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    重そう

    なんばん

    MOURNINGキルバーンが主人公のホラー・サスペンス調のお話のボツ部分。導入が長かったので切りました。なお、モブが出てきます。

    予定では『名前ありのオリキャラ』が登場するので完成すれば、こちらに全て載せるつもりです。(いつ完成するのか)

    【追記】2023年11月に完成した小説『失われた墓標』をpixivに投稿しました。7万字ほどありデータが重そうだったのでpixivへの投稿に変更いたしました。
    【ボツ部分】名前の無い墓標始まり

     ステンドグラスの天窓から発せられた豊かな色彩の光は、大魔王に報告に来ていた男を緩やかに照らす。訝しげな表情をしながら報告をする男の正面には、カーテン越しの主人と物騒な大鎌を持つ道化師風の男が一人。
    見慣れない長身の不気味な男に、魔界から報告にやって来た大柄の魔族は戸惑う。それを察した大魔王は軽く笑いながら部下に説明をした。
    「案ずるな こ奴は余の直属の殺し屋……一応味方だ」
    どこを安心すれば良いのかと、男は更に不安げな表情を見せた。優秀な軍人の恐がる表情が面白いのか、死神は低く嗤ってみせる。背後から小さな三角帽子が現れ、死神の使い魔が一つ目を覗かせた。
    「きゃはははっ 偉くて強い軍人さんなのに こんなに恐がっちゃってるよぉ~ やっぱりキルバーンが恐いの 良く分かるんだねぇ!」
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    neno

    MOURNING成人済みの付き合ってない類司のはなし。タイトル重そうに見えますがめちゃくちゃ明るい(?)普通の話です。
    ※成人済みしてる。
    ※めーっちゃ軽い嘔吐表現があります。
    復讐「る、類……急に起こしてすまん」

    今目の前でかわいらしく布団にくるまって、その隙間から僕を覗いているのは司くんである。司くんはお酒の飲み過ぎで昨夜の記憶がないらしく、起きたときに置かれていた状況を未だ飲み込めずにいる。司くんが言うには、起きたときに裸の僕がなぜか横に眠っていたらしい。驚いて自分が布団から飛び出すと、なぜか自分自身も脱いでいて、咄嗟に僕を叩き起こした、という話だった。
    「……その、昨日、なにがあった……?」
    「うーん、僕もあまりよく覚えてないな。たしか……、ああ、思い出した。昨日はむし暑かったから、二人で裸で寝ちゃったんだ」
     事実無根、すなわち嘘八百である。思い出したもなにも僕の頭にはしっかりと昨夜の記憶が刻まれていた。ついでに言うなら、昨日はむし暑くもなかったが、僕にとっても司くんに忘れられていた方が好都合である。それに、司くんにとってもそれが一番いいだろう。僕の言葉に司くんはあからさまにほっとした表情を浮かべている。
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