雨月ゆづり
DONEしいなの日大遅刻ニキマヨまだ付き合ってないけど、大分マヨイが絆されかけており、好き避けが目立つようになってきた時期。
リハビリのつもりでサクッと書こうとしたので、舞台設定あんまり考えていません。
都合良く人気のないESの空き部屋にいたとか、そういうシチュエーションを想定してください。 2860
littleheroouyan
DONE礼濑真宵 x 风早巽椎名丹希 x 礼濑真宵
Summary:中毒迷幻电波后现代接吻领巾呕血喝酒瘫倒在门外眼圈红红我还喜欢您但是……
本次分了上下篇,因为写不完了,,椎名同学主要是在下……(天国的卫星)
你也差不多该死心了吧 「上」翻涌的爱意啊。咕噜、咕噜,一杯火焰烧过那条苦涩的舌头,翻滚着落进幽深又黑暗的内心的走廊。好烫,发出呜咽,眼泪像两条被拍扁的蛇。湿润的脸、湿润的空气和舌头,乌泱泱的人群盘旋着,千百个影子在胃里跳舞。仿徨中我看到漆黑的燕子,油光水滑的羽毛和白得像雪一般的胸脯,细软的绒毛被风扇所吹起,一点一点蠕动、一点一点活动着。我盯着它,喉结在抽搐。我的舌头三级烫伤,我好像把玻璃杯咬碎了。
我的嘴巴里都是玻璃,好痛。我哭得稀里哗啦的。要是这么说又变得简单起来了,那我刚才在干什么?
我支支吾吾的声音好难听。我的表情一定也很难看吧,这杯酒太烈了,光是喝下去我就几乎要受不了。我想挥舞手脚,或者把我的拳头砸在桌面上,砸烂杯子砸烂话筒,我不想唱歌。
15774我的嘴巴里都是玻璃,好痛。我哭得稀里哗啦的。要是这么说又变得简单起来了,那我刚才在干什么?
我支支吾吾的声音好难听。我的表情一定也很难看吧,这杯酒太烈了,光是喝下去我就几乎要受不了。我想挥舞手脚,或者把我的拳头砸在桌面上,砸烂杯子砸烂话筒,我不想唱歌。
mitumints
PROGRESS3/17のイベントの新刊予定。途中まではアップする予定です。
キョンシーになったニキを拾ったマヨイが、一緒に暮らしつつよろず屋をしたり、ニキを人間に戻すために頑張ったりする話。
ニキマヨ キョンシーパロ『阿瑠果堂奇譚』 邑を囲う城壁の西といえば、まともなものならば近づかない。
日当たりも悪くいつも湿っていて、ここに居着く者はそこしか選ぶことができない者か後ろ暗いことをしている者だけだ。
まだ日は高いはずなのに、どこか陰気な雰囲気が漂い、近寄るものを拒んでいた。
(……思えば……最初から嫌な予感しかしませんでした……)
依頼文を握りしめたマヨイは、目の前の光景を前に立ち尽くしていた。
年の頃は10を半ば過ぎた頃。
紫色の長い髪を緩く三つ編みにまとめた色白の青年は流れるような艶を含んだ目元と口元の黒子が特徴的な美丈夫だった。
髪より濃い紫の飾り気のない長袍と白い褲を履いた姿はどこにでもいる普通の民と思えた。
それもそのはず、彼はれっきとしたこの町の一員で、通りに古びた店を開け、よろず屋の仕事を一人でこなしている。
11029日当たりも悪くいつも湿っていて、ここに居着く者はそこしか選ぶことができない者か後ろ暗いことをしている者だけだ。
まだ日は高いはずなのに、どこか陰気な雰囲気が漂い、近寄るものを拒んでいた。
(……思えば……最初から嫌な予感しかしませんでした……)
依頼文を握りしめたマヨイは、目の前の光景を前に立ち尽くしていた。
年の頃は10を半ば過ぎた頃。
紫色の長い髪を緩く三つ編みにまとめた色白の青年は流れるような艶を含んだ目元と口元の黒子が特徴的な美丈夫だった。
髪より濃い紫の飾り気のない長袍と白い褲を履いた姿はどこにでもいる普通の民と思えた。
それもそのはず、彼はれっきとしたこの町の一員で、通りに古びた店を開け、よろず屋の仕事を一人でこなしている。
雨月ゆづり
DONEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。付き合ってしばらく経つ、半同棲くらいのニキマヨ。
しばらく何も書いていなかったためリハビリを兼ねており、書くのに一時間かかっていないですが、投稿させていただきます。
「花火」 遠くで、花火大会をやっているらしい。興味がなかったから、見るまで知らなかったけれど。
「見てください、椎名さん。あれ」
新しく出来たという高台のカフェでデートして、ゆっくりふたりで話した帰り、マヨイが遠くを指さした。木々の隙間から、夜空を背景に色とりどりに咲き乱れる花火が見える。
「ふふ、まるでこのまま握り込んでしまえそうなサイズですねぇ」
豆粒サイズ、とは言わないものの、大き目の飴玉くらいのサイズに見える花火を、マヨイは差し伸べた手を開いて、手のひらの上でころころと転がすように揺らしている。横に並び立つニキから見ると少しずれて見えるものの、きっとマヨイの目からは、手のひらの上に花火が載っているように見えているのだろう。
1616「見てください、椎名さん。あれ」
新しく出来たという高台のカフェでデートして、ゆっくりふたりで話した帰り、マヨイが遠くを指さした。木々の隙間から、夜空を背景に色とりどりに咲き乱れる花火が見える。
「ふふ、まるでこのまま握り込んでしまえそうなサイズですねぇ」
豆粒サイズ、とは言わないものの、大き目の飴玉くらいのサイズに見える花火を、マヨイは差し伸べた手を開いて、手のひらの上でころころと転がすように揺らしている。横に並び立つニキから見ると少しずれて見えるものの、きっとマヨイの目からは、手のひらの上に花火が載っているように見えているのだろう。
雨月ゆづり
DOODLEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。付き合っているし、一緒に住んでいるニキマヨ。
雨の日の七夕のお話。
「七夕」 帰宅すると、部屋は真っ暗だった。
今日はマヨイは一日休みと聞いていた。どこかに出かけるとも聞いていない。律儀なマヨイは、いつも出かける場合は何時くらいに帰ってくるかを教えてくれる。そんなマヨイが何もメッセージを送ってきていないということは、きっと家にいるはずなのに。
「ただいまっす」
「おかえりなさい」
誰もいないと思っていたのに、意外なことに、マヨイの声が返ってきた。靴を脱いで、軽く手洗いうがいをして、リビングの中に足を踏み入れる。リビングの窓が開いて、ゆらゆらと陽炎のように淡い青色のカーテンが揺れているのが見えた。ベランダに、見慣れた後ろ姿を認める。
「何してるんすか、こんな暗い部屋で」
「星が見えないかと思って」
2352今日はマヨイは一日休みと聞いていた。どこかに出かけるとも聞いていない。律儀なマヨイは、いつも出かける場合は何時くらいに帰ってくるかを教えてくれる。そんなマヨイが何もメッセージを送ってきていないということは、きっと家にいるはずなのに。
「ただいまっす」
「おかえりなさい」
誰もいないと思っていたのに、意外なことに、マヨイの声が返ってきた。靴を脱いで、軽く手洗いうがいをして、リビングの中に足を踏み入れる。リビングの窓が開いて、ゆらゆらと陽炎のように淡い青色のカーテンが揺れているのが見えた。ベランダに、見慣れた後ろ姿を認める。
「何してるんすか、こんな暗い部屋で」
「星が見えないかと思って」
雨月ゆづり
DOODLEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。愛されているか心配なマヨイのお話。
付き合ってるし、一緒に住んでいるニキマヨ。
「食べごろ」 椎名さん、と暗闇の中から呼ばれた気がした。
「……呼んだ?」
ひとつのベッドの中、寝顔を見られることを嫌がるマヨイに配慮して壁の方を向いて寝ていたニキが、マヨイの方に体を向けようとすると、背中にしがみついてくる気配があった。
「椎名さん」
「どうしたの、マヨちゃん」
囁くような小さな声でまた名前を呼んで、しかしマヨイは沈黙した。小さく手が震えているのが分かって、ニキは背中にしがみつくマヨイを引き剥がすようにして、マヨイの方に体を向けた。
「眠れないんすか」
マヨイの肩ごしに見える目覚まし時計は、午前四時を示している。宵っ張りなマヨイも、いつもなら眠っている時間帯だ。
自分から声をかけたのに、マヨイは返答に困っているようだった。カーテンの隙間から入り込んでくる月明りがやけにまぶしくて、マヨイのピーコックグリーンの瞳が不安そうに揺れるのがよく分かった。
3985「……呼んだ?」
ひとつのベッドの中、寝顔を見られることを嫌がるマヨイに配慮して壁の方を向いて寝ていたニキが、マヨイの方に体を向けようとすると、背中にしがみついてくる気配があった。
「椎名さん」
「どうしたの、マヨちゃん」
囁くような小さな声でまた名前を呼んで、しかしマヨイは沈黙した。小さく手が震えているのが分かって、ニキは背中にしがみつくマヨイを引き剥がすようにして、マヨイの方に体を向けた。
「眠れないんすか」
マヨイの肩ごしに見える目覚まし時計は、午前四時を示している。宵っ張りなマヨイも、いつもなら眠っている時間帯だ。
自分から声をかけたのに、マヨイは返答に困っているようだった。カーテンの隙間から入り込んでくる月明りがやけにまぶしくて、マヨイのピーコックグリーンの瞳が不安そうに揺れるのがよく分かった。
雨月ゆづり
DONEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。ついマヨイを年下扱いしてしまいがちなニキと、年下扱いをやめてほしいマヨイ。
一緒に住んでいるニキマヨ。
「同い年」 話があります、なんて改まって言われたものだから、これは悪い話かもしれない、と思わず身構えた。
「話ってなんすか」
律儀にカーペットの上に正座しているマヨイに合わせて、自分も慣れない正座をしながらニキは尋ねた。
「椎名さんにお願いがありまして」
「はい」
「私のこと、年下扱いするのをやめていただけないでしょうかぁ……」
「……はい?」
マヨイは視線をさまよわせた。
「ええと、その……言葉の通りですぅ。ほら、私今日誕生日じゃないですか」
「うん、おめでとうっす」
「ありがとうございますぅ。……このやり取り何度目でしょうか」
「何度目だろ、数えてないっすね」
日付が変わった時に一回、朝起きて目が合った時に一回、あとは朝食後に、前日からこっそり用意していた誕生日のケーキを見せた時にも一回。マヨイが誕生日を迎えたことを実感するたびに自然とお祝いの言葉が出てしまい、そのたびにマヨイがお礼を言う、というのをもう今日になってから何度も繰り返していた。
2761「話ってなんすか」
律儀にカーペットの上に正座しているマヨイに合わせて、自分も慣れない正座をしながらニキは尋ねた。
「椎名さんにお願いがありまして」
「はい」
「私のこと、年下扱いするのをやめていただけないでしょうかぁ……」
「……はい?」
マヨイは視線をさまよわせた。
「ええと、その……言葉の通りですぅ。ほら、私今日誕生日じゃないですか」
「うん、おめでとうっす」
「ありがとうございますぅ。……このやり取り何度目でしょうか」
「何度目だろ、数えてないっすね」
日付が変わった時に一回、朝起きて目が合った時に一回、あとは朝食後に、前日からこっそり用意していた誕生日のケーキを見せた時にも一回。マヨイが誕生日を迎えたことを実感するたびに自然とお祝いの言葉が出てしまい、そのたびにマヨイがお礼を言う、というのをもう今日になってから何度も繰り返していた。
雨月ゆづり
DONE5月23日はキスの日……でしたが盛大に遅刻しました。いわゆる事故ちゅー。
ニキに昔彼女がいた描写を含むため、苦手な方は要注意です。
キスの日のニキマヨ 礼瀬マヨイは混乱していた。
「ど、どうしましょう、あれ、絶対、その……キス……しちゃいましたよねぇ……!」
置き去りにしてしまったニキの顔を、今更振り返って見る勇気はなかった。マヨちゃん、と呼ぶ声が聞こえた気がするものの、そんな呼びかけすら振り切るようにして天井裏にもぐりこんで、出来るだけ遠くへと這うようにして逃げた。
これは、ニキとマヨイがうっかりキスのような、そうではないような、一瞬の触れ合いをしてしまってからはじまるお話。
いつものように天井裏から降りようとした時のこと。降りようとした場所にニキが立っていて、とっさによけようとしてよけきれずにぶつかった。それでも最初から唇が触れた訳ではなくて、額をぶつけたらしいニキが額をさすりつつ顔をあげた瞬間と、ぶつけたところを確認しようとマヨイがニキの顔を覗き込んだ瞬間、そして二人の顔の角度が、奇跡のように合わさって、そうとは分からないほど一瞬だけ唇が触れた――ような気がしただけのこと。
3394「ど、どうしましょう、あれ、絶対、その……キス……しちゃいましたよねぇ……!」
置き去りにしてしまったニキの顔を、今更振り返って見る勇気はなかった。マヨちゃん、と呼ぶ声が聞こえた気がするものの、そんな呼びかけすら振り切るようにして天井裏にもぐりこんで、出来るだけ遠くへと這うようにして逃げた。
これは、ニキとマヨイがうっかりキスのような、そうではないような、一瞬の触れ合いをしてしまってからはじまるお話。
いつものように天井裏から降りようとした時のこと。降りようとした場所にニキが立っていて、とっさによけようとしてよけきれずにぶつかった。それでも最初から唇が触れた訳ではなくて、額をぶつけたらしいニキが額をさすりつつ顔をあげた瞬間と、ぶつけたところを確認しようとマヨイがニキの顔を覗き込んだ瞬間、そして二人の顔の角度が、奇跡のように合わさって、そうとは分からないほど一瞬だけ唇が触れた――ような気がしただけのこと。
雨月ゆづり
DONEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。まだ付き合ったばかりのニキマヨが、一緒にお風呂に入らないお話。
「お風呂」 泊まりに来ませんか、と誘われた。
何でもないことのように、まるで、明日は晴れるらしいとでもいうような気軽さで。
後々から考えれば、それは本当に彼にとっては天気の話と同じような気軽さだったのだと思う。美味しいお米をたくさんいただいたのだと言っていた。高級なお米だから、マヨちゃんにもぜひ食べてほしいのだと。
だからその誘いの言葉に、勝手に色々な意味を付け足して、勝手に緊張して、勝手に落ち込んでいるのは全部自分のせいだ。
自己嫌悪に陥りながら、寮の各部屋にしつらえられた湯船よりもかなり小さい、銀色をした湯船につかって、マヨイはひとつため息をついた。
建ってからしばらく経っていると思われる広くはないアパートが、ニキの家だった。広くはないと言っても、それはあくまでも一人で暮らすならという前提の話になる。はじめの頃はニキと、ニキの両親が暮らしていたことを考えると、三人で住むにはかなり狭いと言える。
4335何でもないことのように、まるで、明日は晴れるらしいとでもいうような気軽さで。
後々から考えれば、それは本当に彼にとっては天気の話と同じような気軽さだったのだと思う。美味しいお米をたくさんいただいたのだと言っていた。高級なお米だから、マヨちゃんにもぜひ食べてほしいのだと。
だからその誘いの言葉に、勝手に色々な意味を付け足して、勝手に緊張して、勝手に落ち込んでいるのは全部自分のせいだ。
自己嫌悪に陥りながら、寮の各部屋にしつらえられた湯船よりもかなり小さい、銀色をした湯船につかって、マヨイはひとつため息をついた。
建ってからしばらく経っていると思われる広くはないアパートが、ニキの家だった。広くはないと言っても、それはあくまでも一人で暮らすならという前提の話になる。はじめの頃はニキと、ニキの両親が暮らしていたことを考えると、三人で住むにはかなり狭いと言える。
雨月ゆづり
DONEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。とある理由で、期間限定のドリンクを飲もうと誘うマヨイのお話。
まだ付き合っていないニキマヨです。
「期間限定ドリンク」 食堂でのバイトを終えて、寮に帰る道の途中。夕日に照らされて長く伸びた影を踏みながら歩いていると、木の影からよく知った匂いが漂ってきて、ニキは声をかけた。
「マヨちゃん、何でそんなところに隠れてるんすか」
「ヒィッ!」
慌てて飛びすさる彼の手から、何かが落ちた。黒い手帳。スケジュール帳のようだ。
「落としたっすよ」
「あ、あああ、ありがとうございますぅ」
ささっと、ほぼ奪い取るような勢いでマヨイが手帳をニキの手から受け取る。その後も、マヨイはその場に立ち尽くしたまま帰ろうとしない。どうやらこの場所から動けない理由があるらしい。
「誰かと待ち合わせっすかね」
「誰か、というか、そのぉ……」
ちらちらと、マヨイはニキの方をうかがっている。ああ、とニキは頷いた。
3433「マヨちゃん、何でそんなところに隠れてるんすか」
「ヒィッ!」
慌てて飛びすさる彼の手から、何かが落ちた。黒い手帳。スケジュール帳のようだ。
「落としたっすよ」
「あ、あああ、ありがとうございますぅ」
ささっと、ほぼ奪い取るような勢いでマヨイが手帳をニキの手から受け取る。その後も、マヨイはその場に立ち尽くしたまま帰ろうとしない。どうやらこの場所から動けない理由があるらしい。
「誰かと待ち合わせっすかね」
「誰か、というか、そのぉ……」
ちらちらと、マヨイはニキの方をうかがっている。ああ、とニキは頷いた。
雨月ゆづり
DONE自分の抱き心地の悪さを不安に思うマヨイと、そんなマヨイも大好きなニキのニキマヨ。毎晩マヨイをぎゅっと抱くような格好で寝るニキのお話。
モブの女性に対するセクハラ発言があります。
(Untitled)「椎名さん」
夜闇の中、囁くような声が聞こえた。腕の中のマヨイがこちらを見つめている。
「どうしたんすか?」
「私……抱き心地悪くないですかぁ?」
「え〜? 本当にどうしたんすか、急に」
今晩のマヨイは腕の中でもぞもぞと、ずっと落ち着かない。そのことにはだいぶ前から気がついていた。
「その……今日共演した俳優さんと、少しお話したんです」
「ああ、確かあの新婚の」
「そうです」
今日のマヨイの予定を、ニキは思い出した。確か今日は、ゲストとして呼ばれたバラエティ番組の収録だったはず。司会は今大人気の俳優で、つい先日結婚したという発表があったばかりだった。
「同じ男だからという理由でその……」
もごもごとマヨイが言いよどむ。何となく、ニキは察した。
1705夜闇の中、囁くような声が聞こえた。腕の中のマヨイがこちらを見つめている。
「どうしたんすか?」
「私……抱き心地悪くないですかぁ?」
「え〜? 本当にどうしたんすか、急に」
今晩のマヨイは腕の中でもぞもぞと、ずっと落ち着かない。そのことにはだいぶ前から気がついていた。
「その……今日共演した俳優さんと、少しお話したんです」
「ああ、確かあの新婚の」
「そうです」
今日のマヨイの予定を、ニキは思い出した。確か今日は、ゲストとして呼ばれたバラエティ番組の収録だったはず。司会は今大人気の俳優で、つい先日結婚したという発表があったばかりだった。
「同じ男だからという理由でその……」
もごもごとマヨイが言いよどむ。何となく、ニキは察した。
雨月ゆづり
DONE嫉妬と独占欲を持て余すニキのお話。季節的には春〜夏です。
(マヨイの私服が春夏のものであるという意味で)
ニキマヨ。
奥底まで愛して 着替えてリビングを出ようとした時、ニキの手が胸元に伸びてきた。
「あの、椎名さん……」
ニキは、視線だけで先を促す。
「最近よく私の服のボタン留めようとしますけど、何かありましたか?」
ニキは器用にマヨイのシャツのボタンを留めていく。胸元をきっちり閉じてから、しばらく黙ってマヨイの目を見て、それから首を傾げた。
「なんか、嫌なんすよね」
「嫌……あ。私などの肌を視界に入れるのは見苦しいという意味ですかぁ? すみませぇん、今すぐ一番上までボタンを留めますぅ!」
「いやいや、そうじゃなくて! 僕が嫌なんすよ! マヨちゃんの素肌が、他の人に見られるの!」
「それは……何故ですか?」
「マヨちゃんの素肌を見てると、色々思い出すんすよね。昨日の……日付変わってたから今日っすかね、ほら、夜のこととか。他の人が、マヨちゃんがどんな風だったかなんて知るはずないんすけど、それでも、マヨちゃんが減っちゃうみたいで嫌っす」
2163「あの、椎名さん……」
ニキは、視線だけで先を促す。
「最近よく私の服のボタン留めようとしますけど、何かありましたか?」
ニキは器用にマヨイのシャツのボタンを留めていく。胸元をきっちり閉じてから、しばらく黙ってマヨイの目を見て、それから首を傾げた。
「なんか、嫌なんすよね」
「嫌……あ。私などの肌を視界に入れるのは見苦しいという意味ですかぁ? すみませぇん、今すぐ一番上までボタンを留めますぅ!」
「いやいや、そうじゃなくて! 僕が嫌なんすよ! マヨちゃんの素肌が、他の人に見られるの!」
「それは……何故ですか?」
「マヨちゃんの素肌を見てると、色々思い出すんすよね。昨日の……日付変わってたから今日っすかね、ほら、夜のこととか。他の人が、マヨちゃんがどんな風だったかなんて知るはずないんすけど、それでも、マヨちゃんが減っちゃうみたいで嫌っす」
在赤道与极地之间做环球旅行
DONE写于2022.10 | 2022椎名丹希生贺24h参与文,首篇all向产出【ニキall】椎名丹希只是在做梦而已全文字数2w7,建议在空余时间充足时一次性读完
● 如题,攻粉袭来建设,沙雕风,有较大篇幅都是椎名丹希在做无厘头的梦,已尽力克制ooc水平,但仍不建议佩戴脑子观看
● 私以为不配算作生贺作,故只是蹭一波庆生的热度
● 确定是cp向的有(按首次出场顺序,排名不分先后):尼麻油/尼露/尼燐;此外还有其他人物出场,可自由理解为cp向亦或cb向
椎名丹希朦朦胧胧地从梦中醒来,精神却甚至要比入睡之前更加昏沉。近期高负荷的工作不断挑战着他的肠胃与体力,让他一连几日都疲敝不堪,以致产生了一些睡眠上的问题。然而各种检查报告上的数据造影什么的都看不太明白……总之按照医嘱好好吃药就对了吧?
他闷闷哼哼地翻过身,打算从床上爬起来。
30302● 如题,攻粉袭来建设,沙雕风,有较大篇幅都是椎名丹希在做无厘头的梦,已尽力克制ooc水平,但仍不建议佩戴脑子观看
● 私以为不配算作生贺作,故只是蹭一波庆生的热度
● 确定是cp向的有(按首次出场顺序,排名不分先后):尼麻油/尼露/尼燐;此外还有其他人物出场,可自由理解为cp向亦或cb向
椎名丹希朦朦胧胧地从梦中醒来,精神却甚至要比入睡之前更加昏沉。近期高负荷的工作不断挑战着他的肠胃与体力,让他一连几日都疲敝不堪,以致产生了一些睡眠上的问题。然而各种检查报告上的数据造影什么的都看不太明白……总之按照医嘱好好吃药就对了吧?
他闷闷哼哼地翻过身,打算从床上爬起来。
在赤道与极地之间做环球旅行
DONE写于2022.8【ニキマヨ】时缝小食非原作偶像,糟糠夫夫,人间烟火风
卷一席风尘打作行李,抓过手当为执好了通勤票。动起足踝踩上灰泞的野路,便是登上了交具的头等座。挨上一个僻静的地方,凿个店面,支个小摊,即是家,也即是求索生计之所。
由他乡客脱胎为本寨人,需要多久,并不甚知。垄上的总主子管得松,见横出了这新奇人家,也只是挪过去瞧两眼。其他闲人也学着挪过去瞧两眼,认那灶火后左肩上搭个灰辫厨子样儿的人九成是老板。至于随老板来的那个伴儿,右耳挂着串紫藤花似的麻花,干杵着似乎不做事,一时竟蒙不出到底是个什么身位来。
那伴儿生得漂亮,淡唇细眉,眼睫也长,面上恍是擦了粉,实则不然,脸是光的,纯只是白净。概是身子弱,也怕暑热,夏天厨间火气更腾,老板便搬了把凳子,使伴儿在外边坐着吹风。瓷娃娃一般的人儿,着着件旧洋衣,抿着唇垂着眼俯着面,规规矩矩地摆在门口,直像块招牌。里头的人肤色近麦,忙里忙外活泼得像只讨榛果的松鼠,半截袖子没盖住的臂常粘上油煤,相比外头那文静的处子来讲着实是个“糙人”。两相搭配,也叫头一次见的人心中难生误。
6923卷一席风尘打作行李,抓过手当为执好了通勤票。动起足踝踩上灰泞的野路,便是登上了交具的头等座。挨上一个僻静的地方,凿个店面,支个小摊,即是家,也即是求索生计之所。
由他乡客脱胎为本寨人,需要多久,并不甚知。垄上的总主子管得松,见横出了这新奇人家,也只是挪过去瞧两眼。其他闲人也学着挪过去瞧两眼,认那灶火后左肩上搭个灰辫厨子样儿的人九成是老板。至于随老板来的那个伴儿,右耳挂着串紫藤花似的麻花,干杵着似乎不做事,一时竟蒙不出到底是个什么身位来。
那伴儿生得漂亮,淡唇细眉,眼睫也长,面上恍是擦了粉,实则不然,脸是光的,纯只是白净。概是身子弱,也怕暑热,夏天厨间火气更腾,老板便搬了把凳子,使伴儿在外边坐着吹风。瓷娃娃一般的人儿,着着件旧洋衣,抿着唇垂着眼俯着面,规规矩矩地摆在门口,直像块招牌。里头的人肤色近麦,忙里忙外活泼得像只讨榛果的松鼠,半截袖子没盖住的臂常粘上油煤,相比外头那文静的处子来讲着实是个“糙人”。两相搭配,也叫头一次见的人心中难生误。
在赤道与极地之间做环球旅行
DONE写于2022.7【ニキマヨ】遗忘这是一篇看完了会让人担心作者精神状态的同人文(草)
荒诞诡谲风,主要角色死亡,微量流血表现有,BE,文末附有剧情解释
适合心理承受能力强的读者观看,如在阅读过程中有任何不适请立即退出
椎名丹希在后厨里洗碗。
他感到渴,用汤勺舀了一口洗碗水喝。
他发现自己动不了了。
哦,原来他变成了一把汤勺。
主厨走进来,把他挂到架子上。
人怎么没了,勺子都不挂好,万一脏了怎么办。
主厨啐完,离开了。
哦,原来,他没有一把汤勺重要。
椎名丹希在后厨里洗碗。
他感到渴,用汤勺舀了一口洗碗水喝。
他变成了一把汤勺。
他被挂到了架子上。
主厨啐完,离开了。
他被一只从天花板上伸下的手拿了下来。
他被拿到了天花板上,原来后厨的通风管道宽敞得可以坐下人。
他被放进了汤锅里。
4823荒诞诡谲风,主要角色死亡,微量流血表现有,BE,文末附有剧情解释
适合心理承受能力强的读者观看,如在阅读过程中有任何不适请立即退出
椎名丹希在后厨里洗碗。
他感到渴,用汤勺舀了一口洗碗水喝。
他发现自己动不了了。
哦,原来他变成了一把汤勺。
主厨走进来,把他挂到架子上。
人怎么没了,勺子都不挂好,万一脏了怎么办。
主厨啐完,离开了。
哦,原来,他没有一把汤勺重要。
椎名丹希在后厨里洗碗。
他感到渴,用汤勺舀了一口洗碗水喝。
他变成了一把汤勺。
他被挂到了架子上。
主厨啐完,离开了。
他被一只从天花板上伸下的手拿了下来。
他被拿到了天花板上,原来后厨的通风管道宽敞得可以坐下人。
他被放进了汤锅里。
在赤道与极地之间做环球旅行
DONE写于2022.1【ニキマヨ】梦之咲怪谈三则● 轻松沙雕向降智小故事,饿鬼尼×梦魔麻,还带有一点梦魔麻×路人小男孩(含有煌豹内容注意),有其他角色友情出场
序言.
都市里历来流传着这样一个说法:学校都是建在乱坟岗上的。因为里头学生多,老师多,工作人员多,阳气重,压得住乱坟岗的阴气。
可是,那只适用于白天。
其一.
梦之咲学院是这一带远近闻名的男性偶像培养学校,只招收男生,不强制住宿,因而申请住宿的学生并不多,宿舍楼的许多房间都长期空置着。
男生多,打架斗殴的事情自然也多。不过大家都觉得受了这么一点小伤就去医务室很没志气,所以即便学校里每天都会出现新的伤员,去光顾医务室的也始终只有那些体质确实不太好的。
只是最近,医务室的接待量忽然变得大了起来。与之相对应的,提交退宿申请的学生也多了起来,使本就人烟稀少的宿舍楼愈加冷清。
8951序言.
都市里历来流传着这样一个说法:学校都是建在乱坟岗上的。因为里头学生多,老师多,工作人员多,阳气重,压得住乱坟岗的阴气。
可是,那只适用于白天。
其一.
梦之咲学院是这一带远近闻名的男性偶像培养学校,只招收男生,不强制住宿,因而申请住宿的学生并不多,宿舍楼的许多房间都长期空置着。
男生多,打架斗殴的事情自然也多。不过大家都觉得受了这么一点小伤就去医务室很没志气,所以即便学校里每天都会出现新的伤员,去光顾医务室的也始终只有那些体质确实不太好的。
只是最近,医务室的接待量忽然变得大了起来。与之相对应的,提交退宿申请的学生也多了起来,使本就人烟稀少的宿舍楼愈加冷清。
mitumints
PROGRESSうまくいけば12月に本になります。クリスマスの両片思いの二人の話。
公開分は全年齢の予定です。
本にする部分がR-18になるかもしれないし、最後まで全年齢かも。
当社比、かなり甘めで少女漫画みたいな話です。
モチベアップのためにもスタンプや感想等反応いただけると嬉しいです
ニキマヨ『全部、君と僕に繋がっている』『全部君と僕に繋がっている』
◆ EP.1 ◆
掲載誌をシナモンのテーブルの上に置く。
女性誌の大きな見出しは、クリスマスの文字が踊っている。
気がつけばもう冬が始まっていて、あっという間にここまで来てしまったという形容できない感覚があった。
充実感と疲労、『もう』と『まだ』が混じる一言ではいい表せないような感想。
もしも、もう一度春に戻って同じことをするかと問われたら、是とも非ともいえなかったが、そんな奇跡は起きない。
現実はここにある。
一つだけいえるのは今まで過ごしてきた日々とは過ぎ去る時間の速さが違い、その目まぐるしさに息が詰まりそうになるのに、どこか楽しんでいる自分もいることだ。
それはひとえに、憧れていた世界の片隅に立っている自負と一緒にいてくれる人のことを好ましく思っているからに違いない。
26207◆ EP.1 ◆
掲載誌をシナモンのテーブルの上に置く。
女性誌の大きな見出しは、クリスマスの文字が踊っている。
気がつけばもう冬が始まっていて、あっという間にここまで来てしまったという形容できない感覚があった。
充実感と疲労、『もう』と『まだ』が混じる一言ではいい表せないような感想。
もしも、もう一度春に戻って同じことをするかと問われたら、是とも非ともいえなかったが、そんな奇跡は起きない。
現実はここにある。
一つだけいえるのは今まで過ごしてきた日々とは過ぎ去る時間の速さが違い、その目まぐるしさに息が詰まりそうになるのに、どこか楽しんでいる自分もいることだ。
それはひとえに、憧れていた世界の片隅に立っている自負と一緒にいてくれる人のことを好ましく思っているからに違いない。
mitumints
DONETwitterの企画にて、こちらのめめこさんのイラストに小説をつけさせていただきました!https://poipiku.com/1847423/4379782.html
神秘的で温かいイラストと一緒に読んでいただけると嬉しいです。
【ニキマヨ】time(……あっ、今日は落ち込まれてる日なんですね)
いつも明るい貴方が、自分にだけ見せてくれる表情が嬉しかった。
それが本人にとっては辛いものであったとしても、寄りかかられるぬくもりは温かかったから。
いつもは明るい貴方が、ものも言わぬ動物のようになって私を後ろから抱きしめている。
首筋に唇を当てて身体に回される腕の強さは言葉よりも雄弁で、いま私という存在が求められているのだということが伝わってくる。
求められることも受け入れることも、ずっと抵抗があったはずなのにゆっくり時間をかけて、貴方は私の心を紐解いた。
解かれた紐はお互いの小指に結ばれて、この縁が永遠に消えなければいいのに、と今は思う。
こうして支える強さがあることがとても嬉しい。
1159いつも明るい貴方が、自分にだけ見せてくれる表情が嬉しかった。
それが本人にとっては辛いものであったとしても、寄りかかられるぬくもりは温かかったから。
いつもは明るい貴方が、ものも言わぬ動物のようになって私を後ろから抱きしめている。
首筋に唇を当てて身体に回される腕の強さは言葉よりも雄弁で、いま私という存在が求められているのだということが伝わってくる。
求められることも受け入れることも、ずっと抵抗があったはずなのにゆっくり時間をかけて、貴方は私の心を紐解いた。
解かれた紐はお互いの小指に結ばれて、この縁が永遠に消えなければいいのに、と今は思う。
こうして支える強さがあることがとても嬉しい。
mitumints
DONETwitterの企画にて、こちらのチマメさんのイラストに小説をつけさせていただきました!https://twitter.com/o14sooo/status/1517664730328223744?s=46&t=UjtEQfHtM2DnxEC0EgRZZA
遊び心たっぷりのかわいいイラストと一緒に読んでいただけると嬉しいです。
【ニキマヨ】そして二人は幸せに暮らしました。 困難を乗り越えて愛するもののところへ辿り着く。
そして二人はいつまでも幸せに暮らしました。
それが物語の不文律。
茨と100年の眠りを乗り越えた眠り姫も。
長い髪で塔に登ったラプンツェルも。
狼に飲み込まれた赤ずきんだって、困難の後には必ず幸せな未来が待っている。
この茨でできた生垣の迷宮には、人喰いクマに毒蛇も人骨も人を襲うカブトムシだっている。
上手く中央まで辿り着くことができたなら、美しく死んだように横たわる愛する人が……。
「……すみませぇん!すみませぇん!!
なまじ毒の耐性があったばかりに、いただいた毒林檎では上手く仮死状態になれず!!
こうしておめおめと起きてしまい、空気を悪くしてしまいましたぁあ!!」
1666そして二人はいつまでも幸せに暮らしました。
それが物語の不文律。
茨と100年の眠りを乗り越えた眠り姫も。
長い髪で塔に登ったラプンツェルも。
狼に飲み込まれた赤ずきんだって、困難の後には必ず幸せな未来が待っている。
この茨でできた生垣の迷宮には、人喰いクマに毒蛇も人骨も人を襲うカブトムシだっている。
上手く中央まで辿り着くことができたなら、美しく死んだように横たわる愛する人が……。
「……すみませぇん!すみませぇん!!
なまじ毒の耐性があったばかりに、いただいた毒林檎では上手く仮死状態になれず!!
こうしておめおめと起きてしまい、空気を悪くしてしまいましたぁあ!!」
mitumints
DONETwitterの企画にて、こちらのじじくさんのイラストに小説を付けさせていただきました!https://twitter.com/1_jijiku/status/1575400975606894593?s=46&t=9MOUB9KyVJ7BPGSj_PKL8A
あたたかくて素敵なイラストと合わせて読んでみてください
【ニキマヨ】ランタンと星空の話 よく晴れた少し肌寒い夜だった。
「……マヨちゃん、今日この後って空いてるっすか?」
夕飯を食べながら、ニキがマヨイにそう耳打ちをした。
お泊まりレジャー隊全員で談笑している中での耳打ちは、飛沫の共有のようで特別感がある。
特に予定もないため、マヨイは深く考えずにはいと答えたが、いつもより緊張してみえるニキの様子を少しだけ不思議に思った。
「……どうか……されましたか?」
「別に大したことじゃないっす!
この建物、天体観測ができる部屋があるって書いてあったんで、一緒に見に行けたらいいなって思っただけで」
「わかりました。
楽しみですねぇ」
この場にいる全員ではなく、『一緒に』なんだ。
それがまた特別の共有のようで、胸の隅が少しくすぐったくなる。
2047「……マヨちゃん、今日この後って空いてるっすか?」
夕飯を食べながら、ニキがマヨイにそう耳打ちをした。
お泊まりレジャー隊全員で談笑している中での耳打ちは、飛沫の共有のようで特別感がある。
特に予定もないため、マヨイは深く考えずにはいと答えたが、いつもより緊張してみえるニキの様子を少しだけ不思議に思った。
「……どうか……されましたか?」
「別に大したことじゃないっす!
この建物、天体観測ができる部屋があるって書いてあったんで、一緒に見に行けたらいいなって思っただけで」
「わかりました。
楽しみですねぇ」
この場にいる全員ではなく、『一緒に』なんだ。
それがまた特別の共有のようで、胸の隅が少しくすぐったくなる。
雨月ゆづり
DONEマヨイベで四つ葉のクローバーが出てきた時に考えていたネタです。時期を外してしまいましたが、webオンリーはお蔵入りしていたネタを出せる良いチャンスかも!
と思ったので出します。
一緒に住んでいるニキマヨ。
※五つ葉のクローバーの意味については諸説あります
四つ葉のクローバー「マヨちゃん、見て見て!」
食材の買い出しから帰って来るなり、ニキがマヨイに何か小さなものを差し出した。反射的に手を差し出して受け取ると、手のひらの上には小さな葉を4つつけたクローバーがひとつ。
「スーパーの近くにある公園で、小さな子が集まってたんすよ。帰りにはみんないなくなってたんで気になって見に行ったら、四つ葉のクローバー見つけたんすよ! ふたつ見つけたから、マヨちゃんにもおすそ分けっす」
「これはこれは……小さいけれど、立派に四枚葉っぱがついていますねぇ」
「マヨちゃんがもっと幸せになればいいのにっていう僕の気持ちつきっす」
「ふふ、ありがとうございます。……でも、十分今のままでも幸せですよぉ」
嬉しそうに指で四つ葉のクローバーをくるくるとまわしながら、マヨイが笑う。
2509食材の買い出しから帰って来るなり、ニキがマヨイに何か小さなものを差し出した。反射的に手を差し出して受け取ると、手のひらの上には小さな葉を4つつけたクローバーがひとつ。
「スーパーの近くにある公園で、小さな子が集まってたんすよ。帰りにはみんないなくなってたんで気になって見に行ったら、四つ葉のクローバー見つけたんすよ! ふたつ見つけたから、マヨちゃんにもおすそ分けっす」
「これはこれは……小さいけれど、立派に四枚葉っぱがついていますねぇ」
「マヨちゃんがもっと幸せになればいいのにっていう僕の気持ちつきっす」
「ふふ、ありがとうございます。……でも、十分今のままでも幸せですよぉ」
嬉しそうに指で四つ葉のクローバーをくるくるとまわしながら、マヨイが笑う。
雨月ゆづり
DONEマヨイのピアスが性癖に刺さるという、ただそれだけの動機で書き始めた掌編です。かなり短め。
ピアス「あれ、マヨちゃんこんなところにピアスの穴開けてたっけ」
マヨイのドラマの撮影が始まったり、ニキも全国ツアーが始まったりしてしばらく会えない日が続いた後。久しぶりのデートをして、夕食を済ませてから一緒に椎名家に帰って来て、ニキは気が付いた。
「お仕事で必要だったので開けましたぁ。ドラマの時、ピアスつけていたの気が付きませんでしたか?」
「いやぁ……まさか本当に開けてるとは思わなくて。マグネットピアスとか、ぱっと見普通のピアスに見えるアクセサリーもあるんで、そういうのつけてると思ってたっす」
耳の上の部分の軟骨に、塞がりかけたピアスホールがある。マヨイの髪は長くて耳が隠れがちであること、そして今日は特に、出かけていた日中はほぼずっと変装用につばの広い帽子を被っていたから、気が付かなかった。
1661マヨイのドラマの撮影が始まったり、ニキも全国ツアーが始まったりしてしばらく会えない日が続いた後。久しぶりのデートをして、夕食を済ませてから一緒に椎名家に帰って来て、ニキは気が付いた。
「お仕事で必要だったので開けましたぁ。ドラマの時、ピアスつけていたの気が付きませんでしたか?」
「いやぁ……まさか本当に開けてるとは思わなくて。マグネットピアスとか、ぱっと見普通のピアスに見えるアクセサリーもあるんで、そういうのつけてると思ってたっす」
耳の上の部分の軟骨に、塞がりかけたピアスホールがある。マヨイの髪は長くて耳が隠れがちであること、そして今日は特に、出かけていた日中はほぼずっと変装用につばの広い帽子を被っていたから、気が付かなかった。
雨月ゆづり
DONEラジオ体操をテーマに書いたニキマヨです。以前Twitterでツイートした内容を小説として書き出してみたものです。
一緒に住んでいる設定です。
出会って最初の年の夏休みでそこまで関係が進展するかと訊かれればNOですが、そこは都合良く解釈していただけますと幸いです。
ラジオ体操「おはようございますぅ……」
「おはようにはちょっと遅すぎると思うっす」
眠たそうに、半分閉じかけた目をこすりながら現れたマヨイに、ニキはそう返事をした。時刻はもう朝というよりはとっくに昼になっていると言ってもいい。そして、寝坊は今日が初めてではなく、この一週間の内の半分以上、マヨイは昼頃にならないと起きて来なかった。
「それで、今日はなんでこんなにお寝坊さんなんすか」
「ええと……都市伝説について特に興味深いサイトを見つけまして……夢中で読んでいる内に、つい明け方に」
話している間も、マヨイはとても眠そうだ。あくびをかみ殺しながら話しているせいで、ところどころふにゃふにゃとして言葉が聞き取りづらい。
2862「おはようにはちょっと遅すぎると思うっす」
眠たそうに、半分閉じかけた目をこすりながら現れたマヨイに、ニキはそう返事をした。時刻はもう朝というよりはとっくに昼になっていると言ってもいい。そして、寝坊は今日が初めてではなく、この一週間の内の半分以上、マヨイは昼頃にならないと起きて来なかった。
「それで、今日はなんでこんなにお寝坊さんなんすか」
「ええと……都市伝説について特に興味深いサイトを見つけまして……夢中で読んでいる内に、つい明け方に」
話している間も、マヨイはとても眠そうだ。あくびをかみ殺しながら話しているせいで、ところどころふにゃふにゃとして言葉が聞き取りづらい。