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    タム

    真央りんか

    DOODLE神ミキ。できてない。オータムでパーティのある日。他作品とは繋がってません。オリジナル営業モブがいます。
     オータム主催のパーティは、いささか砕けた空気だった。出版関連だとどこもこういうものだろうか。立食形式で用意された料理が開放されると、大人の節度を保ちつつ人が群がった。ラフな格好の人が多いのは、作家の率が高いからかもしれない。自分もその中の一人であるが、最初の波が引くのを待って、神在月シンジは慎重に料理を選んだ。おいしくて、普段食べてないような料理はありがたいけれど、そんなに量は食べられない。ローストビーフは良い肉が薄切りのところが良いとしつつも、その一枚を取るかどうかすら迷う。普段は高くて手が出ないフルーツを食べられるのは嬉しい。
     本来の目的である、同業者や編集者への挨拶もこなしていく。仕事先のオータム出版社のある都内まで出やすい環境でもあって、神在月はわりとこういう場に出ている方だとは思う。だが積極的に話をしにいくタイプではないので、最初の接触がうまくいかないと壁際でぽつりとするのも珍しくはない。互いに編集者を介さないと会話が続かないような同業者も多く、相対すると申し訳なさと同病相憐れむ感情が湧くが、たぶんお互い様だろう。
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