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    #フロジェイ

    frojay

    yo_lu26

    MENU展示② フローライトジェミニ展示作品。🦈が🐬をダーリンと呼びますが、フロジェイです。
    付き合ってる🦈と🐬の未完の交換日記の話。その日、二人の部屋に帰ってきたのは一人だけだった。

    是非横書きでどうぞ。
    「誰も死なない」○月●日 「今日、ウミウマ君のところで買ったキャンディ、当たりだった。日記と一緒に置いとくからジェイドも食べていーよ」
    ●月○日 「キャンディ、ありがとうございました。海藻味、なんて珍しいですね。本物の海藻の味とは全然違いましたけど。次に購買にいくときは、一緒に行きましょう。明日の昼、声をかけにいきますね」

     その青いノートには、二人分の人魚の日常が綴られていた。フロイドは部活の合宿、ジェイドは山を愛する会の活動、二人がアズールの言いつけで別々の寮へのお使いにでたり、急にラウンジの人員補填に回されたり、そこに試験や学校行事が重なるなど、忙しいタイミングが立て続いて、なかなか二人でゆっくり過ごす時間がなかった時に、お互いの存在を少しでも感じられるように、と二人の間で始まった交換日記。フロイドが寂しがっているだろうと思ったジェイドから提案して、ジェイドが寂しいのだと察したフロイドが了承したこのやりとりは、飽きっぽいフロイドによってすぐに終わるだろうと思われたけれど、なかなかどうして結構続いている。内容は、一言で終わっていたり、たまに少し長かったり、口頭でも済むような他愛のないやりとりがほとんどだった。メッセージを送り合った方がはやい。でも、わざわざすぐに連絡するほどでもないけれど、互いに知っておいてもらいたいことを綴ってゆっくりとやりとりするのは、存外悪くない時間だった。
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    yo_lu26

    MENU展示①フロジェイ死ネタwebオンリー『フローライトジェミニ』2023年02月26日 00:00 〜 23:50
    謎時空王国パロです。フロジェイ。
    臣下🦈×王様🐬 ※死ネタ
    「真心を込めた死を貴方に」 「王!」
     そう呼びかけられて、ジェイドは物憂げにそちらに視線を送る。ジェイドは最早、そう呼ばれることに心底うんざりしていた。臣下にバレないようにため息をかみ殺し、もたらされる報告に嫌々耳を傾けた。誰か、この退屈を殺してくれないだろうか。そんなことを考えながら、ジェイドは虚しい王座に座り続けていた。
     もともと、ジェイドは妾の子だった。先代の王と身分の低い使用人の間に生まれた彼は「王族」という枠組みの中から除外され、永らく不遇の扱いを受けていたが、王様が死に正妻が死に、その子供も死に王弟も死に、数々の死の上でジェイドが王に担ぎ上げられることとなったのだ。王宮にジェイドが戻る前、貧しい暮らしをしていたころ、産みの親は幼いジェイドに「貴女のお父さんはこの国の王様なのよ」とことあるごとに、それはもうしつこいくらいに語ってきかせた。しかし、その頃の母親は心身の調子が悪く、しょっちゅう泣きながら呻き声をあげ、まともに話せないことも多かったので、周囲の大人が言うように「気の触れた女の戯言」なのだと思ってジェイドは聞き流していた。ジェイドが10歳のときに、母が流行病であっけなく死に、もらわれていった先の家で最低限の衣食住だけを与えられ、彼はそれから6年間奴隷のように働かされた。床に這いつくばって掃除をしているところにお城からの使いがやってきて「貴方を王宮に迎えます」と言われたときに、亡き母の言葉が真実だったのだと初めて知った。
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    hyacinth_v3zzz

    SPUR ME自分の限界が分からないせいで頑張りすぎては熱を出す🐬と、辛そうな🐬を見たくなくて何とかできないかなあ、を考える🦈の話。フロジェイ。

    あと推敲したら完成の話です。しっかり修正して色々整えたら支部に投げる予定。
    重複表現、誤字脱字諸々チェックこれからなので「なるほどね、大体こんな話書きたかったのね理解!」くらいの気持ちで流してください。これは尻叩きです!!!
    無意識に頑張りすぎて熱を出す🐬とどうにかしたい🦈の話あれ、ジェイドもしかして。
    ニコニコしながらトレーを左手に乗せて、オキャクサマへとドリンクやフードをテキパキ運ぶきょうだいは、どう見たっていつも通り。
    それなのにそんなことを思ったのは、いわゆる経験則ってヤツだった。
    「ジェイド。それオレ運んどくから、休憩行ってきていいよぉ」
    「?いえ。休憩なら、もう少し落ち着いてからいただくので大丈夫ですよ」
    「いーから。貸して」
    「あっ、」
    白いグローブからそれを拐って、トントンとフロアの上で踵を鳴らす。7卓と8卓ね、オッケー。
    「お待たせしましたぁ」
    シーフードピザになりまぁす、なんてご注文の品を読み上げながらサーブして。モストロ・ラウンジが開店したばっかりの頃、アズールにネチネチしつこく言われたせいで、意識しなくたって料理に触れないよう、自然とオレの親指は伸びるようになっていた。
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