li10todoroki
DOODLE今回の原稿終わったら...HQの宮/兄/弟描きたいんだ...クロスオーバー的な迷い込みの話描きたいんだ...リベの世界線に迷い込んだ挙句、稀/咲&半/間に拾われちゃって抗争とかに巻き込まれちゃう話... 5れん月さくら
PROGRESSドラゴン宮兄弟×日向巡り重なり続く噺 たとえどんな世界に流れ着いても、この眼は君を見つけ、この耳は君を聞きつけ、この鼻は君を嗅ぎつけ、この手は君を掴み、この口は君を味わうだろう。
微かな物音に、その生き物は何時間かぶりに身動ぎする。無視しても良かったその音に意識と視線を向けたのは、そこに人間の悲鳴が混ざっていたからだ。
その声が、妙に気になったのだ。
「──あれ」
あまりにも端的な言葉。ともにぼんやりと時間の経過を感じていただけだった片割れは、下から上へ瞼を閉ざすだけの緩慢なリアクションのみで動かない。
「なぁ、人間って空飛べたっけ」
「魔法使いはな」
「それ以外は?」
「飛べへんやろ」
ほんなら、あの人間落ちてしまうやん──と考えながら巨体を僅かに動かしたその生き物は縦に長い瞳孔で人間の姿を捉える。
10447微かな物音に、その生き物は何時間かぶりに身動ぎする。無視しても良かったその音に意識と視線を向けたのは、そこに人間の悲鳴が混ざっていたからだ。
その声が、妙に気になったのだ。
「──あれ」
あまりにも端的な言葉。ともにぼんやりと時間の経過を感じていただけだった片割れは、下から上へ瞼を閉ざすだけの緩慢なリアクションのみで動かない。
「なぁ、人間って空飛べたっけ」
「魔法使いはな」
「それ以外は?」
「飛べへんやろ」
ほんなら、あの人間落ちてしまうやん──と考えながら巨体を僅かに動かしたその生き物は縦に長い瞳孔で人間の姿を捉える。
やまだたろー
MOURNING不穏なカンジの宮兄弟ssもどき。前〜のやつだけど供養供養🥳🥳🥳🥳🥳
⚠️死ネタなので注意〜ッ⚠
夏4
あの日から1年。夏真っ盛りの、7月の下旬頃だった。あの日は普段よりも蒸し暑く、蝉が一段と煩かったのを覚えている。それも、今日はやけに静かに感じた。足元には蝉の死骸が転がっていた。
――――
『あっついなぁ……。』
「さっきから暑い暑い喧しわ……さっきアイス買ったやろ。」
『せやけど……暑いもんは暑いやん……。』
そんなどうでもいい話をしながらの帰り道。さっきじゃんけんで負けて買うことになったアイスはもうとっくに溶けていて、生温くなっている。
『こんなとこに公園あったんやな。』
「おー、俺もしらんかった。」
『……ブランコ乗りたい。』
「……暑いんやなかったの。」
『ブランコの前に人は無力や。あれはな……目が合ったら乗るしかないねん。』
1869あの日から1年。夏真っ盛りの、7月の下旬頃だった。あの日は普段よりも蒸し暑く、蝉が一段と煩かったのを覚えている。それも、今日はやけに静かに感じた。足元には蝉の死骸が転がっていた。
――――
『あっついなぁ……。』
「さっきから暑い暑い喧しわ……さっきアイス買ったやろ。」
『せやけど……暑いもんは暑いやん……。』
そんなどうでもいい話をしながらの帰り道。さっきじゃんけんで負けて買うことになったアイスはもうとっくに溶けていて、生温くなっている。
『こんなとこに公園あったんやな。』
「おー、俺もしらんかった。」
『……ブランコ乗りたい。』
「……暑いんやなかったの。」
『ブランコの前に人は無力や。あれはな……目が合ったら乗るしかないねん。』