赤安
C_mazeruri
PAST2022年のダズンで出した赤安本です。GW明けくらいまで公開しておきます。
※そしかい後同棲赤安
※付き合ってるのは秘密(にしてるつもり)
※K学全員生存
※ヒロはゼロ過激派
※深く考えないで読む話
パスワードはお手数ですが支部(https://www.pixiv.net/users/3856588)又はツイッター(https://twitter.com/C_mazeruri)をご覧ください。 23
でこちゃそうどん!
MOURNING怖井のネタ。最初は純粋な赤安→怖井になったら面白そうだなってのと、転生ネタ混ぜたらアッ…いいなこれ…と思ったのでまとめてみました。
最後の部分だけ描きたかったと供述しており。。。
Xに載せるのはなんとなく気が引けたのでこちらで供養🙏 401
すいまー
DONE現代陰陽師×九尾の狐☯️🦊妄想です〜いいよね、キスで憑依合体……🥺💕
私が大好きな宮田先生の『犬神姫にくちづけ』のパロなんですが、こちらの漫画めちゃくちゃ萌えるから…ぜひ読んで…🥰→https://t.co/5o70A3NfJJ) 10
でこちゃそうどん!
MOURNINGみことさんのアンドロイド赤井の妄想です!!描きたいところだけ描いたせいで展開早いかもしれません読みにくかったらすみません!!
ちょっと長くなってしまった、、お暇な時にでも!! 4058
花月ゆき
DONE秀零の日。記憶喪失&身体だけ縮んだ赤安(中学生)が、工藤邸に一緒に住んでいる設定(たまにコナン君が遊びに来る)です。
①https://poipiku.com/1436391/9417680.html
記憶は心の底に⑤降谷Side
毎月十日は、赤井と自分の記念日となっていた。
特に決まりはないが、その日は普段はしないようなことをする機会が多い。手の込んだ料理を作ったり、どこかへ遊びに行ったり。毎月思い出がひとつひとつ増えていく。
先月は、阿笠博士からプレゼントをもらった。
赤色の車は赤井に。白色の車は自分に。コナンから手渡されたそれは、自分たちにとっての宝物だ。
ネットで調べると、赤色の車はマスタング、白色の車はRX7というらしい。なぜこの車をプラモデルにしようと思ったのか。いつか機会があれば、阿笠博士に聞いてみたいと思っている。
二月九日、金曜日。
目を覚ますと、家の中に赤井はいなかった。
降谷は居間へ行き、自分たちの宝物の前に立つ。阿笠博士のくれたプラモデルは、ただのプラモデルではない。ボイス機能付きだ。
3938毎月十日は、赤井と自分の記念日となっていた。
特に決まりはないが、その日は普段はしないようなことをする機会が多い。手の込んだ料理を作ったり、どこかへ遊びに行ったり。毎月思い出がひとつひとつ増えていく。
先月は、阿笠博士からプレゼントをもらった。
赤色の車は赤井に。白色の車は自分に。コナンから手渡されたそれは、自分たちにとっての宝物だ。
ネットで調べると、赤色の車はマスタング、白色の車はRX7というらしい。なぜこの車をプラモデルにしようと思ったのか。いつか機会があれば、阿笠博士に聞いてみたいと思っている。
二月九日、金曜日。
目を覚ますと、家の中に赤井はいなかった。
降谷は居間へ行き、自分たちの宝物の前に立つ。阿笠博士のくれたプラモデルは、ただのプラモデルではない。ボイス機能付きだ。
花月ゆき
DONEツンツンな降谷さんのデレが見たい赤井さんの話。お題「♡」 交際をはじめてからの降谷は、ずっとツンツンだ。ツンデレではない。デレがないので、ツンツンである。
赤井は降谷から届いたメッセージを見て、思わず微笑んでいた。
『たまたまその日は空いているので、いいですよ』
これは、赤井が送ったデートの誘いに対する降谷の返事である。
赤井がデートに誘うと、降谷は、“たまたま空いていたから”という言い訳を枕詞にして返事をしてくる。もちろん、それは嘘だ。多忙な彼がたまたま暇になることなど、まずあり得ない。その証拠に、降谷の部下である風見から、「赤井さんとの約束を守るために、降谷さんは鬼のように仕事してますよ」と、たびたび密告がある。
自分に対する言葉、態度とは裏腹に、降谷は自分とのデートの時間も大事にしてくれようとしているのだ。そんな降谷の様子を、彼の周囲にいる人間から聞くたびに、赤井は嬉しくてたまらなくなる。と同時に、なぜ、自分の前ではツンツンした様子しか見せてくれないのだろうかと、疑問に感じてもいた。
3396赤井は降谷から届いたメッセージを見て、思わず微笑んでいた。
『たまたまその日は空いているので、いいですよ』
これは、赤井が送ったデートの誘いに対する降谷の返事である。
赤井がデートに誘うと、降谷は、“たまたま空いていたから”という言い訳を枕詞にして返事をしてくる。もちろん、それは嘘だ。多忙な彼がたまたま暇になることなど、まずあり得ない。その証拠に、降谷の部下である風見から、「赤井さんとの約束を守るために、降谷さんは鬼のように仕事してますよ」と、たびたび密告がある。
自分に対する言葉、態度とは裏腹に、降谷は自分とのデートの時間も大事にしてくれようとしているのだ。そんな降谷の様子を、彼の周囲にいる人間から聞くたびに、赤井は嬉しくてたまらなくなる。と同時に、なぜ、自分の前ではツンツンした様子しか見せてくれないのだろうかと、疑問に感じてもいた。
花月ゆき
DONE秀零の日。記憶喪失&身体だけ縮んだ赤安(中学生)が、工藤邸に一緒に住んでいる設定(たまにコナン君が遊びに来る)です。
①https://poipiku.com/1436391/9417680.html
⑤https://poipiku.com/1436391/9895567.html
記憶は心の底に④コナンSide
一月十日。コナンは阿笠邸を訪れていた。目的は、赤井と降谷の解毒薬の進捗を聞くためだ。
「……30%ってところかしらね」
「……そうか。やっぱり、俺たちが飲まされた薬とは違うのか?」
「ええ。成分は似ているけれど、同じものではなさそうよ。ああ、それから、薬によって記憶が失われたどうかはまだわからないわ」
赤井と降谷は毒薬によって身体が縮み、今は中学生として日常を送っている。
身体は健康そのものだが、なぜ、FBIとして、公安として、職務に復帰できないか。それは、二人が大人だった頃の記憶を失くしているからだ。
コナンの脳裏には、“あの日”の光景がよみがえっていた。
今すぐにでも倒壊しそうなビルの中。炎と煙で視界を遮られながらも、赤井と降谷とコナンは、組織が残したとされる機密データを探していた。このデータさえ手に入れることができれば、組織壊滅のための大きな足掛かりになる。なんとしてでも、この場で手に入れておきたいデータだった。
2663一月十日。コナンは阿笠邸を訪れていた。目的は、赤井と降谷の解毒薬の進捗を聞くためだ。
「……30%ってところかしらね」
「……そうか。やっぱり、俺たちが飲まされた薬とは違うのか?」
「ええ。成分は似ているけれど、同じものではなさそうよ。ああ、それから、薬によって記憶が失われたどうかはまだわからないわ」
赤井と降谷は毒薬によって身体が縮み、今は中学生として日常を送っている。
身体は健康そのものだが、なぜ、FBIとして、公安として、職務に復帰できないか。それは、二人が大人だった頃の記憶を失くしているからだ。
コナンの脳裏には、“あの日”の光景がよみがえっていた。
今すぐにでも倒壊しそうなビルの中。炎と煙で視界を遮られながらも、赤井と降谷とコナンは、組織が残したとされる機密データを探していた。このデータさえ手に入れることができれば、組織壊滅のための大きな足掛かりになる。なんとしてでも、この場で手に入れておきたいデータだった。
花月ゆき
DONE駆け落ちっぽいことをする赤安。赤→安。何でも許せる方向け。いずれハピエンになる前提で書いています。お題「夢」 組織が壊滅したあと、まだ後始末に追われている頃のことだ。
ある日。降谷は赤井とふたりきりでいた。赤井に連れて来られたのは、夜景の見える洒落たバー。男二人で行くのには場違いとも思えるような場所である。その証拠に、カップルと思しき男女ばかりが視界に入ってきた。
しかし、杯を重ねてゆくうちに、そんな些細なことはどうでもよくなってくる。酒に酔うことを自分自身に禁じ、ある程度の緊張感は保っていたはずだが、隣に赤井がいることで、その緊張感とやらもいくらかやわらいでいた。赤井と一緒ならば、何が起きてもきっと大丈夫。そう思ってしまうほどには、自分は赤井を信頼していた。
度数の高い酒を口にしたせいだろうか。身体がぽかぽかとして心地よい。身も心もほぐれてゆくにつれて、自制心も砕けてゆく。
3186ある日。降谷は赤井とふたりきりでいた。赤井に連れて来られたのは、夜景の見える洒落たバー。男二人で行くのには場違いとも思えるような場所である。その証拠に、カップルと思しき男女ばかりが視界に入ってきた。
しかし、杯を重ねてゆくうちに、そんな些細なことはどうでもよくなってくる。酒に酔うことを自分自身に禁じ、ある程度の緊張感は保っていたはずだが、隣に赤井がいることで、その緊張感とやらもいくらかやわらいでいた。赤井と一緒ならば、何が起きてもきっと大丈夫。そう思ってしまうほどには、自分は赤井を信頼していた。
度数の高い酒を口にしたせいだろうか。身体がぽかぽかとして心地よい。身も心もほぐれてゆくにつれて、自制心も砕けてゆく。
花月ゆき
DONEDay1、2のお題からの続き。恋人未満だった赤安の恋が成就するまで。捏造多々。Day1:https://poipiku.com/1436391/9730263.html
Day2:https://poipiku.com/1436391/9733562.html
Day3お題「空港」 赤井がアメリカへ渡ったあと。アメリカで起きた凶悪事件はすぐに大きな動きを見せはじめた。
そして、主犯格の人間がすべて逮捕されたと日本でも報道されはじめた頃。降谷のもとには一通のメールが届いた。
『今夜、九時頃にそちらに着くよ』
「今夜」
思わず叫んでしまうと、向かいの席で定食を食べていた風見がびっくりした様子で身体を跳ねさせた。間抜けな体勢を誤魔化すように、くい、と眼鏡を持ち上げて、風見は言う。
「どうかしましたか? 降谷さん」
「それが……赤井がこちらに戻って来るそうだ」
「それはよかったです。こちらも人手不足が続いてましたからね。それで、いつ戻って来られるんですか?」
「今夜」
「今夜」
風見が自分と同じような反応をするので、降谷は笑ってしまう。
3167そして、主犯格の人間がすべて逮捕されたと日本でも報道されはじめた頃。降谷のもとには一通のメールが届いた。
『今夜、九時頃にそちらに着くよ』
「今夜」
思わず叫んでしまうと、向かいの席で定食を食べていた風見がびっくりした様子で身体を跳ねさせた。間抜けな体勢を誤魔化すように、くい、と眼鏡を持ち上げて、風見は言う。
「どうかしましたか? 降谷さん」
「それが……赤井がこちらに戻って来るそうだ」
「それはよかったです。こちらも人手不足が続いてましたからね。それで、いつ戻って来られるんですか?」
「今夜」
「今夜」
風見が自分と同じような反応をするので、降谷は笑ってしまう。
花月ゆき
DONEDay1のお題からの続き。恋人未満(赤→安)の赤安。恋心を自覚してゆく降谷さん。捏造多々。
Day1:https://poipiku.com/1436391/9730263.html
Day3:https://poipiku.com/1436391/9736950.html
Day2お題「雪」 赤井がアメリカへと旅立った。FBIの上層部からの指示で、急遽、アメリカで起きている凶悪事件の解決のために呼び戻されたのだ。組織が壊滅し、残党処理に明け暮れる昨今。残党の動きもけっして軽視はできない状況だが、アメリカで起きている事件は日本でも連日報道されるほどの大事件となっている。
一刻の猶予もないことは、降谷にもよくわかっていた。これ以上、犠牲者を増やしてはならないと、日本に滞在中の赤井にお呼びがかかったのも理解できる。
最後に赤井と会ったのは、とある喫茶店だ。初めて二人でその喫茶店に行ったのは、ひどく寒い日。電車が止まり、運行が再開するまでの滞在場所として選んだ場所だ。赤井が気に入ったこともあり、仕事帰りや休憩したいときに、その喫茶店には二人でよく訪れるようになっていた。
3075一刻の猶予もないことは、降谷にもよくわかっていた。これ以上、犠牲者を増やしてはならないと、日本に滞在中の赤井にお呼びがかかったのも理解できる。
最後に赤井と会ったのは、とある喫茶店だ。初めて二人でその喫茶店に行ったのは、ひどく寒い日。電車が止まり、運行が再開するまでの滞在場所として選んだ場所だ。赤井が気に入ったこともあり、仕事帰りや休憩したいときに、その喫茶店には二人でよく訪れるようになっていた。
花月ゆき
DONE恋人未満(赤→安)の赤安。降谷さんは自覚なし。捏造多々。Day2、3に続きます。
Day2:https://poipiku.com/1436391/9733562.html
Day3:https://poipiku.com/1436391/9736950.html
Day1お題「体温」 定時過ぎ。帰り支度をする自分のもとに、赤井がやってきた。赤井はあの赤色の愛車で来ていたはずだが、今日は電車を使って帰ると言い出した。自分と同じように赤井も徹夜が続いていたため、運転は危険と判断してのことだろう。
傘をさすほどではないが、小雨が降りはじめている。吐く息が白色に染まり、ぐっと外気の寒さが増した気がした。防寒対策はしっかりしているので気持ちの問題かもしれないが、身体の底から温もりが失われてゆくような心地がする。
駅に着くと、電車が止まっているようで、駅構内が大混雑していた。復旧見込みは現時点では不明。寒さと人の混雑。徹夜続きの身体には、なかなか堪える状況だ。
「電車が動くまで、僕は喫茶店にでも入ろうかと思います。あなたはどうします?」
2779傘をさすほどではないが、小雨が降りはじめている。吐く息が白色に染まり、ぐっと外気の寒さが増した気がした。防寒対策はしっかりしているので気持ちの問題かもしれないが、身体の底から温もりが失われてゆくような心地がする。
駅に着くと、電車が止まっているようで、駅構内が大混雑していた。復旧見込みは現時点では不明。寒さと人の混雑。徹夜続きの身体には、なかなか堪える状況だ。
「電車が動くまで、僕は喫茶店にでも入ろうかと思います。あなたはどうします?」
れも🍋
DONE #赤安ワンナイト・ドローイングアンドライティング12/31のお題「体温」より。
素敵な企画をありがとうございます!
楽しんでいただけましたら幸いです。
【注意】
・主要キャラクターの流血表現
・名前の無い、組織の人物が登場します 3512
花月ゆき
DONE組織壊滅後。恋人同士になった赤安。あかいさんのサンタになる計画を立てていたふるやさんは…お題「プレゼント」 赤井と恋人同士になって、はじめて迎えるクリスマス。
赤井から二十四・五日の予定はどうかときかれて、「普通に仕事ですけど」と、涼し気な顔でこたえてしまったが、実のところ、降谷はクリスマスに向けて“ある計画”を練っていた。
それは、クリスマスイブの夜、サンタの帽子をかぶって、赤井の泊っているホテルに突撃するというものだ。もちろん赤井には内緒で。
この計画を遂行するために、降谷は十二月に入ってからずっと、多忙な日々を送っていた。
クリスマスに予定を空けるために、年の瀬らしく降り積もった仕事を前倒しで片付ける必要があったからだ。それに加え、組織の残党も、まるでクリスマスを狙っているかのように動きをみせはじめたので、FBIには内緒で、部下を引き連れて制圧した。
3780赤井から二十四・五日の予定はどうかときかれて、「普通に仕事ですけど」と、涼し気な顔でこたえてしまったが、実のところ、降谷はクリスマスに向けて“ある計画”を練っていた。
それは、クリスマスイブの夜、サンタの帽子をかぶって、赤井の泊っているホテルに突撃するというものだ。もちろん赤井には内緒で。
この計画を遂行するために、降谷は十二月に入ってからずっと、多忙な日々を送っていた。
クリスマスに予定を空けるために、年の瀬らしく降り積もった仕事を前倒しで片付ける必要があったからだ。それに加え、組織の残党も、まるでクリスマスを狙っているかのように動きをみせはじめたので、FBIには内緒で、部下を引き連れて制圧した。
no123mi
DONE我儘な恋人「降谷くんはいるか?」
警備企画課。普段彼がデスクワークをしている部屋を訪ねると、現れた彼の部下は、立派な眉をさげ、困った顔でオフィスの奥を見た。彼は声を潜め、席にいる降谷をうかがう。
「いるにはいるんですが……」
「ご機嫌ななめかな?」
「いえ、ご機嫌というより」
風見の言葉の先を待つまでもなく、赤井は彼の言いたいことを察した。
赤井の目当ての人物は、いつものように奥の席で姿勢よく座り書類をさばいていたが、よく見ればいつもの精彩がない。彼をよく知らない者が見れば、すばやく書類を捌いているように見えるが、常日頃から彼をよく知る自分(と風見)から見れば、その違いは一目瞭然だった。
「朝からあの様子なんですが、何度言っても休んでいただけず……」
11025警備企画課。普段彼がデスクワークをしている部屋を訪ねると、現れた彼の部下は、立派な眉をさげ、困った顔でオフィスの奥を見た。彼は声を潜め、席にいる降谷をうかがう。
「いるにはいるんですが……」
「ご機嫌ななめかな?」
「いえ、ご機嫌というより」
風見の言葉の先を待つまでもなく、赤井は彼の言いたいことを察した。
赤井の目当ての人物は、いつものように奥の席で姿勢よく座り書類をさばいていたが、よく見ればいつもの精彩がない。彼をよく知らない者が見れば、すばやく書類を捌いているように見えるが、常日頃から彼をよく知る自分(と風見)から見れば、その違いは一目瞭然だった。
「朝からあの様子なんですが、何度言っても休んでいただけず……」
花月ゆき
DONEhttps://poipiku.com/1436391/9684930.html の赤井さん視点です。さよならのあと(赤井Side) きっと彼は、潜るのだろう。
本人も、他の人間も、誰も気づいていない。だが、自分にはわかる。降谷の表情も、行動も、ある日を境に変わってしまったと。
降谷の自分を見る目が変わった。思い出を目に焼きつけるように。降谷が自分を見る。まるで、もう二度と逢えなくなる人間を見るように。
降谷と一緒に住んでいるアパート。変化にはすぐ気づいた。違和感を覚えさせないように、彼が少しずつ自身の持ち物を消していく。
そして、彼がこの世界を発つ日。彼は自身の痕跡をすべて消し去った。
今すぐにでも起き上がって、彼を引き留めたい。その想いを堪えて、眠ったフリをし続けた。
小さく聞こえるのは、ノートパソコンのキーを叩く音。この音が止めば、きっと彼はいなくなってしまう。
743本人も、他の人間も、誰も気づいていない。だが、自分にはわかる。降谷の表情も、行動も、ある日を境に変わってしまったと。
降谷の自分を見る目が変わった。思い出を目に焼きつけるように。降谷が自分を見る。まるで、もう二度と逢えなくなる人間を見るように。
降谷と一緒に住んでいるアパート。変化にはすぐ気づいた。違和感を覚えさせないように、彼が少しずつ自身の持ち物を消していく。
そして、彼がこの世界を発つ日。彼は自身の痕跡をすべて消し去った。
今すぐにでも起き上がって、彼を引き留めたい。その想いを堪えて、眠ったフリをし続けた。
小さく聞こえるのは、ノートパソコンのキーを叩く音。この音が止めば、きっと彼はいなくなってしまう。
花月ゆき
DONE何でも許せる方向け赤井さん視点⇒ https://poipiku.com/1436391/9688229.html
さよならのあと(降谷Side) 潜ることになった。
新しい名前をもうひとつ。電話番号もメールアドレスも何もかも変えて。違う世界へ旅立たなくてはいけなくなった。
赤井には何も言わずに。たったひとりで。
素直になれず。一度も愛してると言えないまま。さよならが先に訪れた。
赤井と一緒に住んでいたアパート。自分が住んでいた痕跡をすべて消した。最後に残ったのは、赤井と一緒に使っていたプライベート用のノートパソコン。自分の使っていた跡をすべて消去したあと、ふと未練が溢れ出す。
降谷は静かにキーを叩き続け、朝陽が部屋を照らす前に、静かに家を出た。
あれから一年。
降谷は潜入先にいた。古びた倉庫。もうすぐ裏取引の相手が現れる。
あの日から季節は一巡りして、再び冬が訪れた。あの日のことを、降谷は一度も忘れたことがない。
730新しい名前をもうひとつ。電話番号もメールアドレスも何もかも変えて。違う世界へ旅立たなくてはいけなくなった。
赤井には何も言わずに。たったひとりで。
素直になれず。一度も愛してると言えないまま。さよならが先に訪れた。
赤井と一緒に住んでいたアパート。自分が住んでいた痕跡をすべて消した。最後に残ったのは、赤井と一緒に使っていたプライベート用のノートパソコン。自分の使っていた跡をすべて消去したあと、ふと未練が溢れ出す。
降谷は静かにキーを叩き続け、朝陽が部屋を照らす前に、静かに家を出た。
あれから一年。
降谷は潜入先にいた。古びた倉庫。もうすぐ裏取引の相手が現れる。
あの日から季節は一巡りして、再び冬が訪れた。あの日のことを、降谷は一度も忘れたことがない。
花月ゆき
DONE秀零の日。記憶喪失&身体だけ縮んだ赤安(中学生)が、工藤邸に一緒に住んでいる設定(たまにコナン君が遊びに来る)です。
①https://poipiku.com/1436391/9417680.html
④https://poipiku.com/1436391/9804135.html
記憶は心の底に③ コナンSide
商店街の福引で、蘭が東都水族館のペアチケットを引き当てた。思わず「相変わらずすげえな……」とコナンは呟いてしまうが、商店街の喧騒に紛れて、蘭には聞こえていない。
礼を言ってチケットを受け取り、家へと向かって歩きはじめた蘭を、コナンは隣からそっと見上げた。蘭は嬉しそうにチケットを取り出し、まじまじと眺めている。ところが、チケットを見ていた蘭の表情がしだいに曇りはじめた。
「どうしたの? 蘭姉ちゃん」
「どうしよう……コナン君。このチケット、クリスマスまでの土日しか使えないんだって」
「そうなの?」
コナンは蘭からチケットを受け取る。そこには【土日限定!東都水族館のクリスマスにご招待】の文字があった。
3670商店街の福引で、蘭が東都水族館のペアチケットを引き当てた。思わず「相変わらずすげえな……」とコナンは呟いてしまうが、商店街の喧騒に紛れて、蘭には聞こえていない。
礼を言ってチケットを受け取り、家へと向かって歩きはじめた蘭を、コナンは隣からそっと見上げた。蘭は嬉しそうにチケットを取り出し、まじまじと眺めている。ところが、チケットを見ていた蘭の表情がしだいに曇りはじめた。
「どうしたの? 蘭姉ちゃん」
「どうしよう……コナン君。このチケット、クリスマスまでの土日しか使えないんだって」
「そうなの?」
コナンは蘭からチケットを受け取る。そこには【土日限定!東都水族館のクリスマスにご招待】の文字があった。
かとうあんこ
DONEドムサブユニバース、ドム✖️スイッチ、付き合ってない赤安カンペキなトモダチ因縁の組織が壊滅して三ヶ月。
怒涛の報告書(反省文含む)を乗り越え、ようやく組織の残党狩りに本腰を入れられるようになった僕の元へ耳を疑うようなニュースが飛び込んできた。
「赤井が倒れた?」
「ええ……床に膝をつかれてからすぐに立ち上がられたので、立ち眩みだとは思うのですが」
僕にそう報告をする風見はツチノコでも見たような顔をしていた。
きっと僕も同じような顔をしているだろう。
赤井たちFBIと日本の警察は合同捜査本部を立ち上げ、逮捕した組織の幹部を取り調べ、散り散りになった残党を追っている。
赤井が倒れたのは、捜査会議が終わった直後だったという。
僕はまだバーボンとしてやることがあるため、その捜査本部には参加しておらず、こうして風見から進捗状況を聞いていた。
9141怒涛の報告書(反省文含む)を乗り越え、ようやく組織の残党狩りに本腰を入れられるようになった僕の元へ耳を疑うようなニュースが飛び込んできた。
「赤井が倒れた?」
「ええ……床に膝をつかれてからすぐに立ち上がられたので、立ち眩みだとは思うのですが」
僕にそう報告をする風見はツチノコでも見たような顔をしていた。
きっと僕も同じような顔をしているだろう。
赤井たちFBIと日本の警察は合同捜査本部を立ち上げ、逮捕した組織の幹部を取り調べ、散り散りになった残党を追っている。
赤井が倒れたのは、捜査会議が終わった直後だったという。
僕はまだバーボンとしてやることがあるため、その捜査本部には参加しておらず、こうして風見から進捗状況を聞いていた。
花月ゆき
DONE組織壊滅後。恋人未満の赤安。赤→安要素多し。カッコイイ赤井さんはいません。捏造あり。何でも許せる方向け。お題「料理」 降谷と食事に行く約束をした。何度も何度も断られ、ようやく取り付けた約束だった。
約束の日は、金曜日。絶対に食事の時間に間に合うよう仕事を終えなければならない。そう己に誓って、赤井は月曜日を迎えた。
だが、その日、事件は起きた。
組織の残党に動きがあり、公安やFBIをはじめとした、各国の捜査機関が総出で討伐作戦を行うことが決定した。作戦の決行日は木曜日の深夜。つまり金曜日である。
「食事の約束、延期しませんか?」
警察庁で執り行われた会議のあと。降谷はそう提案してきた。
作戦の日、何が起きるかわからない。状況次第では、作戦が翌日以降までもつれこむ可能性もある。降谷はそう説明したが、赤井は首を縦に振ることはできなかった。まるで聞き分けのない子どものようだと思ったが、どうしても、降谷との約束は守りたかったのだ。
3736約束の日は、金曜日。絶対に食事の時間に間に合うよう仕事を終えなければならない。そう己に誓って、赤井は月曜日を迎えた。
だが、その日、事件は起きた。
組織の残党に動きがあり、公安やFBIをはじめとした、各国の捜査機関が総出で討伐作戦を行うことが決定した。作戦の決行日は木曜日の深夜。つまり金曜日である。
「食事の約束、延期しませんか?」
警察庁で執り行われた会議のあと。降谷はそう提案してきた。
作戦の日、何が起きるかわからない。状況次第では、作戦が翌日以降までもつれこむ可能性もある。降谷はそう説明したが、赤井は首を縦に振ることはできなかった。まるで聞き分けのない子どものようだと思ったが、どうしても、降谷との約束は守りたかったのだ。
dc_hatobannu
MENU12/17 赤安サンプル1
「赤井、結婚しましょうか」
赤井と籍を入れたいと思った。
そう思い至るまでの話をしよう。少々長くなる。
長年追い続けていた国際的犯罪組織・黒尽くめの組織を各国警察のエージェントたちと、とある小さな名探偵の活躍により瓦解に追いやった。多くの人々が組織の犠牲となり、僕の憧れの人であり組織の薬品開発者であった宮野エレーナも亡くなり、失ったものはあまりにも多く、大きかった。僕の公安警察の人生において大きな割合を占めていた黒尽くめの組織の瓦解は僕の生活にぽっかりと穴を開けたが、ある一つの大きな存在が太々しくどっかりと座り込んでいた。
赤井秀一だ。
当時ライというコードネームでFBIから組織に潜入していた赤井は、バーボンというコードネームでスパイとして潜り込んでいた僕とは全くそりが合わなかった。赤井は僕のことを役立たずだとでも思っていたのか顔を合わせるたびに僕を馬鹿にした態度をみせ、嫌味と睨み合いが絶えなかったのは今でもはっきりと覚えている。当時ライが同じ潜入捜査官だとは知らなかったが、態度は悪いながらも頭の切れる奴がこんな組織で燻っているなんて、と半ば嫉妬のような気持ちもあったと思う。そんな機嫌の悪い僕を宥めてくれていたのが、同じく組織に潜入してスコッチというコードネームを貰っていた幼馴染のヒロだった。
11197「赤井、結婚しましょうか」
赤井と籍を入れたいと思った。
そう思い至るまでの話をしよう。少々長くなる。
長年追い続けていた国際的犯罪組織・黒尽くめの組織を各国警察のエージェントたちと、とある小さな名探偵の活躍により瓦解に追いやった。多くの人々が組織の犠牲となり、僕の憧れの人であり組織の薬品開発者であった宮野エレーナも亡くなり、失ったものはあまりにも多く、大きかった。僕の公安警察の人生において大きな割合を占めていた黒尽くめの組織の瓦解は僕の生活にぽっかりと穴を開けたが、ある一つの大きな存在が太々しくどっかりと座り込んでいた。
赤井秀一だ。
当時ライというコードネームでFBIから組織に潜入していた赤井は、バーボンというコードネームでスパイとして潜り込んでいた僕とは全くそりが合わなかった。赤井は僕のことを役立たずだとでも思っていたのか顔を合わせるたびに僕を馬鹿にした態度をみせ、嫌味と睨み合いが絶えなかったのは今でもはっきりと覚えている。当時ライが同じ潜入捜査官だとは知らなかったが、態度は悪いながらも頭の切れる奴がこんな組織で燻っているなんて、と半ば嫉妬のような気持ちもあったと思う。そんな機嫌の悪い僕を宥めてくれていたのが、同じく組織に潜入してスコッチというコードネームを貰っていた幼馴染のヒロだった。
花月ゆき
DONE恋人未満の赤安。降谷さんが鈍感で自覚なし。かなり嫉妬深い赤井さんがいますので、ご注意ください。なんでも許せる方向け。お題「仲直り」 最近、赤井の様子がおかしい。
ふとしたときに、降谷は赤井の鋭い視線を感じるようになった。
ここ最近、組織の残党に動きがあり、緊張を強いられる仕事が続いていた。そのため、赤井も気が立っているのではないかとはじめは思った。だが、赤井がこうした視線を向けている先に、どうやら必ずといっていいほど自分がいるようなのだ。
他国の捜査機関の人間。自分の部下たち。公安の上層部。警察庁内で降谷が会話を交わす人間は多いが、降谷が誰と話していても、赤井の視線はまっすぐこちらへと向けられている。降谷以外の人間同士が会話をしているときは、赤井の視線は普段通りで、これといった変化はない。つまり、赤井のこの変化は自分が関係している、ということになる。
3253ふとしたときに、降谷は赤井の鋭い視線を感じるようになった。
ここ最近、組織の残党に動きがあり、緊張を強いられる仕事が続いていた。そのため、赤井も気が立っているのではないかとはじめは思った。だが、赤井がこうした視線を向けている先に、どうやら必ずといっていいほど自分がいるようなのだ。
他国の捜査機関の人間。自分の部下たち。公安の上層部。警察庁内で降谷が会話を交わす人間は多いが、降谷が誰と話していても、赤井の視線はまっすぐこちらへと向けられている。降谷以外の人間同士が会話をしているときは、赤井の視線は普段通りで、これといった変化はない。つまり、赤井のこの変化は自分が関係している、ということになる。
hummingbird_aa
DONEタイトルとおりの話です。テデ谷くんとテデ井はモブ赤安女さんと暮らしています。ドリパスでゼロの執行人を観に行くテデ谷くんの話風が冷たくなり始めた十一月の某日。テデ谷くんはテデ主さんに連れられ、映画館にやって来ました。
「テデ谷くん、今日は初めての映画を観ようね」
劇場の入り口には『特別上映 ゼロの執行人』の張り紙がありました。
それは通常のロードショーとは異なり、一日限りで過去作を上映するというもの。どりぱすという企画で、ファンの投票が一定数を超えると実現する特別興業なのです。
指定の席についたテデ主さんのおひざに乗ったテデ谷くんは心の中で思いました。
(ほんとは公安テデ施設の映写室で見たから、はじめてじゃないんだけど…テデ主さんがはりきってるからないしょにしておこう)
劇場版名探偵コナン、ゼロの執行人。
テデ谷くんがこの世に生まれる三年前に公開されたこの映画は空前の安室透ブームを巻き起こしました。子ども向け作品であるコナン、特に毎年ゴールデンウィークに封切られる劇場版は風物詩といっていいほど日本中に浸透しています。推理に冒険活劇、派手なアクション。大人も子供もみんなが観に行く国民的作品なのに、その年扱ったのは公安検察のテロ事件というかなり攻めた内容でした。実際テデ谷くんも過去作履修の一環としてテデ施設で見たものの、内容があまりにも難しくて途中でお船を漕いでしまったのでした。
6195「テデ谷くん、今日は初めての映画を観ようね」
劇場の入り口には『特別上映 ゼロの執行人』の張り紙がありました。
それは通常のロードショーとは異なり、一日限りで過去作を上映するというもの。どりぱすという企画で、ファンの投票が一定数を超えると実現する特別興業なのです。
指定の席についたテデ主さんのおひざに乗ったテデ谷くんは心の中で思いました。
(ほんとは公安テデ施設の映写室で見たから、はじめてじゃないんだけど…テデ主さんがはりきってるからないしょにしておこう)
劇場版名探偵コナン、ゼロの執行人。
テデ谷くんがこの世に生まれる三年前に公開されたこの映画は空前の安室透ブームを巻き起こしました。子ども向け作品であるコナン、特に毎年ゴールデンウィークに封切られる劇場版は風物詩といっていいほど日本中に浸透しています。推理に冒険活劇、派手なアクション。大人も子供もみんなが観に行く国民的作品なのに、その年扱ったのは公安検察のテロ事件というかなり攻めた内容でした。実際テデ谷くんも過去作履修の一環としてテデ施設で見たものの、内容があまりにも難しくて途中でお船を漕いでしまったのでした。