go2oretachi
MOURNINGトニコンにスエザワきたから思いつきで書き始めたものの、やること多すぎて途中になったグレピ続きはない………かも「おはよう」
目を開けたら、隣に優しく微笑みながら見つめる顔があった
「…ん…なに…?…いつから見てたわけ?」
「少し前」
嬉しそうに笑って、抱きしめた枕に頬を当てたまま…まだ俺を見てる
「…寝てる顔も可愛いなぁって思って」
「…悪趣味」
背中を向けると驚いて頭を上げたのが分かった
「なんでだよ!」
「寝てる人間の顔をニヤニヤしながら見てるなんて最低最悪」
振り向くと何か言いたげにしながら、言い返せないのか口を尖らせた
そう思ったら何か思いついたのかニッと口の端が上がる
「でも俺が見てるものの趣味はいいだろ?」
「寝顔が?」
「そうじゃなくて!」
つまり"俺を見てる"コトは趣味がいいだろうと言いたいらしい
825目を開けたら、隣に優しく微笑みながら見つめる顔があった
「…ん…なに…?…いつから見てたわけ?」
「少し前」
嬉しそうに笑って、抱きしめた枕に頬を当てたまま…まだ俺を見てる
「…寝てる顔も可愛いなぁって思って」
「…悪趣味」
背中を向けると驚いて頭を上げたのが分かった
「なんでだよ!」
「寝てる人間の顔をニヤニヤしながら見てるなんて最低最悪」
振り向くと何か言いたげにしながら、言い返せないのか口を尖らせた
そう思ったら何か思いついたのかニッと口の端が上がる
「でも俺が見てるものの趣味はいいだろ?」
「寝顔が?」
「そうじゃなくて!」
つまり"俺を見てる"コトは趣味がいいだろうと言いたいらしい
unhkiss
DONEビズログエレベーター小話から着想を得たチレッタのマナ石の行方のお話。フィガロ・ガルシアは大魔女の葬式に出られない毒花のごとく麗しく、蛇のように狡猾で、太陽のように鮮烈な大魔女――チレッタが死んだ。
その報せは瞬く間に大陸全土に広がった。
あのチレッタが死んだ! 石と化した彼女を食らえば強大な力を手に入れられる!
野心ある魔法使い・魔女たちは色めき立った。西の国で酒場を営む店主は憂いを帯びたため息をつき、東の国の料理屋は眉を潜めてしかめっ面をした。
チレッタのマナ石を巡って血で血を洗うような略奪と闘争が起きることを、多くの者が予見し、震え上がった。
そして力を求める魔法使い・魔女たちは箒にまたがり、我先にと南の国を目指した。
戦いの火蓋は誰にも知られず、ひそかに切って落とされようとしていた。
■
オギャア、オギャアと生まれたばかりの赤ん坊が隣の寝室で泣いている。
4570その報せは瞬く間に大陸全土に広がった。
あのチレッタが死んだ! 石と化した彼女を食らえば強大な力を手に入れられる!
野心ある魔法使い・魔女たちは色めき立った。西の国で酒場を営む店主は憂いを帯びたため息をつき、東の国の料理屋は眉を潜めてしかめっ面をした。
チレッタのマナ石を巡って血で血を洗うような略奪と闘争が起きることを、多くの者が予見し、震え上がった。
そして力を求める魔法使い・魔女たちは箒にまたがり、我先にと南の国を目指した。
戦いの火蓋は誰にも知られず、ひそかに切って落とされようとしていた。
■
オギャア、オギャアと生まれたばかりの赤ん坊が隣の寝室で泣いている。
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DONEアーサーが王位を継ぐ日と王妃の葛藤虹のたもと山々から雪解け水が流れ始めると、季節は一気に冬から春へと移り変わっていく。
やわらかく湿った土から新緑が芽生え、冬眠から目覚めた動物たちが人里に姿をあらわすようになる。
雪がすっかり溶けてなくなると、南の国よりひと呼吸遅れて、中央の国の辺境にも春が訪れるのだった。
■
庭師によって丹精に手入れされた庭園の一角に瀟洒な佇まいの四阿があった。四阿では絹のドレスを身にまとった、見目麗しい貴婦人が一冊の本を読んでいる。
四阿の周りでは淡いピンクやオレンジに染まった春の花が咲き乱れ、庭木に止まった小鳥たちが恋の歌をさえずる。
降り注ぐ午後の日差しはうとうととまどろんでしまいそうなほど温かい。まるで火にあぶられてとろけていくバターを見ているときのような、ゆったりと心地よい時間が流れている。
15418やわらかく湿った土から新緑が芽生え、冬眠から目覚めた動物たちが人里に姿をあらわすようになる。
雪がすっかり溶けてなくなると、南の国よりひと呼吸遅れて、中央の国の辺境にも春が訪れるのだった。
■
庭師によって丹精に手入れされた庭園の一角に瀟洒な佇まいの四阿があった。四阿では絹のドレスを身にまとった、見目麗しい貴婦人が一冊の本を読んでいる。
四阿の周りでは淡いピンクやオレンジに染まった春の花が咲き乱れ、庭木に止まった小鳥たちが恋の歌をさえずる。
降り注ぐ午後の日差しはうとうととまどろんでしまいそうなほど温かい。まるで火にあぶられてとろけていくバターを見ているときのような、ゆったりと心地よい時間が流れている。
wasui_awira119
DONE2022.1.23.Sunピクスク開催北師弟Webオンリー
HAPPY北師弟DAY
開催おめでとうございます🎉
スペース:氷 い5
新作展示:命乞い【北師弟+モブ】※流血、胸糞注意
パスワードは会場リンク先にて公開中です
良かったら感想ください! 3059
wasui_awira119
DONE2022.1.23.Sunピクスク開催北師弟Webオンリー
HAPPY北師弟DAY
開催おめでとうございます🎉
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新作展示:八つ当たり【北師弟+アーサー】
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はぴして 北師弟+アーサー 新作展示『八つ当たり』「めずらしいのう」
「めずらしいのう」
「アーサーちゃんおこじゃの」
「一体何があったのじゃ」
「きっとフィガロがなにかしたんじゃよ」
「わからないよ、オズちゃんかもよ」
背後で好き勝手言っている声が聞こえる。外野は気楽でいいが当事者たちはそうもいかない。窓の外はどんどん曇ってくるし、アーサーの癇癪も治まる様子はない。本当に珍しいことだ。
「アーサー」
「いや!」
「……まだ何も言っていない」
「いやぁ!」
「アーサー……」
「うううう」
本当の本当に珍しいのだ。アーサーは歳の割に聞き分けの良い子どもだった。そりゃあ、子どもらしくわんぱくなところもあるが、俺たちの話はよく聞き、あまりわがままを言わない子どもだった。
そのよくできたアーサーが、地団太を踏んで、力いっぱい体いっぱいに癇癪を起している。オズはもうお手上げ状態で、完全に困ってしまっているようだ。
1988「めずらしいのう」
「アーサーちゃんおこじゃの」
「一体何があったのじゃ」
「きっとフィガロがなにかしたんじゃよ」
「わからないよ、オズちゃんかもよ」
背後で好き勝手言っている声が聞こえる。外野は気楽でいいが当事者たちはそうもいかない。窓の外はどんどん曇ってくるし、アーサーの癇癪も治まる様子はない。本当に珍しいことだ。
「アーサー」
「いや!」
「……まだ何も言っていない」
「いやぁ!」
「アーサー……」
「うううう」
本当の本当に珍しいのだ。アーサーは歳の割に聞き分けの良い子どもだった。そりゃあ、子どもらしくわんぱくなところもあるが、俺たちの話はよく聞き、あまりわがままを言わない子どもだった。
そのよくできたアーサーが、地団太を踏んで、力いっぱい体いっぱいに癇癪を起している。オズはもうお手上げ状態で、完全に困ってしまっているようだ。
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DONE2022.1.23.Sunピクスク開催北師弟Webオンリー
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新作展示:燃える空【北師弟+チレッタ】
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はぴして 北師弟+チレッタ 新作展示『燃える空』 空が燃えていた。どんよりとたちこめる雲は、眼下の火の粉を吸い上げ、重く暗い赤に染まっている。もう夜半になろうという頃であるのに、地上は昼間の空のごとく明るく煌めいて、チカチカと私の瞳を刺激する。
「双子様~! こーんばーんはー!」
「おお、チレッタか」
「久しいのう」
煙を吸い込まぬよう風上に避けながら、お二人のもとへと箒を飛ばす。燃ゆる炎を双眸に反射させて、双子は静かにその光景を見下ろしていた。その[[rb:煌々 > きらきら]]しく光る四つの瞳からは、何の感情も読み取ることができない。
「いやー、派手ですねえ」
「ほんに」
「やんちゃが過ぎるのう」
やれやれとでも言うように、ホワイト様が肩をすくめ、スノウ様がため息をつく。
1753「双子様~! こーんばーんはー!」
「おお、チレッタか」
「久しいのう」
煙を吸い込まぬよう風上に避けながら、お二人のもとへと箒を飛ばす。燃ゆる炎を双眸に反射させて、双子は静かにその光景を見下ろしていた。その[[rb:煌々 > きらきら]]しく光る四つの瞳からは、何の感情も読み取ることができない。
「いやー、派手ですねえ」
「ほんに」
「やんちゃが過ぎるのう」
やれやれとでも言うように、ホワイト様が肩をすくめ、スノウ様がため息をつく。
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DONE2022.1.23.Sunピクスク開催北師弟Webオンリー
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新作展示:ステンドグラス【オズ+フィガロ】
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はぴして オズ+フィガロ 新作展示『ステンドグラス』「…………」
オズが無言で立っていた。見上げ、赤い瞳を煌めかせている。
「初めて見たの?」
こくん。長い髪を揺らめかせて、その小ぶりな頭を振る。きっと、こんなにたくさんの色を見たこと自体が初めてなのだろう。こいつのいたところは、雪、岩、枯れ木、そんな色ばかりだっただろうから。
「おいで、近くで見せてあげる」
静かに箒を出現させ、柄に腰掛ける。手を差し出せば、一瞬の躊躇ののち、手を取るオズ。随分と大人しくなったものだ。出会い頭に雷ぶっぱなしてたのが懐かしい。
俺はオズを抱いてゆっくりと飛び上がる。
「これは赤。おまえの瞳の色だね。こっちは青。ちょっと違うけど俺の髪の色。この沢山使われてるのは黄色。双子様の眼の色だ」
1342オズが無言で立っていた。見上げ、赤い瞳を煌めかせている。
「初めて見たの?」
こくん。長い髪を揺らめかせて、その小ぶりな頭を振る。きっと、こんなにたくさんの色を見たこと自体が初めてなのだろう。こいつのいたところは、雪、岩、枯れ木、そんな色ばかりだっただろうから。
「おいで、近くで見せてあげる」
静かに箒を出現させ、柄に腰掛ける。手を差し出せば、一瞬の躊躇ののち、手を取るオズ。随分と大人しくなったものだ。出会い頭に雷ぶっぱなしてたのが懐かしい。
俺はオズを抱いてゆっくりと飛び上がる。
「これは赤。おまえの瞳の色だね。こっちは青。ちょっと違うけど俺の髪の色。この沢山使われてるのは黄色。双子様の眼の色だ」