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    #ファンタビ

    fantasy

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    PAST【FB】テセウスの実体は出てきませんが気配は濃いめ
    お互いに噛み合ってないけど、まあ……それでも別にいっか……大人だし……という関係性の兄弟が好き
    ハグの日スキャマンダー兄弟 ロンドンの自宅、その地下に広がる、ケルピーを飼育している水場――そう呼ぶには、それはあまりに広大だったが――から上がったニュートは、体温の低下を感じて身を震わせた。構われたい気分だったのだろう、普段よりも幾分しつこくじゃれつくケルピーとの遊びに付き合ってやる時間が少し長かったかもしれない。けれど、優雅な角度をした水草の尾が上機嫌に水面を叩いたのを見て、ニュートは微笑んだ。魔法動物がのびのびと快適に、彼ららしく美しく生きることと天秤にかける価値のあることなど、そうそうない。寒さなど、シャワーを浴びて、温かいものを胃に入れれば済むことだ。
     水を含んで頬に張り付く前髪を指でどかしながら、ニュートは階段に足をかける。つい先ほどまで跨っていたケルピーの体について、脈動や、筋肉の動きかた、体温に思いを馳せる。ニュートは、魔法動物たちの体温をよく知っている。現在確認されている魔法動物のほとんどについてそうであったし、特に、この自宅の地下室や、トランクの中で飼育している彼らのそれは、正しく健康を維持することに直結するものであるので、暗記していると言ってよかった。
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    PAST【FB】1年生のテセウス・スキャマンダーと卒業数年後のアルバス・ダンブルドア
    ラブではないし将来的にもラブにはならない距離感のふたり
    テセウスとアルバス 大広間の一角がにわかに騒がしくなったので、テセウスは手紙に落としていた視線を上げた。扉の前で、長身の男性が教師と話している。鳶色の髪は、ほのかに濡れているのが見て取れた。外では雪が降っているらしかった。
     周りの生徒たちも、その男性の存在に気づき出したようで、長テーブルのあちこちから興奮した囁き声が上がる。鼓膜で捉えた名前に、テセウスは納得する。ホグワーツ魔法魔術学校に通う生徒で、その名を知らない者はいないだろう――アルバス・ダンブルドア。我が校始まって以来の秀才であり、呪文や変身、錬金術など多彩な分野で才能を高く評価されている、極めて優れた魔法使い。
     つい数年前までここに在籍していた彼が、今度は教鞭を取る側になるという噂は本当なのだろうか。それが現実となることを、多くの生徒が待ち望んでいる。収まるどころか徐々に大きくなっていくざわめきが、そのことをを表していた。テセウスは小さく嘆息し、母からの手紙を折り畳んでローブのポケットにしまった。愛すべき大広間だが、今は何かに集中するに相応しい空間とは言えなかった。
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