東間の保管庫
PAST兎折本のサンプルページだったもの。【お茶を一緒に】
それまでは、たいしたことのない人だと思っていたけれどそれは撤回せざるを得ない、と思う
アカデミーの一件以来、イワン・カレリンという人に興味が出て、評価を変えた。出動の度に見切れたりすることしかしないと思っていたけれど、よくよく注意して見ていれば、逃げ遅れた人の誘導や避難をしていたり、さりげなく他のヒーローたちをフォローしていたり。能力は派手ではないけれど、その働きぶりは感心できた。出動の度に物を壊す相棒に頭を痛めることが多いバーナビーから見れば、物を壊さないと言うだけで称賛に値するのだが。
イワンと話す事が増えたてから、外見とは相反する性格にも驚いた。見た目は今時の若者なのに、大人しくて礼儀正しい。ジャパンが好きだと言う事を虎徹から聞いていたが、その影響もあるだろう。口数が少なく決して前に出しゃばる方ではない。いつも一歩さがって、そこにいる。
3103それまでは、たいしたことのない人だと思っていたけれどそれは撤回せざるを得ない、と思う
アカデミーの一件以来、イワン・カレリンという人に興味が出て、評価を変えた。出動の度に見切れたりすることしかしないと思っていたけれど、よくよく注意して見ていれば、逃げ遅れた人の誘導や避難をしていたり、さりげなく他のヒーローたちをフォローしていたり。能力は派手ではないけれど、その働きぶりは感心できた。出動の度に物を壊す相棒に頭を痛めることが多いバーナビーから見れば、物を壊さないと言うだけで称賛に値するのだが。
イワンと話す事が増えたてから、外見とは相反する性格にも驚いた。見た目は今時の若者なのに、大人しくて礼儀正しい。ジャパンが好きだと言う事を虎徹から聞いていたが、その影響もあるだろう。口数が少なく決して前に出しゃばる方ではない。いつも一歩さがって、そこにいる。
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PASTイワンはなんとなく、甘い物が好きかな、と思いまして。兎→折紙な感じです。餌付け甘いものが好きとか、そう言う話はした事がなかったけれど、差し入れで持っていく菓子を嬉しそうに食べている姿が好きだった。
だから、暇があれば菓子屋を覗いたり調べたりするうちに、何となく自分も好きになったような気がして、自宅用にシュークリームを買ってみる。幾つか種類があるうちのクッキーシューが気になって、普通のパイシューではなくて固い方を選んだ。
自宅に帰ってきて、濃い目のコーヒーを入れながらPCを起動する。買ってきたシュークリームを小皿に移して、コーヒーカップを持って、一人掛けのソファに座りメールをチェックする。
コーヒーを一口すすり、シュークリームをかじった。
「あ、おいしい」
甘すぎないカスタードがぎっしり詰まっていて、クッキーシューも香ばしくて美味しい。最近買ったシュークリームでは一番おいしかもしれない。
1496だから、暇があれば菓子屋を覗いたり調べたりするうちに、何となく自分も好きになったような気がして、自宅用にシュークリームを買ってみる。幾つか種類があるうちのクッキーシューが気になって、普通のパイシューではなくて固い方を選んだ。
自宅に帰ってきて、濃い目のコーヒーを入れながらPCを起動する。買ってきたシュークリームを小皿に移して、コーヒーカップを持って、一人掛けのソファに座りメールをチェックする。
コーヒーを一口すすり、シュークリームをかじった。
「あ、おいしい」
甘すぎないカスタードがぎっしり詰まっていて、クッキーシューも香ばしくて美味しい。最近買ったシュークリームでは一番おいしかもしれない。
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PASTなんとなく、こんなバニーちゃんもいいかなぁ、と。Dear SWEET「これ、貰いものだけどさ」
ちょうど15時頃で休憩にコーヒーでも飲もうかと席を立った時、外から戻ってきた虎徹にそう言われて手渡された小袋を困った顔で受け取った。
「なんですか、これ」
「オジサン、甘いものが苦手でね。バニーちゃんにあげる」
「はぁ?」
「それ、おいしいらしいから」
それだけ言うとヒラヒラ手を振ってまた出て行ってしまった虎徹に呆れた視線を送り、かさりと紙袋を開けた。手にした時にひんやりすると思っていたのだが、中身を見てバーナビーは溜息をつく。
保冷剤が一個入った紙袋の中身はプリンだった。店の名前は聞いたことがない。小さな器にクリーム色のラッピングがされているプリンをどうしようかと思案に暮れる。
甘いものが全く駄目というわけではないが、得意でもない。せっかく虎徹がくれたものだから捨てるのも嫌だし。かといって2個あるプリンを一人で食べるのもなんとなく気が進まない。
2158ちょうど15時頃で休憩にコーヒーでも飲もうかと席を立った時、外から戻ってきた虎徹にそう言われて手渡された小袋を困った顔で受け取った。
「なんですか、これ」
「オジサン、甘いものが苦手でね。バニーちゃんにあげる」
「はぁ?」
「それ、おいしいらしいから」
それだけ言うとヒラヒラ手を振ってまた出て行ってしまった虎徹に呆れた視線を送り、かさりと紙袋を開けた。手にした時にひんやりすると思っていたのだが、中身を見てバーナビーは溜息をつく。
保冷剤が一個入った紙袋の中身はプリンだった。店の名前は聞いたことがない。小さな器にクリーム色のラッピングがされているプリンをどうしようかと思案に暮れる。
甘いものが全く駄目というわけではないが、得意でもない。せっかく虎徹がくれたものだから捨てるのも嫌だし。かといって2個あるプリンを一人で食べるのもなんとなく気が進まない。
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PASTおじさん視点考察最近、相棒の様子がちょっとおかしい。
妙にそわそわしたり、急に押し黙ったり、窓の外を見て溜息をついたり。かと思えば、顔を真っ赤にして俯いてしまったり。
最初の頃は何が起こっているのか、皆目見当もつかなかった。働きすぎて、とうとう壊れたのかと思って心配してしばらく様子を見ていたが、どうも原因はアレらしい。
まさか、そんな。
何となく、そうなのかなぁと思いながら、それとなく見ていれば、あまりにあからさまで開いた口がふさがらなくなる。本人は気が付いているのか、それとも隠しているつもりなのか解らないが、傍から見ればバレバレで。あれで気がついていないと言うなら相当な鈍感で、隠しているつもりならどんだけ演技が下手なんだよ、と唸ってしまう。
1613妙にそわそわしたり、急に押し黙ったり、窓の外を見て溜息をついたり。かと思えば、顔を真っ赤にして俯いてしまったり。
最初の頃は何が起こっているのか、皆目見当もつかなかった。働きすぎて、とうとう壊れたのかと思って心配してしばらく様子を見ていたが、どうも原因はアレらしい。
まさか、そんな。
何となく、そうなのかなぁと思いながら、それとなく見ていれば、あまりにあからさまで開いた口がふさがらなくなる。本人は気が付いているのか、それとも隠しているつもりなのか解らないが、傍から見ればバレバレで。あれで気がついていないと言うなら相当な鈍感で、隠しているつもりならどんだけ演技が下手なんだよ、と唸ってしまう。
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PAST勢いに任せたまま書いてみました。触れるジャスティスタワーの上階から見た時は、空は綺麗に晴れていた。夏らしく濃い青をしていて、イワンは目を細める。
外はきっと暑いだろう。
随分と向こうに大きな入道雲が出ていて、それがさらに夏っぽくて、窓に手を当てた。ひんやりしたガラスの感触が気持ちがいい。
ぺたりと掌を押し付けていると、トレーニングルームから顔を出した虎徹に呼ばれる。
「はい、行きます!」
もう一度だけ空を見て、イワンは小走りで虎徹の所に向かった。
「ほれ、これがトレーニングメニューだと」
「あ、ありがとうございます」
「だいぶハードそうなメニューだな。大丈夫か?」
「…はい」
わしゃっと虎徹に頭を撫でられてイワンは恥ずかしくなって俯く。
エドワードの一件があってから、イワンはそれまであまり積極的ではなかったトレーニングの量を増やした。トレーナーに相談しながら、少しずつ負荷をかけて行くメニューは、イワンの状態を見ながら変化していく。これで3回目の変更で、だんだんと厳しくなってきた。それでも虎鉄やアントニオたちに比べれば可愛いものだ。
5348外はきっと暑いだろう。
随分と向こうに大きな入道雲が出ていて、それがさらに夏っぽくて、窓に手を当てた。ひんやりしたガラスの感触が気持ちがいい。
ぺたりと掌を押し付けていると、トレーニングルームから顔を出した虎徹に呼ばれる。
「はい、行きます!」
もう一度だけ空を見て、イワンは小走りで虎徹の所に向かった。
「ほれ、これがトレーニングメニューだと」
「あ、ありがとうございます」
「だいぶハードそうなメニューだな。大丈夫か?」
「…はい」
わしゃっと虎徹に頭を撫でられてイワンは恥ずかしくなって俯く。
エドワードの一件があってから、イワンはそれまであまり積極的ではなかったトレーニングの量を増やした。トレーナーに相談しながら、少しずつ負荷をかけて行くメニューは、イワンの状態を見ながら変化していく。これで3回目の変更で、だんだんと厳しくなってきた。それでも虎鉄やアントニオたちに比べれば可愛いものだ。
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PAST勢いのまま書いてしまった兎折です。このふたりが一緒に並んでいるところが好きなんですよ。小動物系少年蒸し暑い日が続き、出動の度に体力も気力も奪われていくような気がする。体を休めたいと思うことはあるけれど、事件が起これば出動しなければならない。
連日の真夏日の出動に、バーナビーは息をつく。真夏でも元気な虎徹が羨ましくなる。
何年もヒーローを続けているだけあって、虎徹は暑さ気にした様子はない。
「暑いなー」と言いながら昨日も焼き肉にしようかカレーにしようか、と言っていたから、夏バテとは無縁のようだ。
そんな虎徹と正反対なバーナビーは夏バテ気味なので、食欲がない。冷製パスタとか、ゼリーは何とか食べられるが、がっつり系の食べ物にはどうも手が出ない。
先ほどもトレーニングを終えた虎徹やアントニオにランチに行こうと誘われたけれど、丁重に辞退した。虎徹がしきりに気にして顔を覗きこんできたが、ただの夏バテだと伝えると、目を丸くして笑われた。
1790連日の真夏日の出動に、バーナビーは息をつく。真夏でも元気な虎徹が羨ましくなる。
何年もヒーローを続けているだけあって、虎徹は暑さ気にした様子はない。
「暑いなー」と言いながら昨日も焼き肉にしようかカレーにしようか、と言っていたから、夏バテとは無縁のようだ。
そんな虎徹と正反対なバーナビーは夏バテ気味なので、食欲がない。冷製パスタとか、ゼリーは何とか食べられるが、がっつり系の食べ物にはどうも手が出ない。
先ほどもトレーニングを終えた虎徹やアントニオにランチに行こうと誘われたけれど、丁重に辞退した。虎徹がしきりに気にして顔を覗きこんできたが、ただの夏バテだと伝えると、目を丸くして笑われた。