bunbun0range
PROGRESSモチハナ進捗。アジアカップの翌年。花森目線。
天体観測 顔を上げると、数え切れないほどの星々が瞬いていた。視界にはっきり捉えられるもの以外にも、ピントがぼやけたような小さな星や、赤っぽい光りを放つ星もある。
かつての人類は、闇夜に浮かぶ星を目印にしたり、星と星を線で結び神々が織りなす物語を創造した。その上、出来上がった星座に自らの運命を委ねたりも。遥か何千光年先の光がこの地球に届いているだけなのに、おかしな話である。
それでも星座の元になった神々は、おかしな逸話があるものばかりで、聞く分にはちょうどいい退屈凌ぎになるのだ。
『皆さんは織姫と彦星の話を知っていますか』
録音されたアナウンスが暗室に響く。
知っていない者の方が少ないのではないかと内心で突っ込みを入れた。日本の初夏はまさにその二人を押し出しているではないか。実際このプラネタリウムでも、夏の星座特集としてその話題を取り上げている。
1313かつての人類は、闇夜に浮かぶ星を目印にしたり、星と星を線で結び神々が織りなす物語を創造した。その上、出来上がった星座に自らの運命を委ねたりも。遥か何千光年先の光がこの地球に届いているだけなのに、おかしな話である。
それでも星座の元になった神々は、おかしな逸話があるものばかりで、聞く分にはちょうどいい退屈凌ぎになるのだ。
『皆さんは織姫と彦星の話を知っていますか』
録音されたアナウンスが暗室に響く。
知っていない者の方が少ないのではないかと内心で突っ込みを入れた。日本の初夏はまさにその二人を押し出しているではないか。実際このプラネタリウムでも、夏の星座特集としてその話題を取り上げている。
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DONEモチハナ? ハナモチ?(もはやモチ+ハナ)花森が出国する日の持田をイメージした。なんちゃって持田の独り言。
甘い言葉もなければ、付き合ってないと思うけど相変わらずクソでか感情を持ってる2人。
ちなみに飛行機にちゃんと花森は乗ってる。
飛行機 吸い込まれそうなほど遠く青い空に、一本の飛行機雲が伸びる。
東京の電線は宙に浮かんでおらず代わりに地面に張り巡らされていて、松葉杖をついた持田の視界を邪魔するものは何もない。昼間の太陽の眩しさに目を細めると、地上から飛び立った飛行機との距離が縮まった気がした。
『今日、花森が日本を発つらしい』
その噂を城西から聞いた時、持田はもうそろそろだと思ったくらいの軽い感覚で、さして心に引っかかる問題ではないと感じた。あちらのシーズンを考えればすぐに納得がいく。自分の足が物理的に止まっている間に、花森がこれまでと同じペースで成長し、当然の評価を受け日本から飛び出しただけの話だった。持田と花森は、頻繁に連絡を取り合うような関係ではないし、出国を知ったところで持田は花森を見送るつもりは毛頭ない。持田にとって花森は、高みを目指す自分に唯一迫ろうとする存在で、ジュニア時代から招集され、幾度も同じ試合に出場し苦楽を共にした相手でもあった。しかし、怪我で代表から離脱せざる得なくなった持田が残された花森とサッカーをする機会は、現状、花森と同じ舞台に立つか、再び代表に返り咲くしかなくなってしまっている。
785東京の電線は宙に浮かんでおらず代わりに地面に張り巡らされていて、松葉杖をついた持田の視界を邪魔するものは何もない。昼間の太陽の眩しさに目を細めると、地上から飛び立った飛行機との距離が縮まった気がした。
『今日、花森が日本を発つらしい』
その噂を城西から聞いた時、持田はもうそろそろだと思ったくらいの軽い感覚で、さして心に引っかかる問題ではないと感じた。あちらのシーズンを考えればすぐに納得がいく。自分の足が物理的に止まっている間に、花森がこれまでと同じペースで成長し、当然の評価を受け日本から飛び出しただけの話だった。持田と花森は、頻繁に連絡を取り合うような関係ではないし、出国を知ったところで持田は花森を見送るつもりは毛頭ない。持田にとって花森は、高みを目指す自分に唯一迫ろうとする存在で、ジュニア時代から招集され、幾度も同じ試合に出場し苦楽を共にした相手でもあった。しかし、怪我で代表から離脱せざる得なくなった持田が残された花森とサッカーをする機会は、現状、花森と同じ舞台に立つか、再び代表に返り咲くしかなくなってしまっている。