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    死神

    おず🙇‍♀️

    DONEあばざんまいC新作展示①です。『蕩桃』シリーズの続編4話のうちの1話目となります。
    死ネタのつもりではありませんが、死神が倒されるお話なので、死神ファンの方はご注意ください。格好いい死神が好きな方はご覧にならない方がいいかも…ここを飛ばして展示②から読んでいただいても大丈夫かと思います。(私は死神大好きで書いてます)

    非常に都合よく捏造設定にしてます。
    「そーはならんやろ!」と思う展開ですが、そこが話のメインではないので…!さらっと読み流してください…ッ💦
    桃人と偶人-----



    その日は突然に訪れた。
    魔族との契約のもと死神に隷属する、最も穢れた場所にまで堕ちたはずのの玩具。それは、訪れた使い魔を見るなり風凪のような眼の奥を光らせて、意味深にこう言った。

    「ピロロ。あなたは、私の両腕が拘束されている時にしか、私の前には現れませんでしたよね」

    見開かれた大きな一つ目に自らを映し、それと示し合わせるように口角を上げた“桃”。

    「警戒心の強い使い魔。…いいのですか?今、私の両手は空いていますよ」

    しらばっくれることもできた。それなのに、伸ばされた腕がやたら大きく長く見えて、ピロロは飛び退かずにいられなかった。

    「う…わああぁぁ…ッ!!」

    両のこめかみに食い込む生身の激痛。大きな帽子が、はたりと床に落ちた。
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