た生き物をどうするかで喧嘩する話です。データが飛んで書き直したら、更に長くなってしまいました💦主催者様、読んで下さった皆様、ありがとうございました!
    猫と視た夢 重苦しい沈黙が圧し掛かる部屋。時を刻む秒針の音にさえ苛立って、不死川は落着きなくテーブルを指で叩いた。すると、此方を睨みつける青い瞳が、それを咎めるように一際鋭さを増した。クーラーが音を立てて冷風を吐き出しているというのに。先程から少しも涼しさを感じられず、頭皮にはじわじわと汗が浮かんでいる。致し方ないのだろう、沸点を越えた思考は一向に落ち着を見せないのだから。
    「……………」
    「…………チッ」
    「お前はすぐそれだ」
    「ああ⁉」
    「苛立っていますという雰囲気を、前面に押し出てくる」
    「事実、苛立ってんだよォ‼」
    「なぁ――」
     不死川が感情に任せ、テーブルを拳を叩こうとした、その時。冨岡の腕に抱かれている黒い仔猫が突然鳴いて、勢いを削がれてしまった。宙でぴたりと止まる拳。不死川はそれを所在なさげに彷徨わせた後で、正面の男から顔を背けて腕を組み、小さく舌打ちする。
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