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    #ニキマヨ

    尼麻油

    雨月ゆづり

    DONEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。

    ついマヨイを年下扱いしてしまいがちなニキと、年下扱いをやめてほしいマヨイ。
    一緒に住んでいるニキマヨ。
    「同い年」 話があります、なんて改まって言われたものだから、これは悪い話かもしれない、と思わず身構えた。

    「話ってなんすか」
     律儀にカーペットの上に正座しているマヨイに合わせて、自分も慣れない正座をしながらニキは尋ねた。
    「椎名さんにお願いがありまして」
    「はい」
    「私のこと、年下扱いするのをやめていただけないでしょうかぁ……」
    「……はい?」
     マヨイは視線をさまよわせた。
    「ええと、その……言葉の通りですぅ。ほら、私今日誕生日じゃないですか」
    「うん、おめでとうっす」
    「ありがとうございますぅ。……このやり取り何度目でしょうか」
    「何度目だろ、数えてないっすね」
     日付が変わった時に一回、朝起きて目が合った時に一回、あとは朝食後に、前日からこっそり用意していた誕生日のケーキを見せた時にも一回。マヨイが誕生日を迎えたことを実感するたびに自然とお祝いの言葉が出てしまい、そのたびにマヨイがお礼を言う、というのをもう今日になってから何度も繰り返していた。
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    雨月ゆづり

    DONE5月23日はキスの日……でしたが盛大に遅刻しました。
    いわゆる事故ちゅー。

    ニキに昔彼女がいた描写を含むため、苦手な方は要注意です。
    キスの日のニキマヨ 礼瀬マヨイは混乱していた。
    「ど、どうしましょう、あれ、絶対、その……キス……しちゃいましたよねぇ……!」
     置き去りにしてしまったニキの顔を、今更振り返って見る勇気はなかった。マヨちゃん、と呼ぶ声が聞こえた気がするものの、そんな呼びかけすら振り切るようにして天井裏にもぐりこんで、出来るだけ遠くへと這うようにして逃げた。
     これは、ニキとマヨイがうっかりキスのような、そうではないような、一瞬の触れ合いをしてしまってからはじまるお話。

     いつものように天井裏から降りようとした時のこと。降りようとした場所にニキが立っていて、とっさによけようとしてよけきれずにぶつかった。それでも最初から唇が触れた訳ではなくて、額をぶつけたらしいニキが額をさすりつつ顔をあげた瞬間と、ぶつけたところを確認しようとマヨイがニキの顔を覗き込んだ瞬間、そして二人の顔の角度が、奇跡のように合わさって、そうとは分からないほど一瞬だけ唇が触れた――ような気がしただけのこと。
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    mitumints

    PROGRESSうまくいけば12月に本になります。
    クリスマスの両片思いの二人の話。

    公開分は全年齢の予定です。
    本にする部分がR-18になるかもしれないし、最後まで全年齢かも。

    当社比、かなり甘めで少女漫画みたいな話です。

    モチベアップのためにもスタンプや感想等反応いただけると嬉しいです
    ニキマヨ『全部、君と僕に繋がっている』『全部君と僕に繋がっている』

    ◆ EP.1 ◆

     掲載誌をシナモンのテーブルの上に置く。
     女性誌の大きな見出しは、クリスマスの文字が踊っている。
     気がつけばもう冬が始まっていて、あっという間にここまで来てしまったという形容できない感覚があった。
     充実感と疲労、『もう』と『まだ』が混じる一言ではいい表せないような感想。
     もしも、もう一度春に戻って同じことをするかと問われたら、是とも非ともいえなかったが、そんな奇跡は起きない。
     現実はここにある。
     一つだけいえるのは今まで過ごしてきた日々とは過ぎ去る時間の速さが違い、その目まぐるしさに息が詰まりそうになるのに、どこか楽しんでいる自分もいることだ。
     それはひとえに、憧れていた世界の片隅に立っている自負と一緒にいてくれる人のことを好ましく思っているからに違いない。
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