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    ウマ

    819sone

    MOURNING扶揺の正体のネタバレあり/本当にモブ小神官の話/BL要素なし、ほっこり系好きな人は好き?自己満

    《あらすじ》
    玄真将軍みたいなかっこいい人になりたいと子供の頃から慕情を憧れたモブ男。そんな時に玄真殿の採用枠募集がありあわてて応募しなんと採用される。しかし思っていた以上にモブ男はうまく仕事をこなせなくて──。
    玄真殿に入った新米モブ小神官君の話 じゃり、と地面にある小石が音を立てた。黒を基調とした厳かに佇む門。その先に神秘的で緊張感の漂った大殿がある。 

     僕は今日から玄真殿で見習いとして働くことになった中天庭の新米小神官、モブ男。幼いの頃から玄真将軍は僕のあこがれだった。うちは貧乏だったからおこづかいも少なくて、周りの友達とは馴染めず、距離があり、疎外感を感じることも多かった。でも、心を強く持つことができたのは同じ境遇でも強くたくましく逆境に立ち向かい天界の上位神官の座まで昇りつめたあのお方がいたからだ。

     父親は不慮の事故で亡くなり、女手一つで育ててくれた母親も父の事故死をきっかけに身体が弱くなってしまった。家には床にこもってる母とまだ小さい弟がいて、十五歳の僕がお金を稼がなければならなかった。生活が苦しく他の同い年の子達が楽しく学校に通う中、僕は働かなければならなかった。あの頃、僕が曲がらずに育ったのも、玄真将軍がいたからだ。小さい頃からずっと憧れだった玄真殿が今、目の前にある。
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