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    hayasugiru

    MAIKING二人が乗ってるのは宇都宮線直通湘南新宿ライン小金井行きです。
    短い10両編成で参ります。
    虎豪# 少年早熟ライン

    「今度、フォワードの強化合宿が開かれるそうだ」
    ある日の練習後、虎丸は豪炎寺に呼び止められて、そんな話を聞かされた。いったいなんの用かと思った。このあと虎之屋で夕飯を食べようというお誘いかと思ったので虎丸はずいぶんがっかりした。
    「ふーん。オレも参加できるんですか?」
    「ああ、ただし、受講生としてではなく、講師枠なんだ」
    「は? コウシ?」
    「先生役だよ」
    「そんなの分かってますよ。馬鹿にしないでくださいよ」
    ――そんなのオレにできるのかなあって言ってるんですよ。
    そうぼやいた虎丸に、「なんだ? 自信がないのか」といかにも意外そうに豪炎寺は返してきた。
    「自信っていうか……」
    自分はまだ1年生になったばかりだ。まわりはきっと年上の選手ばかりだろう。年下の自分からサッカーを教えられて、素直に言うこと聞ける人なんているんだろうか? 『うまく』やらなきゃいけないんだと思うと、気が重くてとても参加したいと思えない。ただでさえ、見ず知らずの選手たちとうまくやれる自信はまったくない。そういうのは、サッカーが好きな気持ちとは別なんだ。豪炎寺はそれがよく分かっていない、と虎丸は思う。鈍いというか、強いというか、とにかくマイペースな人だと日々感じている。だからこそ豪炎寺とならどんなフォーメーションでも組めるんだとも思うけど。
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    fuukiari

    PROGRESS急遽、11月中にコピー本(BOOTH頒布)を出すことにしました。その本の序盤の進捗公開です。
    SEEDFREEDOM中盤・ミレニアムが宇宙へ上がる直前、通信画面上で語るアスランとカガリの話。(二次創作で何万回も擦られているとは思いますが)
    ※カガリは、ズゴックのリモート操作について困惑していたと思われたので、ズゴックは「ガワ」呼ばわりしています
    カガリとキサカとアスランと(仮)オーブが、ファウンデーションに接収されたレクイエムで狙われ、コンパスのミレニアムとオーブ宇宙艦隊が宇宙へ上がる準備が進む中、国防軍本部で迎撃準備に当たるカガリと、ミレニアムで宇宙へ上がる準備を進めるアスランが、ビデオ通信でつながる。
    「アスラン…」
    タブレット端末に映る通信映像の向こう側のカガリは、いつになく不安そうだ。服装こそ凛々しい首長服姿だが、髪色と揃いの黄金の凛々しい眉尻は下がり、琥珀色の瞳は伏し目がちになる。
    「何が不安なんだ、カガリ」
    表情と揺れる声色からカガリの心中を察したアスランは、穏やかな声で不安の理由を聞き出し、それを解こうとする。
    カガリが不安な表情である理由は、想い人・アスランが宇宙へ上がって離ればなれになる不安からではない。そんな不安は、二人ともとっくにかなぐり捨てている。
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