saristo4nari
MOURNINGごちゃごちゃになったけどもったいないから供養出会いと別れとこれからとここ最近の知り合いに、昔はこれでも泣き虫で、人見知りだったのだと言って、信じる者はどれだけいるのだろうか。実際わざわざ幼いころの黒歴史とも言えるようなそれを口にすることはないが、もし言ったのなら「意外」という反応をもらうだろうことが容易に予想できる。
父と大喧嘩をした母に連れられ、母の実家のある翠の国へとやってきて、留学生としてそのままその国の貴族の子息の通う学園に入学したころ。寮に所属することになったが、親と離れるということに対する悲しみなどは特になかった。貴族として生まれたせいか、勉学の時間は親よりも使用人と共にいたし、そもそもそれ以前に父と兄と別れている。今更母や祖父母と別れたからといって特別思うことがあるわけでもなかった。なにより、家にいれば母や祖母の趣味なのか、はたまた本気なのか、病気にならないためと女児の格好をさせられるというのが当時は大きかったかもしれない。
11291父と大喧嘩をした母に連れられ、母の実家のある翠の国へとやってきて、留学生としてそのままその国の貴族の子息の通う学園に入学したころ。寮に所属することになったが、親と離れるということに対する悲しみなどは特になかった。貴族として生まれたせいか、勉学の時間は親よりも使用人と共にいたし、そもそもそれ以前に父と兄と別れている。今更母や祖父母と別れたからといって特別思うことがあるわけでもなかった。なにより、家にいれば母や祖母の趣味なのか、はたまた本気なのか、病気にならないためと女児の格好をさせられるというのが当時は大きかったかもしれない。