タイトル
ミドリ
PAST【Web再録】水鏡に言【2023.3.26発行マツミナ文字アンソロジー内作品】2023.3.26チャ!26発行の
マツミナ文字アンソロジー「まつとしきかば」内作品のWeb再録です。
水鏡に言、すいきょうにげん、酔狂に幻。
タイトルは訓読みで「みずかがみにいう」でお願いします。
お互いの脳内にいるお互いは僅かに違うことを言うタイプだと思います。
水鏡に言 友人で、なくなってしまってもいいと思った。そんなのは、鏡にでも向かって言ったら良かった。
観る人のために整えられた広い石畳ではなく、ミナキの白い革靴は古い景観のジムを囲む裏手の砂利道を踏んでいる。ざくざくとした音が耳を刺し、血ののぼった頭を痛める。
いいんだよ、僕のことは。昂った脳が先の会話をリフレインして、再生されたマツバの声にびくりと思わず足を止める。足音がやむと耳元に血の音が際立った。どっどっと刻むリズムに夕暮れの町内放送が和する。
──次回、大講堂での講演はジムリーダーを招待し──
五時を告げる割れ気味の鐘と、単語を区切った人の声。地元のイベントの報せが入る。今日話したのはこの件だった。
7634観る人のために整えられた広い石畳ではなく、ミナキの白い革靴は古い景観のジムを囲む裏手の砂利道を踏んでいる。ざくざくとした音が耳を刺し、血ののぼった頭を痛める。
いいんだよ、僕のことは。昂った脳が先の会話をリフレインして、再生されたマツバの声にびくりと思わず足を止める。足音がやむと耳元に血の音が際立った。どっどっと刻むリズムに夕暮れの町内放送が和する。
──次回、大講堂での講演はジムリーダーを招待し──
五時を告げる割れ気味の鐘と、単語を区切った人の声。地元のイベントの報せが入る。今日話したのはこの件だった。
しいげ
CAN’T MAKE過去と将来の話してるGoSラルアル。タイトルはルーマニア語。訳は「空の月をも願う」で、困難なことを願うという意味だそうです。
A cere si luna de pe cerエルゴスの研究施設、屋外の開放されたテラスにて。
有角とラルフは長椅子に腰掛け、共に夜空を眺めている。ひしめく星々は昔から変わらず瞬き続けるが、地を照らすにはあまりにもか細い。
人工の灯が満遍なく夜を照らす前──二人が生を受けた時代、闇は底知れず強大で怖ろしいものだった。
時代が過ぎ技術が発達し、人が闇に抱く恐怖は随分と隅に追いやられたようだ。だが光と闇は片方だけで世界は成り立たず、どちらかに傾きすぎれば揺り戻しがくる。
今回のグリモア・オブ・ソウルによる事件も、押し込められた闇の噴出と言えなくもないのかもしれなかった。
「終わったな」
夜陰に溶けるようなラルフの一言に有角は耳を澄ませる。
遠い過去、共に崩れゆく悪魔城を見届けた者と、こうして穏やかに並んでいられる奇跡を噛みしめながら。
3444有角とラルフは長椅子に腰掛け、共に夜空を眺めている。ひしめく星々は昔から変わらず瞬き続けるが、地を照らすにはあまりにもか細い。
人工の灯が満遍なく夜を照らす前──二人が生を受けた時代、闇は底知れず強大で怖ろしいものだった。
時代が過ぎ技術が発達し、人が闇に抱く恐怖は随分と隅に追いやられたようだ。だが光と闇は片方だけで世界は成り立たず、どちらかに傾きすぎれば揺り戻しがくる。
今回のグリモア・オブ・ソウルによる事件も、押し込められた闇の噴出と言えなくもないのかもしれなかった。
「終わったな」
夜陰に溶けるようなラルフの一言に有角は耳を澄ませる。
遠い過去、共に崩れゆく悪魔城を見届けた者と、こうして穏やかに並んでいられる奇跡を噛みしめながら。
TRPG_tsk
SPOILERTitle Lost(タイトルロスト)❌現行未通過❌クリティカル差分に秘匿バレとがっつりシナリオの根幹のネタバレがありますので閲覧は注意してください!!
⚠️トレスです 3
kuromituxxxx
PROGRESS剣伊タイトル未定1夜明け前「貴殿夜はいつもどうしているんだ?」
「む?」
口いっぱいに朝餉の米を夢中で掻き込んでいたまるい瞳がこちらへ向く。
俺の暮らす長屋は数日前からセイバー ―― 目の前で美味そうに朝餉を平らげる小柄の、黙っていれば女子と見紛うほどにうつくしい男、が寝食を共にしている。
彼は英霊、サーヴァントという存在であり人の身ではない。そして彼のマスターに選ばれた自分は彼と運命共同体、つまりは一蓮托生になるのだという。
当たり前のように俺の長屋で生活を共にし始めたセイバーに戸惑いながらも翌朝にはひと晩にして変わってしまった何もかもに対して、それがずっと続いてきた事柄であったかのように受け入れられてしまっているのだから自分も大概なのかもしれない。本来なら名前すらも知らない、どこの誰であるかもわからぬ者を家に入れるほど不用心でもなければお人好しでもない。生活にそんな余裕もない。
2228「む?」
口いっぱいに朝餉の米を夢中で掻き込んでいたまるい瞳がこちらへ向く。
俺の暮らす長屋は数日前からセイバー ―― 目の前で美味そうに朝餉を平らげる小柄の、黙っていれば女子と見紛うほどにうつくしい男、が寝食を共にしている。
彼は英霊、サーヴァントという存在であり人の身ではない。そして彼のマスターに選ばれた自分は彼と運命共同体、つまりは一蓮托生になるのだという。
当たり前のように俺の長屋で生活を共にし始めたセイバーに戸惑いながらも翌朝にはひと晩にして変わってしまった何もかもに対して、それがずっと続いてきた事柄であったかのように受け入れられてしまっているのだから自分も大概なのかもしれない。本来なら名前すらも知らない、どこの誰であるかもわからぬ者を家に入れるほど不用心でもなければお人好しでもない。生活にそんな余裕もない。
りゆう@紅茶中毒
DONECoC「Battito del diavolo」の第一陣PCたちの戦闘場面。ネタバレを含む可能性があるため、ワンクッション。
パスワードはシナリオタイトルの始めの一文字を大文字で。
ちっしー
DONE新刊表紙です!!!キラキラした和風の特殊紙を使用予定なので背景は超シンプルに
入稿も終わった!不備ありませんように……
表紙とタイトルは「これだけ書いてありゃ地雷回避してくれるはず!」と毎回予防線張りまくっている
デデ王沼の芋月
MEMOタイトル通り自分の推しキャラ要素を詰め込んだ、ゲームには再現出来ない双子主人公(あるいはNPC的オリキャラ)設定メモ書き及びツイ纏め。増えたり減ったり変更したりする。自分だけが楽しい物だけど誰かが見てオモロって思ってくれたら嬉しいからポイする。まぁ備忘録の意味が9割だよ。なんでも許せる人向け。「あのね、苦情は聞かないよ」「無理だなと思ったらそっ閉じしてお忘れくださいまし!」※ゲーム時系列は不問※ 2531
是@st用
INFOイルじくの8P折本2作についてです。・事前/事後
前後編。タイトルに反して本編中は事前と事後が混ざっています。セフレの二人が積み重ねる日々の話。少し一二三、独歩、D4の面々も出てきます。
事前は神宮寺視点、事後は時空院視点です。 5
新月朔
DONEオー晶♀。タイトルそのまま。少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。
眠れない晶ちゃんがオーエンと夜一緒に寝るだけの話時刻は午前0時過ぎ。
魔法舎内はすっかり、しん、と静まりかえっていた。もうみんな眠っただろうか。それか、お酒を嗜む魔法使いは部屋で晩酌をしている頃だろうか。
(眠れない…)
もう大分前からこうしてベッドの上にいるが眠れず、晶は部屋を出た。目的地はキッチンだ。もしかしたらお腹を空かせた魔法使いが夜食を探しに来ているかもしれない。または道すがら誰かに会えるかもしれない。
なんとなく、晶は寂しかった。外の風と空気のせいかもしれない。今日は日本の秋頃の空気に似ている。秋のその雰囲気だけでなんとなく寂しい気持ちになるのだから本当に不思議な季節だと思う。
誰かに少しでも会いたくて、もう真っ暗な廊下を通り、キッチンを目指す。
3330魔法舎内はすっかり、しん、と静まりかえっていた。もうみんな眠っただろうか。それか、お酒を嗜む魔法使いは部屋で晩酌をしている頃だろうか。
(眠れない…)
もう大分前からこうしてベッドの上にいるが眠れず、晶は部屋を出た。目的地はキッチンだ。もしかしたらお腹を空かせた魔法使いが夜食を探しに来ているかもしれない。または道すがら誰かに会えるかもしれない。
なんとなく、晶は寂しかった。外の風と空気のせいかもしれない。今日は日本の秋頃の空気に似ている。秋のその雰囲気だけでなんとなく寂しい気持ちになるのだから本当に不思議な季節だと思う。
誰かに少しでも会いたくて、もう真っ暗な廊下を通り、キッチンを目指す。
tkm_iori
MAIKINGとある妄想の呟きが元の話です。多分続きます。タイトルは未定です。
⚠️注意⚠️
※司が体調不良(嘔吐あり)
※いずれ類司になる予定(今回はほとんど要素無し)
※愉快なモブ達(無害) 5321
うえぴぃ
DONERBB世界で、タイトルまんまの短いギャグ小説。一応夢ですが恋愛要素はありません。少年F開催おめでとうございます。お金をたかってはいけません コツコツと、薄暗い裏路地を歩く。道幅は広いが何もない道に、人の気配はない。
「ねぇ、あんた」
突然、背後から声を掛けられた。びくりと肩が跳ねる。
振り返ると、深い紫の瞳がこちらを見ていた。首周りに橙色のふわふわがついたコートを羽織っている。伊藤ふみや──私が所属するマフィアのボスだ。
「は、はい!何でしょうか!」
咄嗟に身を引き、手をまっすぐ下ろす。ボスは神出鬼没で、いつもどこかをふらふらしているらしいとは聞いていた。だけどまさか、帰り道で出会うなんて。
「お金、ちょうだい」
「……はい?」
お金。マネー。ボスが。
脳が一瞬、思考を止める。どうして突然お金を?突然のことに身動きが取れなくなる。今私、たかられてるのかな。
1855「ねぇ、あんた」
突然、背後から声を掛けられた。びくりと肩が跳ねる。
振り返ると、深い紫の瞳がこちらを見ていた。首周りに橙色のふわふわがついたコートを羽織っている。伊藤ふみや──私が所属するマフィアのボスだ。
「は、はい!何でしょうか!」
咄嗟に身を引き、手をまっすぐ下ろす。ボスは神出鬼没で、いつもどこかをふらふらしているらしいとは聞いていた。だけどまさか、帰り道で出会うなんて。
「お金、ちょうだい」
「……はい?」
お金。マネー。ボスが。
脳が一瞬、思考を止める。どうして突然お金を?突然のことに身動きが取れなくなる。今私、たかられてるのかな。
緋の砂
MOURNING「ゆらぎ」のバル視点。序盤は確かにこういう話を書こうと思って書き出したが…いや、後半???なんで???
…まぁいいか。情緒が乱れてるせいにしとこ。と思って上げときます。
一応、去年のバルバロス誕生前夜祭で書いたカウントダウンSSの蒼天の三騎士の話と整合性を取ってます。
タイトルは「ゆらぎ」の対義語的な意味合い
「ゆれる」に対して「さだまる」みたいな 3804
yurionet
PAST【期間限定~4/7 23:59 パスワード:王誕4桁+王国名の英大3文字+冬デビュー月日4桁 合計11文字】タイトル:Grenze(境界)
内容:描いた時期はメルコンの追加…?(国●フォーラムでやったやつ)と冬コミを、友達と一緒にホテル挟んで往復したのすごい覚えてます笑
たしか通常盤発売1年後くらいにジャケットに光をあてると井戸の周りに野ばらが咲くっていうのが見つかってすごく良かった 9
sakashou_TRPG
DONEかなり前なんだけど、夏冬継続で女体化回した!スチルもタイトル通りのスチル用意しただけなので内容的なネタバレはないと思うけれども、少しでも不安な場合は見ないで良いかと… 4kkrnskb1911
MOURNINGタイトルそのまま。風味だけ🎩🥞。ネタくれてサンキュな😁
12話後生還√で青いものがトラウマになったPTSD🥞の話「はー……やっと掃除終わった……お前も普段から、ちょっとぐらい部屋を片付けようとかならねぇのか……」
「君がいるからな。」
「俺の負担を減らせって言ってんの!!!」
「………………」
「おい黙るなよ。」
とある日の昼下がり。今日も今日とて散らかった部屋の掃除が終わったメフィストがふう、と息をつきながらキッチンへと向かった。
やがてシュンシュンとヤカンから湯気が立つ音が聞こえ始め、また暫くすると良い香りがふわりとキッチンから届いてきて、満足気な顔をしたメフィストが、ティーカップとポットを持ってリビングへと戻ってくる。
ここまでは、いつも通りの日常だった。
普段通り、メフィストには目もくれずに分厚い本を一郎は読み耽っている。
1925「君がいるからな。」
「俺の負担を減らせって言ってんの!!!」
「………………」
「おい黙るなよ。」
とある日の昼下がり。今日も今日とて散らかった部屋の掃除が終わったメフィストがふう、と息をつきながらキッチンへと向かった。
やがてシュンシュンとヤカンから湯気が立つ音が聞こえ始め、また暫くすると良い香りがふわりとキッチンから届いてきて、満足気な顔をしたメフィストが、ティーカップとポットを持ってリビングへと戻ってくる。
ここまでは、いつも通りの日常だった。
普段通り、メフィストには目もくれずに分厚い本を一郎は読み耽っている。
auuauumu
MAIKING未完成ですヴァイゼ教会で領主様咬み傷だらけじゃんって思われるマハグリュのショートコント。タイトル高貴〜もう少しエロスを感じさせたいしロマンあふれる感じに終わりたいんですけど
まあいつか何とかなるでしょ。
領主、その犠牲と献身「どうぞこちらへ。」
「司祭、手間をかけるな。」
「とんでもございません。」
領主様がお忍びで治療にいらした。
今までも襲撃などでお怪我を負い、たびたびいらしていたが、ここのところは特に頻繁だ。
魔族が我が教区、ヴァイゼに来てからだ。
教会は公に魔族の逗留を認めてはいない。だからその姿は直接目にしたことはないが、人の青年によく似た美しい姿だとは耳にしている。だが所詮魔族、獣の本性を隠せるはずもないのだ。怒りが沸々とわきあがる。
グリュック様にはシャツを脱いでいただき、傷の確認を行った。
「なんてひどい‥」
触れるのすらためらわれるほどに、その肌は傷だらけだった。引っ掻き傷だけではない、今日は咬み傷がやけに目立つ。肩口、二の腕が特に深い。なんと痛々しい、腰のあたりに爪を立てられたような痕まであった。
1552「司祭、手間をかけるな。」
「とんでもございません。」
領主様がお忍びで治療にいらした。
今までも襲撃などでお怪我を負い、たびたびいらしていたが、ここのところは特に頻繁だ。
魔族が我が教区、ヴァイゼに来てからだ。
教会は公に魔族の逗留を認めてはいない。だからその姿は直接目にしたことはないが、人の青年によく似た美しい姿だとは耳にしている。だが所詮魔族、獣の本性を隠せるはずもないのだ。怒りが沸々とわきあがる。
グリュック様にはシャツを脱いでいただき、傷の確認を行った。
「なんてひどい‥」
触れるのすらためらわれるほどに、その肌は傷だらけだった。引っ掻き傷だけではない、今日は咬み傷がやけに目立つ。肩口、二の腕が特に深い。なんと痛々しい、腰のあたりに爪を立てられたような痕まであった。