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    MIU404

    フジやま凱風

    DOODLEMIU404。第四機捜のバレンタイン。
    「私が預かるって言ったのに、ハムちゃんがそれは悪いって聞かなくて」
    「まぁ、所内で見られたら在らぬ噂が立つ可能性もありますしね」
    「噂なんてさせとけばいいのよ。どうせそんなこと絶対無いんだし」
    「あぁ…はい………」
    平常業務の第4機捜分駐所。

    「お疲れさまです」「おつかれさーまですっ」
    パトロールを終え、疲れ切った顔と声で消え入りそうな志摩と、いつも以上に機嫌が良く騒がしい伊吹の両極端が分駐所に戻ってきた。
    「おう、お疲れ…ってなんだぁお前ら。今日は特にでかい初動もなかったはずだろ」
    陣馬が二人の様子を見て訝しげな顔をする。書類整理をしていた九重も後ろで頷いており、めぼしい事件はなかったことがうかがえる。疲れ切った顔の志摩は、そのまま自分のロッカーに向かい、手荷物を詰めながら陣馬の問いに応えた。
    「いつもの5倍うるさかったんですよこいつが。ただそれだけです。」
    志摩がため息を吐きながら目線を向けると、伊吹は備え付けのソファに勢いよく座って足をブンブンと振ってニコニコというかニヤニヤといったような表情を浮かべていた。志摩の言葉に伊吹が「だって待ちきれないじゃん?」なんて返している。
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    muki_rururu

    DONE! 各歌は適当な場所から先を省略しています。(サンプルとして公開した短歌+いくつかは略さず書いてあります) 解説で気になった方は以下のピコ通販より……是非!(紙の方では短歌のほか、同居してる人の寄稿分及びあとがきが読めます)
    https://order.pico2.jp/gabugabu/
    感想など
    https://wavebox.me/wave/

    並びは本の順番通りです。
    MIU404短歌本『ほんもののいぬ』解説**



    ◎朝に漂白されしアルコールはいお味噌汁ね 噛み癖すごいね

    起きたら伊吹の家で、開いた窓からゆるく風が吹き込んでて、昨晩の酔いなんて1ミリも残っててくれなくて……みたいなイメージだった。作った時は朝って澄んでるなとよく思ってて、多分だからできた歌。味噌汁置いて少し間を空けてから切り出すように後半が呟かれてる気がする/伊吹藍は酔った勢い(「だけじゃないけど」)でそうなった翌朝、早く起きて味噌汁作ってくれる男だと思う。


    ◎生協に放牧されし子を眺め***

    前の短歌と多分同じ日の歌。伊吹の家の近所の生協に来て、駆け回る子どもを動物っぽいな〜と思って伊吹を見るんだけど、消化し切れてない気まずさやらからふい〜と逸らして今度は適当なものを熱心に見つめて(るふりをす)る、そんな一連を伊吹に見られてるイメージ。
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