月葉
柘植櫛(tsuge13)
PAST高等部2年・12月葉山くんと潤ちゃんの一幕。現在描いてる『師弟の結婚』の元。
愛逢月(めであいづき)「葉山くんも来年には大人の仲間入りなんだね」
提携企業が置いていった来年のカレンダーを壁にかけめくっていた汐見の指は、7月の項で止まった。刷ったばかりのインクの香り残る新しい紙のにおいがする。
師走というが、慌ただしく過ごしているのは教師の汐見よりも葉山の方だった。
高等部2年の生活も残り3ヶ月余りだと感傷に浸っていられる暇もなく、現在の葉山は遠月学園の第一席として、仕事量も申し込まれる食戟も増えている。92期は中退者が少なく席次の変動も激しい。葉山も2年に上がってからは、席次も学業の順位も1から5位の間で切磋琢磨している。前総裁が理念に掲げたように常に自己研鑽が求められる環境だった。
そんな日々の中、これまで通りゼミで助手として働き、汐見のスパイス講釈を聞くのが葉山の気分転換になっていた。
1521提携企業が置いていった来年のカレンダーを壁にかけめくっていた汐見の指は、7月の項で止まった。刷ったばかりのインクの香り残る新しい紙のにおいがする。
師走というが、慌ただしく過ごしているのは教師の汐見よりも葉山の方だった。
高等部2年の生活も残り3ヶ月余りだと感傷に浸っていられる暇もなく、現在の葉山は遠月学園の第一席として、仕事量も申し込まれる食戟も増えている。92期は中退者が少なく席次の変動も激しい。葉山も2年に上がってからは、席次も学業の順位も1から5位の間で切磋琢磨している。前総裁が理念に掲げたように常に自己研鑽が求められる環境だった。
そんな日々の中、これまで通りゼミで助手として働き、汐見のスパイス講釈を聞くのが葉山の気分転換になっていた。