リツカ
cr4or5
DONEりつかさ/好きな子あつかい まんまるな頭をそっと撫でた。ベッドに並んで腰かけて、こんなに近くにス~ちゃんの体温があって、俺が触れないでいられる時間なんて限りなくみじかい。つやつやの髪越しに、じんわりとス~ちゃんのぬくもりがてのひらへ伝わってくる。撫でつけるよりむしろぐりぐり掻き回すような俺の手つきに、初めはうっとり目を細めていたス~ちゃんの表情も、なんだか怪訝そうに変わっていった。
「ちょっと……子どもあつかいしないでください」
「ん~? ちがうよ。好きな子あつかいしてる」
そのまま顔の輪郭に手をすべらせて、ふわふわのほっぺを目尻に向かっておやゆびでなぞった。何度も味わって、何度でも味わいたくなるス~ちゃんの感触。眉をひそめて、ぎゅうっ、と押し込むようにまばたきをするのは、ス~ちゃんの照れている証だ。それからス~ちゃんはふるふるとくびを振って俺の手を払いのける。かと思うと、ことん、と俺の肩に頭をあずけてきた。
1519「ちょっと……子どもあつかいしないでください」
「ん~? ちがうよ。好きな子あつかいしてる」
そのまま顔の輪郭に手をすべらせて、ふわふわのほっぺを目尻に向かっておやゆびでなぞった。何度も味わって、何度でも味わいたくなるス~ちゃんの感触。眉をひそめて、ぎゅうっ、と押し込むようにまばたきをするのは、ス~ちゃんの照れている証だ。それからス~ちゃんはふるふるとくびを振って俺の手を払いのける。かと思うと、ことん、と俺の肩に頭をあずけてきた。
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DONEりつかさ/ラストレポート生き死にの話「じゃあ、ス~ちゃん。最後の実験を始めます」
「はい。お願いします、凛月先輩」
「痛かったり苦しかったら、言って……もらったほうがいいのかなぁ? 意味ないか」
「どうですか?」
「んーと。ほんとにやめての時は、たぶん勝手に防衛本能? がはたらくと思うから」
「では大丈夫ですね」
「うん、ただそうなったら俺がやられちゃうかもなので、伸びてたら見捨てないでちゃんとあとで介抱してね」
俺が笑いながら言うと、ベッドに横たわったス~ちゃんも笑った。なごやかなたわむれの延長のまま、俺たちは『最後の実験』を開始した。
ス~ちゃんのほっそりしたくびに、俺は手をかける。とくとくと規則正しく脈打つ血潮をゆびさきに感じる。ス~ちゃんはきれいに揃ったまつげをそっと伏せて、紫のひとみを隠してしまう。それがいつものキス待ち顔そのままだったから、思わず潤んだくちびるに俺のを押しつけたくなって、吐息がふれるくらいまで顔を近づけたところで、あんまりふざけちゃ怒られるなって気を取り直して。
2272「はい。お願いします、凛月先輩」
「痛かったり苦しかったら、言って……もらったほうがいいのかなぁ? 意味ないか」
「どうですか?」
「んーと。ほんとにやめての時は、たぶん勝手に防衛本能? がはたらくと思うから」
「では大丈夫ですね」
「うん、ただそうなったら俺がやられちゃうかもなので、伸びてたら見捨てないでちゃんとあとで介抱してね」
俺が笑いながら言うと、ベッドに横たわったス~ちゃんも笑った。なごやかなたわむれの延長のまま、俺たちは『最後の実験』を開始した。
ス~ちゃんのほっそりしたくびに、俺は手をかける。とくとくと規則正しく脈打つ血潮をゆびさきに感じる。ス~ちゃんはきれいに揃ったまつげをそっと伏せて、紫のひとみを隠してしまう。それがいつものキス待ち顔そのままだったから、思わず潤んだくちびるに俺のを押しつけたくなって、吐息がふれるくらいまで顔を近づけたところで、あんまりふざけちゃ怒られるなって気を取り直して。
cr4or5
DONEりつかさ/たからものをあげる宝石商パロ・生き死にの話 命よりも美しいものなんてない。こんな陳腐に聞こえる言葉もないけれど、少なくとも俺にとっては事実だ。無限に等しい長寿を与えられた吸血鬼の俺には、命とは有り余る財産だった。吸血鬼が寿命のいくらかと引き換えに生み出せる、鮮血のように赤い石は、はるか昔から人間を魅了した。どんな宝石よりも美しく、そして、理解しがたく怖ろしい。俺よりずっと短命の儚い生き物は、俺の命をそう価値づけた。俺は膨大な命を切り売りし、対価として得た人間の富を消費して、夜に紛れひっそりと暮らす。シュトレンを少しずつ食べクリスマスを待つアドベントのように。いつか訪れる聖なる終焉だけを望み、乾いた日々をふやかし飲み込む。それが俺という宝石商の、あまりに長すぎる余生だった。
2516hanaooo
DONEいろいろ終わった後に嫁ぐ話ツイッタでちまちま描いてる謎時空(というかジュナ空間)にリツカちゃんがいったときの話。大したことないですが、リツカちゃん怪我してるし、ジュナさんべしょべしょしてます。あと、捏造がすごいので、なんでもいけるよという方だけどうぞです。 6
goota_nagayasu
DOODLE(のばのば、現行未通過×)ボチってあったかいのかな。
ボチに纏わりつかれても、懐かれた以上は多分可愛がるのかなーとは思うのだけど、遊びすぎたら疲れるということをわかっている上で、遊びすぎてダルそうな顔してるとかありそうだし、怒られてもやめなさそう。
チロ(飼い犬)が帰ってきたんだぐらいの扱いしそうで怖い。
いっそ向こうに連れてってくれればみたいななんでもない
ヤコウ
DONEゃしもさん(@mojg_1818)の20↑のみリクOK垢でツイートされていた素敵イラストを見て書いた、昼はシスター夜は退魔士見習いりつかちゃんと、昼は人間に擬態している魔界の王子ジュナの話です。全年齢の内容です。世界観とか時代とかはガバッガバなのでそこのところは目を瞑ってくださいませ。 7399Asatoiro
DOODLEぽんこつサキュバスりつかちゃんと餌に選ばれたものの経験値が違いすぎて返り討ち(意味深)にしてしまう多忙音楽家のサリぐだ♀最終的にR15くらいです。勢いで書いたので許してください。 5077
cr4or5
DONEりつかさ/月の庭ゾンビランドパロ 月だけが今も何食わぬ顔をしている。
暗い路地を走り抜けると、大通りに出た。死に絶えた街灯の代わりに、強烈な満月の光が、くろぐろとしたコンクリートを照り渡らせている。遮る人混みも車列もここにはもう存在しないから、凛月は遠くまでを見晴らすことができた。自分以外に、誰の気配も感じない――生者も、死者も。どうやらひとまず逃げ切れたらしい。凛月は大きく息を吐くと、路肩に乗り捨てられたタクシーに寄りかかってしゃがみ込んだ。
「ふぅ……」
セーターの袖を捲る。左腕に空いた二つの孔は、赤黒く固まった血によって今は塞がれている。傷の周囲が変色している様子も見られなかった。痛みもほとんどない。ただ、じんわりと重たく、冷たく、脳から送る信号に返りのない感覚、肉体が己のものではなくなるような感覚だけが、ゆびさきから少しずつ、凛月の中心へとにじり寄ってくるだけだ。
2813暗い路地を走り抜けると、大通りに出た。死に絶えた街灯の代わりに、強烈な満月の光が、くろぐろとしたコンクリートを照り渡らせている。遮る人混みも車列もここにはもう存在しないから、凛月は遠くまでを見晴らすことができた。自分以外に、誰の気配も感じない――生者も、死者も。どうやらひとまず逃げ切れたらしい。凛月は大きく息を吐くと、路肩に乗り捨てられたタクシーに寄りかかってしゃがみ込んだ。
「ふぅ……」
セーターの袖を捲る。左腕に空いた二つの孔は、赤黒く固まった血によって今は塞がれている。傷の周囲が変色している様子も見られなかった。痛みもほとんどない。ただ、じんわりと重たく、冷たく、脳から送る信号に返りのない感覚、肉体が己のものではなくなるような感覚だけが、ゆびさきから少しずつ、凛月の中心へとにじり寄ってくるだけだ。
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DONEりつかさ/流星群 澄んだネイビーが音を吸いこみ、星の光だけが響く夜更け。俺がなにげなく送ったひとことはス~ちゃんの声を連れて返ってきた。突然ふるえたスマホを耳に当てて着信に応じる。
「ごめん、起こした?」
「あっ、いえ、もしもし。凛月先輩。こんばんは」
機械ごしのス~ちゃんの声はちょっとだけ低くまろやかに聞こえる。俺の手の中で冷めつつあるインスタントコーヒーと、しずかな夜空とへ、ミルクみたいに溶けていった。
「ふふ、こんばんは」
「起きていましたので、だいじょうぶです」
「そう。よかった」
「どうされました?」
俺の第一声がもしもしじゃなくて、台詞の順序を乱されてしまったのだろう、ちょっとあたふたしている様子が目に浮かぶ。声さえも表情ゆたかなおもしろい子。俺が気まぐれに与えるものにだって、いちいち心を揺らしてくれるいじらしい子。そんなス~ちゃんだからこそ、俺も今ふと、『起きてる?』なんてメッセージを送りたいと思ったのだ。通話で返してくれたのはうれしい誤算だったけど。
2477「ごめん、起こした?」
「あっ、いえ、もしもし。凛月先輩。こんばんは」
機械ごしのス~ちゃんの声はちょっとだけ低くまろやかに聞こえる。俺の手の中で冷めつつあるインスタントコーヒーと、しずかな夜空とへ、ミルクみたいに溶けていった。
「ふふ、こんばんは」
「起きていましたので、だいじょうぶです」
「そう。よかった」
「どうされました?」
俺の第一声がもしもしじゃなくて、台詞の順序を乱されてしまったのだろう、ちょっとあたふたしている様子が目に浮かぶ。声さえも表情ゆたかなおもしろい子。俺が気まぐれに与えるものにだって、いちいち心を揺らしてくれるいじらしい子。そんなス~ちゃんだからこそ、俺も今ふと、『起きてる?』なんてメッセージを送りたいと思ったのだ。通話で返してくれたのはうれしい誤算だったけど。
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DONEりつかさ/ス~ちゃんから母乳が出るのはどうやら俺のせいらしい淫魔パロ ス~ちゃんから母乳が出るのはどうやら俺のせいらしい。だから俺は今その責任をとり、学校のトイレの一室で、一心不乱にス~ちゃんのおっぱいを吸っている。
「ッ、ン」
ころころした弾力を舌先で転がすと、じゅわ、と口いっぱいに広がる甘さ。体はこんなに正直に、俺に応えて蜜を溢れさせているのに、ス~ちゃんのくちびるは固く閉ざされ、どうしても堪えきれなかった呻きだけが喉をふるわす。そのちぐはぐさがエッチだなと思う。ス~ちゃんが頭をのけぞらせ、振動を拾った戸板が、かたんとわずかに揺れた。清潔なトイレを満たす、うっすらアイボリーがかった湿度。それがス~ちゃんの吐息でみるみる桜色に染め変えられていく。狭い個室に呼吸と衣擦れ、俺のくちびるが立てる水音だけが響いて。増幅されて、肌にぶつかって。体ごと秘密でくるまれている感覚に、背筋がぞわぞわ粟立つ。
2903「ッ、ン」
ころころした弾力を舌先で転がすと、じゅわ、と口いっぱいに広がる甘さ。体はこんなに正直に、俺に応えて蜜を溢れさせているのに、ス~ちゃんのくちびるは固く閉ざされ、どうしても堪えきれなかった呻きだけが喉をふるわす。そのちぐはぐさがエッチだなと思う。ス~ちゃんが頭をのけぞらせ、振動を拾った戸板が、かたんとわずかに揺れた。清潔なトイレを満たす、うっすらアイボリーがかった湿度。それがス~ちゃんの吐息でみるみる桜色に染め変えられていく。狭い個室に呼吸と衣擦れ、俺のくちびるが立てる水音だけが響いて。増幅されて、肌にぶつかって。体ごと秘密でくるまれている感覚に、背筋がぞわぞわ粟立つ。
cr4or5
DONEりつかさ/痕「ごめんねス~ちゃん。痕つけちゃった」
「え」
凛月の告白に、司は恍惚のひとみをぱっと見ひらいた。痕。今このタイミング──ひとしきり体を交わらせた後ベッドに並んで沈んでいる時、ならば、真っ先に想定するのはキスマークだ。あるいは歯形。相手は吸血鬼だから、こちらも可能性としては高い。
職業柄、肌に残る痕跡はご法度なので、お互いつけないし、つけさせない。ただ、先ほどまでの熱を思い出せば、双方一瞬たりとも我を忘れることはなかった、と言い切る自信が少し揺らぐ。司は自らのあらわな胸や腹を慌てて見わたした。凛月はそれを見て、笑うのと気づくのの間みたいな短い息を吐き、否定した。
「あ、痕……は言い方よくなかったかも。俺たち的にまずそうなのは、さすがにしてないけど。それじゃなくて」
834「え」
凛月の告白に、司は恍惚のひとみをぱっと見ひらいた。痕。今このタイミング──ひとしきり体を交わらせた後ベッドに並んで沈んでいる時、ならば、真っ先に想定するのはキスマークだ。あるいは歯形。相手は吸血鬼だから、こちらも可能性としては高い。
職業柄、肌に残る痕跡はご法度なので、お互いつけないし、つけさせない。ただ、先ほどまでの熱を思い出せば、双方一瞬たりとも我を忘れることはなかった、と言い切る自信が少し揺らぐ。司は自らのあらわな胸や腹を慌てて見わたした。凛月はそれを見て、笑うのと気づくのの間みたいな短い息を吐き、否定した。
「あ、痕……は言い方よくなかったかも。俺たち的にまずそうなのは、さすがにしてないけど。それじゃなくて」
ときろ
DOODLE⚠️腐・擬人化シュラカゲシラなんかメットの力の暴発?とかで分離したシュラシラをカゲにまとわりつかせてぇな〜という欲に正直になって夜中のテンションで描いたものです。
合法ショタに挟まれる男。
※私の解釈だとシュラ様が大分カゲのことを気に入ってる感じになってます 3
ちごろ
DOODLEギャロップ♂トレイルれいせいな性格にげるのがはやい
コンテストの五冠ウマ息子🐎珍しくて神秘的なモンスターの面影を残す種族。
でもショーの世界から電撃引退をして旅についてきた❗️
ほわほわと微笑んだり急にポエミーなことを語ったりつかめないようで頭はいい。足クッソ速い。 2
nanana
DONEわじきさんガチ恋の少女の幽霊に憑りつかれたカミサマの話。年下の人の無自覚片思い。
波打ち際の白昼夢(雷コウ) 柔らかな波の音に包まれて夜の闇に意識を落とした。周回中だった携帯の端末は落ちてく意識ギリギリで充電に繋ぐことができたかは目覚めた時に結果発表だ。海に一番近いこの部屋。干したてのシーツの香りと高知のそれとは違う透き通るような水の香り。雷我は宴会の熱の冷めきらないシャークハウスで眠りについた。
こうやってたびたびシャークハウスにD4のメンバーで泊まるようになったのは、サマービートの一件で駄目な大人たちが味をしめたせいである。半年に一回くらいの頻度でこうやって交流会と称して沖縄に呼び出されてはこうやって宴会を繰り広げる。二回、三回とお世話になってしまえばこの家にも慣れたものだ。毎回律義に行われる部屋割りのくじ引きで雷我が今回引いたのはこの海に近い石垣真那人の部屋だった。
3264こうやってたびたびシャークハウスにD4のメンバーで泊まるようになったのは、サマービートの一件で駄目な大人たちが味をしめたせいである。半年に一回くらいの頻度でこうやって交流会と称して沖縄に呼び出されてはこうやって宴会を繰り広げる。二回、三回とお世話になってしまえばこの家にも慣れたものだ。毎回律義に行われる部屋割りのくじ引きで雷我が今回引いたのはこの海に近い石垣真那人の部屋だった。